目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

塩原へのんびり山旅?Part1~安戸山

2018-12-02 | 山行~尾瀬・栃木・茨城

標高 1152m 栃木県

2018年11月24日(土) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:17アグリパル塩原(道の駅 湯の香 しおばら)8:37--鷹八幡宮--9:27休憩9:36--林道歩き--御野立所碑の道標から上がって道迷い--10:36小広場(安戸山分岐)--10:56尾根11:06--11:29安戸山山頂(昼食)12:00--八汐ダム方向へ道迷い、引き返す12:36--12:46分岐--13:15休憩13:20--13:58蟇沼(ひきぬま)集落14:05--15:00道の駅

11月の3連休は1泊2日でゆっくりしようと山の神と相談し、塩原の温泉宿を予約していた。それにあわせて、登れる手ごろな山はないだろうかと調べていたら、たまたまこの安戸山に出合った。自宅にあった昭文社の山地図「那須・塩原」2006年版には出ていなかったのだが、図書館で借りた最新の2018年版に登山道が実線で記されていた。Web検索してみると、山行記録もあって、道標完備で迷うことはないと出ていた。安心して出発したのだが、、、

この日、自宅を5:04に出た。東北道佐野SAで前日に買っておいた菓子パンで朝食にする。3連休の中日だけあって、そこそこの人出で、そんな観光客を目当てに屋台の店がまだ6時台だというのにオープンしていた。気合が入っている。

 
左:アグリパル塩原(道の駅 湯の香 しおばら) 右:肩切地蔵

朝食後は東北道を順調に走り、西那須野・塩原ICで高速を下りた。見慣れた千本松牧場横を通り抜ける国道400号をまっすぐ進み、セブンイレブンで今日のお昼と行動食を買出し。ほどなくしてアグリパル塩原(道の駅 湯の香 しおばら)の広大な駐車場に入った。ここにはキャンピングカーで宿泊していた人もいて、歯を磨いたり、伸びをしている人を何人か見かけた。彼らを横目に、予定より早く着いたこともあって、のんびりと準備し、山の神と8:37道の駅を後にした。

いちご狩りのビニールハウス横を抜けると、すぐに肩切地蔵が出てくる。ほとんど自然のままの、人の手が入っていないであろうお姿だ。ここを道標どおりに左に進む。やがて電気柵に囲まれたりんご畑を通過。鷹八幡宮の鳥居が目に入る。そこを左へ入っていく。

 
左:鷹八幡宮 右:薄暗い杉の林道が伸びている

しばらく陰気な杉の薄暗い道がつづき、辟易したころに登山道になる。雑木林は、だいぶ葉を落としているものの、紅葉がところどころに残っていて、目を奪われる。

9:27歩き始めて50分ということもあり、小休止をとる。自宅からもってきた、温かいお茶でひと休みだ。

 
左:紅葉が残る登山道 右:林道に出たと思ったら、地図に記載されていた林道はこの先だった

やがて林道に出てまあまあ順調だなと地図を見ながら山の神と話していたのだが、その道を進んでいくと、目指すべき本来の林道に行き当たった。道幅がもっとあって、路面が平らに整えられている。

この林道の左側に登山口があるはずと、気をつけながら進むことになった。しばらくして「御野立所碑」の矢印案内板の上に「安戸山」のものも見つけた。てっきりここを左に上がるのかと思ってぐいぐい登高していったら(左下写真)、とんだ間違いだった。あるところで右へと道が切り開かれていて、その先は行き止まり。林業関係者がつけた作業道のようだった。

引き返して元の林道を進むが、結局安戸山の尾根に上がる道はわからなかった。ただ1箇所だけ、なんの道標もないものの左手に上がっていく道があった。山の神がしきりに行ってみようと提案してきたのだが、また違う道だったら、ここまで引き返してこなければならないと思い、あえて冒険をおかすことは避けることにした。

 
左:御野立所碑の道標から上がった道は間違いだった 右:小広場から左へ上がっていく。路肩には霜柱

冷え込みの激しい日影の林道を飽きるほど歩き、小広場に出た。安戸山の道標が出ている。左へヘアピンカーブになっていて、そこを上がっていく。山の神はしきりに「寒い、寒い」とこぼし、ピッチを上げて歩き始めた。路肩の霜柱を撮影しているうちに、山の神の後姿は小さくなっていた(右上写真)。

