ゴールデンウィークは氷ノ山に行く計画を立てていた。4泊5日でキャンプ場に2泊、もう2泊は早々に宿を予約していた。東京に非常事態宣言が出たものの、収束のめどが立ち、非常事態宣言は解除されるかもしれないと強気でいたのだが、事態は悪化する一方。さすがにもう遠出するのは無理、東京ナンバーの車は停めているだけで破壊されるのではないかと危惧し、4月15日(水)にまず兵庫県の温泉宿をキャンセルした。つづいて16日(木)の全国非常事態宣言で、当初帰途に泊まるつもりだった長野のビジネスホテルもキャンセルした。長野の山に登って1泊2日の山旅は可能かもという淡い夢も木っ端微塵に打ち砕かれてしまった。
まさかCOVID-19にこんなに振り回されるとは夢にも思わなかった。1月は中国だけの問題と思っていたら、イタリアでパンデミックに、そしてヨーロッパじゅうに蔓延し、アメリカもトランプを筆頭に対岸の火事扱いだったのが、ニューヨーク州でパンデミックに陥るとは夢想だにしなかった。
日本では、いまだ死者数が207人(クルーズ船除く、4/17現在)と少ないが、そもそもPCRの検査数が少なくて感染者の数はもっと多いのではないかと疑われている。あまり当てにならないかもしれないが、中国の統計によると、湖北省(武漢のある省)を除いた中国全土の感染死亡率は0.9%と発表されている。仮に日本の死亡者207人から単純計算すると、感染者は2万3000人となる。現状9852人だからけっこうな開きがある。先日LINEで行った厚労省の調査※で、37度5分以上の熱が4日以上続いた人の数が2万7000人と出ていて、奇しくも同じような数になる。ただし厚労省のこの調査の回答者は2400万人で全人口の20%しかいない。でもわざわざ回答に協力するくらいだから、体調が悪い人はほとんど回答しているとも考えられる。
※第1回「新型コロナ対策のための全国調査」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10798.html
自分の解釈に都合のいい数字を集めてしまったが、日本の感染者は現時点で、2万人超と考えていいのではないだろうか。
では、ほかの感染国に比べて極めて少ない死亡者の数はどう考えればいいだろう。SARSだ、MERSだと騒いだ時にも日本は少なかった。最近話題になったのは、その原因としてBCGワクチン接種が挙げられている。免疫学の世界的な権威であるドイツのマックスプランク研究所のシュテファン・カオフマン教授によれば、欧米諸国に比べ、BCG接種が多い日本では明らかに死亡率が低く、何らかの因果関係があるはずであるとしている。実際にBCGの効果で免疫力が一定程度高まることが最近の研究で分かってきた。
そうした明るい話がある中でも、どんどん感染者は増え、事態は悪化しているように思える。そこでGWまで規制の網をかけ、国民の多くがレジャーへと出発しないように全国緊急事態宣言になったわけだ。人が移動しなければ、ウィルスも移動しないのだから。
すでに1か月以上外出禁止のアメリカ在住の方からアドバイスをもらった。自分の身に降りかからないようにするためには、すでに言われ続けている以下の4つしかないようだ。
手洗い マスク stay at home social distancing
ということで、非常事態宣言が解除されるまでは、山行は控えてなるべくお家にいることにしよう。