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余談ですが、北海道に住んでいるので、羆には2回ほど遭遇しています💦
羆が冬に活動をすれば、アナウンサーは「熊は冬の間は冬眠するはずなのに…」と言うのですが
友人や主人が言うには、冬眠ではないそうです
食料がなくなる冬の間、空腹を避けるために余計な動きをせず
穴の中に潜っているだけで、冬でも食料があれば活動するそうです。
本来羆は臆病で、人間の姿を見ると逃げるのですが、この事件の加害者と言われる羆は
お腹が満たされず、空腹を満たすために人間を襲いました
熊は一度食した物に執着すると言われ、最初に食した被害者が女性だったため、女性ばかりを狙いました。
なんでタイトルが『羆嵐』なのか、不思議に思ったのですが
仕留められた羆を村落に運び出される途中、強い風か吹いたので、銀次郎が「『羆嵐』だな」こうつぶやくのです。
羆を仕留めた時に、強い風が吹き荒れると言い伝えがあり、それを『羆嵐』と呼ぶので、タイトルにしたのですね。
今から20年くらい前、会社の後輩から人食い熊の事件の話を聞き
彼が持ってきた資料をみんなでコピーし、それを家に持ち帰り読んだことがありました。
資料には羆が人骨を噛み砕く音や、身重の女性が
「お腹の子どもだけは助けてくれ」と、言いながら息絶えていく姿がリアルに表現され
読んだときは背筋がゾッとしたのですが、この本には、そこまでのリアルさはありません。
ただ、最初の犠牲者が出てから、銀次郎の手によって、羆が仕留められるまでの
村落に住む男たち心の動きが、表現されています。
その銀次郎ですが、彼のタフガイにも感心させられます。
村に到着してすぐ、事件現場を見たいと周囲を呆れさせるのですが
村人が避難した場所から3キロほどある事件現場まで、区長案内の元、雪の中を歩くのです。
そこで目にした光景で、羆が避難場所を襲う危険があることを察し、翌日には、羆を仕留める事を決めます。
大の男たち200名以上が、手に負えなかった羆を、簡単に仕留めてしまう。
酒癖が悪く、酒場でトラブルを起こしては大暴れするので、みんなの厄介者で嫌われ者の銀次郎ですが
彼がいなければ第3・第4の犠牲者が出ていたことを考えると、銀次郎はスーパーヒーロー的な存在です。
ところで、犠牲者を供養するため、羆を食べるアイヌの風習があるそうです。
彼らは戸惑いながらアイヌの風習に従い、1人又1人と羆を食べ、最後には、みんな争うように食べていたそうです。
いくら、風習で供養とはいえ、自分の家族・仲間を襲い食い殺した羆を
なんの躊躇いも無く、食べられることが出来るだろうか?
私は、ちょっと無理だな・・・