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家の前の公園の傍に立つ電柱の交換をしている。
南房総の田舎では、原っぱの中を電柱が立ち、凧上げの邪魔をしていたっけ・・・・。
当時は「電信柱デンシンバシラ」と呼んでいた。今はやっぱり電柱デンチュウ、かしら?
苦い思い出が甦った。高校を卒業した男友達はこんな事をする会社(関○工)に就職して働いていた。
丁度一年位経った寒い朝、工事中の高い所から地上にドッスーンと落下してしまい即死した。
とても性格が良く、実直で明るい好青年だった。
高校最後の試験休みに、グループで長野県・白樺湖にスケート旅行(4泊5日)をした事を思い出す。
月並だが走馬燈の様にあれやこれやと思い出した。19年の儚い命。
10人位のグループだったけど、皆アルバイトをして夜行列車で出かけた。
楽しくて楽しくて帰りたくなくて一日延長したっけ。その時の彼の写真を見ると
ニコニコと笑っているだけ。
まさか社会に出て1年も経たない内に転落死するなんて、今でも信じられない出来事だった。
ご両親もどんなにお心落としな事だったか。
何度か皆でお墓参りに伺ったが、お母様のお顔を見るのも忍びなかった。そっくりな面立ち。
今では労働条件等労災関係もあり、非常にしっかりとした管理・工程で作業をするが
45年前なんてどんな環境の中で、働いていたのだろう。
成人まで生きている事も出来なかったT君どんなに無念だった事か?
今更ながら、残念でならない。
今日の作業を見ていると、しっかり命綱を付けて、小さな箱の中で作業をしているので
落ちたくても落ちられない様になっている。
彼の命がこうして安全重視の作業の礎になっているのなら嬉しい。
それにしても手際が良く、右の新しい電柱にどんどん電線を付け、左の低い電柱から
新しい物に取り替えて行く作業の早い事。今日は公園前の電柱を全部取り換えるらしい。
くれぐれも安全に気を付けてね。
そんな悲しい出来事があったんですね。
19歳。
それも社会に出て1年足らずで・・・そんなことがあるなんて。
高校を卒業して就職して、ご両親もホッとされたところだったと思うのもつかの間の悲劇。
胸が締め付けられる思いです。
今私の歳になって思い出しても、酷い事故だったと思います。
自分の息子だったら耐えられなかったと思うし
息子の人生が、
たった19年と思うと残念でなりません。
職場では、先輩の皆さんから愛された様です。
真面目にニコニコと働いていたのでしょう。
今日の作業を見ていても、あの高さからもろに落ちたらたまらないわ、と痛感しました。
人生これからと言う人の悲劇を思うにつけ、私達
生かして頂いた尊い命、大切に使わなければと
つくづく思います。
お母様も私達が伺う度に「うちの息子も生きていれば・・・」と何時も思われたと感じ、辛かったです。