長禅寺の山門兼鐘楼。念仏院からこの石段の取っつきまで徒歩十分弱。
このお寺を訪れるのは四度目になりますが、正門に当たるこの急な石段を上るのは二度目。
四度目にして、二層になった山門が鐘楼にもなっていることに初めて気がつきました。はは~ん夏の間は両側から樹の枝が伸びていたからな、と観察力の乏しさを自分に言い訳しながら、へっぴり腰で上りました。
石段を上り切ると、正面に現われる三世堂です。
内陣に本尊の十一面観音の他、西国三三所、坂東三三所、秩父三四所、計百の観音様が祀られていることから百観音堂とも呼ばれます。
以前のブログにも書きましたが、平將門はこのお寺の落慶式の日に愛妾・桔梗の前を見初めたといわれています。
ただし、創建当時は現在地とは別の場所にあって、この御堂が落成したのも、創建から八百年もあとのことですから、実際にはなかった話……なのですが、私は二階(外見は二層でも、内部は三層構造になっているので、実際は三階)の欄干から見下ろした將門が、篝火の仄かな灯りに照らし出された桔梗の前の姿を見たのだ、と思いたい。
内陣が開帳されるのは年一度だけで、毎年四月十八日。今年は日曜日なので、見に行けるかもしれません。松戸に住みつづけていれば、の話ですが……。
何を祈るか、熟年夫婦。
私にもこういうほのぼのとした時代があったような……。されど、もう忘れています。
山門と百観音堂の間、見過ごしてしまいそうな場所。
石組みの上に、三体並べられた弘法大師像(?)がありました。
クローズアップしてみると、中央下にも超ミクロな大師がおわしました。どれほどの小ささなのか、左にスイカを入れたパスケースを置いてみました。
帰りは我孫子には停まらない特別快速がきたので、松戸まで乗って新京成に乗り換え。またスーパー銭湯へ行ってきました。
松戸新田駅前の通りから住宅街に折れる角に「仲の湯」という銭湯がありました。現在、千葉県の入浴料金は一律420円(東京、神奈川に次いで全国で三番目に高いそうです)。
私が目指しているスーパー銭湯は回数券を買っているので一回あたり490円ですが、なければ750円。
この銭湯はまだ入ってみたことはありませんが、きっと湯温は高めだろうと思います。回数券を使い果たす日がくれば、ここで済ませたほうがいいような……と思いながら前を通過。
スーパー銭湯前で信号待ちをしていたビーグル犬(信号柱の右下)がいました。
スーパー銭湯へ行くのは大晦日、一月三日につづいて三回目です。前二回に較べると、少し空いていました。
その代わり、いけない者どもがいました。騒ぐガキ、シャワーの湯を飛ばして周りを憚ることのないクソオヤジ……。
正月を挟んだ時期に、こういう連中がいなかったのは、私が思うところ、年末年始は田舎に帰っていた田舎モンが戻ってきたのか、と。
身体を洗うのもそこそこに露天風呂へ。
一週間前は43度という湯温でしたが、今日は42・5度。同じ露天の桧風呂、壷湯とハシゴしました。桧風呂、壷湯とも少しぬるめ。
壷湯は五右衛門風呂程度の大きさの陶製の壷で、一人しか入れません。
身体を沈めるとザバーッとお湯が溢れ出る爽快感、が売りのようですが、まだ退院後一か月で、痩せ細った私の前に入っていたのが体格のよい人物であったため、ザバーッとはいきません。お湯が貯まるのを待っている間に肩のあたりに鳥肌が立ってしまう。爽快感は味わえぬままに、もう一度42・5度の湯に……。
ぬるい湯に長時間浸かるのは苦手です。しかし、ちょっとでも趣の異なった湯があると、出ては入り、入っては出て、結果的に長時間浸かることになりました。
帰りは冷たい風に晒されたので、庵に帰り着くころにはすっかり冷えてしまったように感じられましたが、温浴の効果はいささかなりともあったのか、帰ってしばらくすると、手指と足先がじんわりと暖かさを取り戻してくるのを体感しました。
↓十日に歩いたところ。
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