目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

鷲ヶ峰・八島ヶ原湿原・ゼブラ山

2015-08-18 | 山行~信越

鷲ヶ峰 標高 1798.3m ゼブラ山 1776m 長野県

2015年8月9日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:40八島ヶ原湿原(八島ビジターセンター前)駐車場7:54--8:23鷲ヶ峰尾根8:26--8:43鷲ヶ峰山頂8:53--八島ヶ原湿原--奥霧小屋--10:20ゼブラ山山頂(昼食)10:55--八島ヶ原湿原--御射山ヒュッテ--12:05駐車場

4:00起きで4:33家を出発した。夏場だけあって、中央道の交通量はいつもより多い。諏訪ICで下りて、コンビニで昼食の買出し、そしてビーナスラインに入る。霧の駅を越えると、猛スピードで走る走り屋の車がちらほらいる。7:40八島ヶ原湿原の駐車場に入った。すでに山登りやトレッカーたちの車で半分以上が埋まっていた。 

 
左:八島ヶ原湿原駐車場 右:鷲ヶ峰と八島ヶ池の分岐

7:54日焼け止めを腕や顔、首筋に塗りたくって出発。トイレ横のトンネルをくぐり、鷲ヶ峰へと向かう。クルマユリやハクサンフウロ、ナデシコの花が登山道をにぎやかにしている。気温は20度を切っているが、直射日光が容赦なく降り注ぎ気温はどんどん上昇しているようだ。ただ風が吹き抜けていくと、だいぶ涼しく感じる。

 
2点とも:鷲ヶ峰山頂

山の神が早々にのどが渇いた、休憩、休憩と後ろから声をかけてくる。いっきに山頂までと思っていたが、やむなく小休止をとった。そこから山頂まではすぐで8:43には鷲ヶ峰山頂に到着した。山頂には誰もいなかった。出発時に尾根上を歩いている人をたしかに見たのだが、和田峠に抜けたのか、湿原へと道を折れたのかはわからない。ちょっとしたミステリーだ。

山頂からの眺めはすごいのひとことに尽きる。地平線上に雲は多かったものの、槍や常念、中央アルプス、八ヶ岳の峰々など、360度の展望を楽しめる。


左奥の大きな山塊は蓼科山、右奥は赤岳方面

8:53早くも下山に入る。先ほど歩いて来た尾根は、草原の山肌に覆われていて、いやしの風景をつくっている。奥に見えている八ヶ岳連峰は霞んでいて山水画のようだ。


八島ヶ原湿原。中央奥が車山

八島ヶ原湿原が一望できるところまで下る(上の写真)。中央奥に見える突起物は、車山の気象レーダーだ。

 
左:遠くてよくわからなかったが、ノビタキか 右:鎌ヶ池にて、水中の獲物を狙うサギ

八島ヶ池分岐から八島ヶ原湿原へと下る。湿原の木道に入ると、観光客とトレッカー、そしてお花であふれていた。まずお花で目を引いたのは、群落を形成していた濃いピンク色のヤナギラン。大菩薩峠の今は亡き(?)ヤナギランを思い出す。あの濃いピンクは、夏を意識させてくれる色だ。

野鳥も多くいて、歩いているとさまざまなさえずりが聞こえてくる。すぐ近くから聞こえてくる声のほうを見ると、ノビタキらしき鳥が潅木に止まっていた(左上写真)。鎌ヶ池では、最初は置物かというくらい動かなかったシギが、水中の獲物を狙って首を伸ばし、最後は鋭く動いて、小魚をついばんでいた(右上写真)。

 
左:マツムシソウ 右:ツリガネニンジン

 
左:グンナイフウロ 右:ヤナギラン

 
左:クサフジ 右:クルマユリ

木道を離れ、奥霧小屋の先で鹿フェンスを越え、公衆トイレのある地点からゼブラ山へ向かう登山道に入る。

 
左:ゼブラ山への分岐からすぐ。奥に鷲ヶ峰 右:北の耳、南の耳。後方に見えるのは蓼科山

いったんは草原歩きだが、すぐに急な上りの潅木地帯になる。しばらく登ると、右手に草原状の山が現れて、地名どおりに耳が2つあるのがわかる(写真右上)。

10:20ゼブラ山の山頂に到着した(冒頭写真)。山頂では、非常に耳ざわりな機械音のような鳴き声をあげる虫(?)がいて、追い払おうと音の発生源付近の松を揺らしたのだが、一向に鳴き止まず往生した。しばらく経ってから鳴き疲れたのか、パタリと音が止んで静寂を取り戻した。やれやれ。この山頂で、鷲ヶ峰と湿原を見ながら、山の神と昼食をとった。そのうち二つの耳を回って、ゼブラへ来る登山者がやってきた。

 
左:日差しをまともに受ける一本道。雨傘をさした山の神 右:八島ヶ原湿原の木道

10:55ゼブラ山を後にする。来た道を戻り、奥霧小屋からまだ歩いていない湿原の半周コースへと入る。砂利道が一本まっすぐに伸びていて、カンカン照りのなか進むことになる。山の神は、そうだといって、がさごそとザックから雨傘を取り出し、日傘代わりにしていた。やがてヒュッテ御射山(みさやま)のほうへ右折すると、再び木道になった。 

 
左:湿原から先ほどまでいたゼブラ山を望む 右:湿原展望地。駐車場から近い

木道に観光客の姿が増えだし、まもなく駐車場から程近い湿原入口の広場にたどり着いた。これから出発しようとしているハイカーがまだ大勢いる。駐車場には12:05に到着。予定よりも早いので、隣接した八島ビジターセンターを覗き、湿原で見られる動植物の展示を見学した。ちょっとしたお勉強タイムになる。

帰路、中央道の渋滞はそれほどでもなく、無事に帰宅できた。爽快な草原の山と湿原の花々を堪能できた充実した1日となった。


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