すぐに、あまりにもプリミティブな、アキレス腱が伸びきる直登コースになった。もともと登山道なんてなかったのだろう。やけに飛ばす山の神の背中を追い続け、山頂と思しきところで、やれやれ着いたかと思ったら、そこはただのピークで山頂ではなかった。老夫婦とすれ違い、まだ山頂は先だとわかる。

 
左:山頂と思いきや、ただのピーク 右:安戸山山頂からの見晴らしはない

途中でいい加減休もうと山の神を呼び止めて、お茶タイム。前回休憩から1時間20分が経過していた。

でもそこから山頂まではすぐだった。最後のひと踏ん張りの末、11:29狭くて展望のない地味な安戸山山頂に到着した。山の神とおにぎりを食べていると、後から若いカップルと単独のおじさんがやってきた。

 下山路もすごい急坂

12:00下山開始。ピストンではなく、反対側の尾根筋を下る(はずだった)。登ってきたときと同じように、とても原始的な道でまっすぐな急坂を下るだけで難儀する。それから笹原の道になり、北側斜面に付けられた右に大きく旋回していく薄暗い道に誘導されたのだが、どうも方向が違うような気がして、戻って直進してみた。

途中踏み後がおぼろげになるも、人工物が出てきて、間違ってないのではとさらに奥へ進む。 

 
左:快適な道だったが、踏み跡がおぼろげ 右:間違いとわかり、引き返す。奥に見えるのは安戸山

しばらくして振り返ると、安戸山と那須塩原の街並みが見えた。地図を出して方向を確認すると、明らかに間違いだとわかる。このまま進むと八汐ダムに出そうだった。 

 
左:北側の登山道から回りこむ 右:林道に出たが、はて下山路は?

12:46元の道に戻り、遅れを挽回すべくピッチを上げた。薄暗い道は短く、すぐに快適な道に早がわりして山の神も私も足どりは軽い。その後すぐに林道に出て、小広場かと思ったが違うし、下山用の道標もどこにもない。安戸山への矢印はいっぱいあるのに、こっちに下りたらどこに着くのか、そうした道標はなかった。まっ、ここまで来たら、下るのみだ。

下り始めて、これは蟇沼(ひきぬま)方向に向かっているなと感じ始め、もしかしてさっきの林道を上がっていくべきだったのか。そうすれば、小広場に戻れたのかと、ああでもないこうでもないと考えていた。 

 
左:蟇沼集落に下山 右:ニホンザルが民家で食事中

結局下山地は蟇沼の集落だった。予定の全行程をゆっくり歩いても14:00には下山するはずだったのだが、ここにたどり着いた時点ですでに14:00にならんとしていた。集落の入口で休憩したのちGoogleマップのアプリをたよりに道を進んでいく。途中車道を横切っていくニホンザルの群れに出会った。何をしているんだろうと観察すると、民家の植栽の実を摘んで食べていたり、何か葉物をつまんで食べていたりした。

車道を南下していくと、酪農家がいくつもあって、乳牛たちが牛舎のなかに何頭も見える。こんなところに牧場があったのか。そこからただひたすらまっすぐな単調な道に入ると、左手に巨大な送電線の設備のようなものがあり、山の神が電力中央研究所だという。 「進撃の巨人」に出てきそうな場所だ。思わぬ余禄に遠回りも悪くないなんて思っていると、今度は道の駅手前まで来て古民家カフェを見つけた。概観は普通の農家で、中もおそらくそのままなのだろうと予想しながら、広大な庭に入っていくと、本日はお休みだった。残念。

だいぶ道に迷った割には、道の駅に15:00に到着。この日は軽く歩く予定だったのに、ガッツリ山行になって、疲労困憊だった。そのせいもあって甘いものがほしくなり、中のカフェコーナー(セルフ)で、私はアップルパイとコーヒー、山の神はイチゴチーズタルトとコーヒーをオーダーした。コーヒーを飲んでいるうちにようやく人心地ついた。

新湯富士・大沼園地につづく


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