一般に、
高次脳機能障害と診断されるには次にあげるすべてに該当しなければならない。
それは、
①注意障害、記憶障害、遂行機能障害、社会的行動障害など、高次脳機能障害で起こりうる症状がある事。
②画像検査などで脳の損傷を確認できる事。
③先天性の病気や認知症のような進行性の病気ではなく、元気だった人が病気や怪我によって脳に損傷を受けている事。
(きょうの健康2018年8月号より)
だとしたら、
脳脊髄液漏出症、脳脊髄液減少症の高次脳機能障害らしき症状は、②の画像検査で脳に損傷が認められないと、
どんなに高次脳機能障害と同じ症状があっても、高次脳機能障害とは認められないということか?
なんという話!
症状は、脳外傷のある高次脳機能障害とほぼ同じなのに。
脳脊髄液漏出症、脳脊髄液減少症患者は、脳外傷を併発していない患者も多く、
脳自体に損傷はなく、脳の周りの脳脊髄液が漏れて減った事により、脳神経機能が正常に働けなくなった状態で、起こっていると思われる症状があるのだから。
しいて差を言えば、
脳外傷のある人の、高次脳機能障害に比べて、
脳脊髄液漏出症、脳脊髄液減少症患者の、高次脳機能低下症状は、髄液の漏れを止める事で、きれいに回復する可能性があるという事かもしれない。
出てくる症状は、脳外傷患者より、
脳脊髄液漏出症患者の高次脳機能障害の方が軽いかもしれないが、
私の経験した脳脊髄液漏出症、脳脊髄液減少症での高次脳機能障害も、なかなかすごいものがあったので、
原因が、脳外傷でも、脳に外傷がなくても、脳の周りの髄液が漏れて減る事になっても、
起こる症状は人さまざまで、
脳外傷の高次脳機能障害の方が重くて、
脳脊髄液減少症の高次脳機能障害の方が軽いとは、一概には言えないような気がする。
病気や怪我で画像で確認できる脳外傷があっても、わりと軽い脳外傷もあれば、
脳には外傷は映らないけど、
ジャジャ漏れのひどい、髄液漏れ患者もいるから、
脳外傷の高次脳機能障害の方が重くひどいとは限らないと思う。
画像に外傷が映らないから「軽度外傷性脳損傷」を主張する患者や医師がいたけれど、
なにより、この髄液漏れの私を「軽度外傷性脳損傷」とそれらの医師に誤診された経験上、
画像に脳損傷が映らないのに、高次脳機能障害とほぼ同じ症状と、体のさまざまな症状がある人は、
「軽度外傷性脳損傷」とたとえ診断されたとしても、すぐその診断を信じこまず、
全く別の視点、髄液漏れの視点で診る医師にも診てもらい意見を聞いた方がいいと思う。
話は横道にそれたけど、
とにかく、脳脊髄液減少症の高次脳機能障害の症状は、
脳外傷の高次脳機能障害の症状とほぼ同じです。
なのに、
脳に外傷が映らないというだけで、
「高次脳機能障害の診断基準にあてはまらない」なんて!
脳脊髄液減少症、脳脊髄液漏出症用の、高次脳機能障害の診断基準を別に作らないと、
脳脊髄液減少症の高次脳機能障害が、適切に認められないし、認められなければ、後遺障害としても認められず、補償もされないんじゃない?
これって、大問題じゃない?