(30)が米国家安全保障局(NSA)による諜報(秘密裏の
個人情報収集)活動をワシントン・ポスト紙などに暴露した
として米政府(当局)からスパイ活動取締法違反の容疑で
追われていましたが、結局 ロシアに亡命することになった
ようです。
スノーデン氏は 6月23日香港からモスクワに到着、亡命
を希望した中南米の国に向かう予定でしたが、米国が彼の
旅券を失効させたために移動することができずにモスクワ
のシェレメチェボ空港の乗り継ぎ区域に滞在していました。
ロシア政府は8月1日、スノーデン氏に1年間の滞在許可
(亡命)を認めたわけですが、プーチン政権が亡命を承認
したことで、米国の送還要求を最終的には拒否する結果と
なったのです。
機密漏洩(ろうえい)に対して、厳しい態度で臨んでいる
オバマ政権は、今年9月に予定されるロシアとの首脳会談
の中止をちらつかせながらも、身柄を確保しようと懸命の
取り組みを続けていたわけで、結果的に袖にされるかたち
となったことで、今後の米ロ関係への影響は避けられない
状況となりそうです。
これに先立つこと
先月の 7月30日に、内部告発サイト 「ウィキリークス」 に
情報を漏らしたとして、米陸軍上等兵のマニング被告(25)
を約20の罪で有罪と結論付けた軍事法廷は、一部の批判
や懸念をよそに、機密保持に躍起となっているオバマ政権
の姿勢をあらためて浮き彫りにすることになりました。
検察側は軍事法廷で被告側を容赦なく追求し、上等兵は
機密情報を悪用した罪を自ら認めることで刑の軽減を模索
する戦術を展開しましたが、検察側はそれに応じず、起訴
事実の中でも最も重い利敵行為罪の適用による終身刑を
目指 し続けたのです。
軍の作戦などの情報を漏らせば、敵国やテロリストたちに
手の内を明かし、味方を危険にさらすとの危機意識が背景
にあったわけですが、同罪については無罪となりました。
ウォールストリート・ジャーナル紙(電子版)は 「機密暴露
を思いとどませるため、明快な勝利を目指 していたオバマ
政権にとって、軍事法廷の判断は痛手となった」 と指摘して
います。
2009年の政権発足以前には、スパイ活動取締法の罪で
起訴されるケースはまれでしたが、オバマ大統領の下では
適用例が急増し、上等兵の他にも前述したスノーデン氏も
同法違反に問われています。
さらに追求の目は軍の元高官にも向けられたのです。
米メディアは6月、連邦捜査局(FBI)が前統合参謀本部
副議長のカートライト氏を捜査していると報じました。
イランのウラン濃縮施設をサイバー攻撃した経緯を米紙
に漏洩した疑いが持たれているのですが、副議長は米軍
の制服組ナンバー2 の高位ポストだけに波紋が広がって
いるわけです。
政権のこうした態度は言論の自由 との兼ね合いで批判
や懸念を集め、亡命したスノーデン氏のように外交関係に
も影響が及んでいるのです。
これらの事件の背景には、いくつかの側面がありますが、
ひとつには第2次世界大戦後の「国家安全保障」に関する
社会通念とあの忌わしき9・11同時多発テロ以降における
「テロ対策」という二つのファクターによる自家撞着 が
あげられます。
自家撞着とは、米国の持つ 「自由の国」「民主主義の国」
「言論の自由な国」 といったイメージ と現実 との大いなる
ギャップです
テロ対策と安全保障のためといえば、民主党、共和党の
別なく政府の政策に賛成する。 これが現在の米国です。
我々、日本人から見れば、機密漏洩とは言っても個人の
プライバシーにかかわる情報を大量に収集していたとする
内部告発に、拍手したいくらいの感慨を覚えますが、米国
の一般市民にとってのスノーデン氏は裏切り者であり即刻
逮捕、監禁が当然だと考えているのです。
同時テロ以後、米国はテロ対策を目的とした盗聴やネット
の検閲を認める法律を成立させました。
スノーデン氏が暴露したのはNSAによる通信やネットの
検索履歴など膨大な個人情報の収集に関するものです。
中国は無論のこと欧州その他の友好国のコンピューター
ネットワークにも侵入したNSAの標的数は6万件を遥かに
超えるといいます。
日本では個人のプライバシーの侵害は大問題となる
事案ですが、米国人はテロ攻撃を防ぐためなら個人情報
の漏洩もやむなしと容認しているようなのです。
ところで、
NSAがEU(欧州連合)に対して諜報活動を行なっていた
ことが露見すると、欧州の指導者たちは米国に対する怒り
を露(あら)わにしたのは言うまでもないことですが、当然の
ことに日本も監視の対象国であった事実が発覚しても怒り
の「い」の字もないわけです
このような政府による他国のサイバー空間や通信の監視
は、米国に限らず、英、独、仏、露はもとより、中国でも似た
ような諜報活動(情報収集)を行なっているとされます。
透明人間5号 の 『監視社会の恐怖』 で
紹介されていた青森の三沢基地にあるとされるエシュロン
(Echelon)という米国の通信傍受システムについての記述
も俄かに現実味がましてきたようです。

諜報活動(通信傍受その他の監視行動)は自明としても、
すでにサイバー戦争も始まり仮想敵国に対しては間断ない
戦いが今も行なわれているわけです。
相手国の情報を盗み、虚偽の情報を流して自国に利する
情勢をつくるだけでなく、相手にダメージ を与える情報
をリークして利益を貪(むさぼ)る …
おっとっと、
そいつは何か、どこかの国が世界に向かってアナログ的
にやっていることと同じじゃないかって … いやん

君はそれを勧告(かんこく)するのか コリァ
ええぃ


プライバシーは守られるべきだし、何よりも自ら守るべき
ものなのに、そのもっとも恥ずかしい部類のプライバシーを
売り物にして世界中にウソの歴史を広める国に未来はない
ように思われます。
されど、
能天気にもお花畑で蝶々と戯れているような日本人

果たしてこうした攻撃への備えとサイバー戦争への覚悟が
あるのでしょうか
自縄自縛 となるまえに終わります
