食料自給率にも多様性があっていい。
この一週間においてもっともアクセスの多かった回の再掲載となります。
よろしかったら。
↓
『食料自給率にも多様性があっていい。』
農作物には、土地利用型作物と労働集約型作物があり、その作物を使った
土地利用型作物農業と労働集約型農業があることを、前回ご説明しました。
そこで最近、なにかと話題となることが多い 日本の食料自給率 です。
カロリーで表したり、生産額で表したり、さらに重量で表した自給率もあ
りますが・・・結論から言えば、いろいろな自給率があってもいいんです。
その理由は以下のようになります。
たとえば、労働集約型作物をつかった労働集約型農業を奨励するとしたら
少ない面積でも生産額はあがるわけですから、当然生産額で計算する食料
自給率は跳ね上がります。21年は70パーセントということですので、
今後の奨励政策いかんによっては、8割近くになることもあっていいこと
になります。
国内で労働集約型農業を奨励 + 土地利用型作物は輸入増やむなし
という農業のやり方になりますね。〔反対に土地利用型作物を使った土地利
用型作物を奨励していったとすれば、土地利用型作物作物の価格は、労働
集約型作物よりも格段に安いのが現実なのですから、生産額で計算する食
料自給率は減少していくことでしょう。〕
さて、そこでです。
人の食べる物の種類の問題というものが、でてきます。
労働集約型作物の代表とされることの多いネギやイチゴなどを食べること
だけで、土地利用型作物の代表であるコメやムギ、大豆をたべなくてもや
っていけるのだろうかという基本的なヒトの食に関する問題です。
世界的に食料が潤沢であった時代がこれからもつづいていくのであれば、
労働集約型作物をつかった労働集約型農業を奨励することで、生産額で計
算する食料自給率を上げていくのも良いでしょう。
しかし、考えておかねばならないのは、世界的に食料、とくにコメやムギ、
そして大豆の供給不安が おこったときにどうなるのかという問題なの
です。実際のところ、身近なパンや豆腐の値段がじわじわと値上がりして
いることからもわかるように、数年前よりも格段にコメやムギ、そして大
豆の価格は上昇しているという現実があります。
そのような可能性が高い時代に、〔一般の方には目新しいために注目さ
れがちな〕生産額でみた自給率ばかりを最重要視するというのも いかが
なものかと思うのです。
そして、ここまで説明し終えたところで、最初にお伝えした
いろいろな面から算出したものがあっても良い
とした食料自給率の表し方についてです。
話題になっている生産額で表すという自給率もあるべきだし、従来からの
カロリーベースの自給率も大事なものだと思うのです。さらにいえば、重
量で表した自給率なども、けして不必要なものではない。
大事な国民の食料に関する安全保障の基になる数字なのですから、いろい
ろろな角度から慎重に検討するという意味で、『食料自給率の表し方には
多様性があってしかるべき』だと考えたいのです。
ちなみに農水省の食料自給率に関するページですが・・・カロリーベース
の自給率の話しばかりではなく、生産額でみた自給率に関してももちろん
きちんと明示してあることをお知せして、今回の話しはおしまいです。
ページは こちら 。
▼ むしろ問題は・・・〔自給率の表し方よりも〕農業には土地利用型
作物型農業と労働集約型農業があるという現実を理解していないフリ
をしている論者や政府のお偉いさんがいることなのだと思いますよ。
「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
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よろしかったら。
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『食料自給率にも多様性があっていい。』
農作物には、土地利用型作物と労働集約型作物があり、その作物を使った
土地利用型作物農業と労働集約型農業があることを、前回ご説明しました。
そこで最近、なにかと話題となることが多い 日本の食料自給率 です。
カロリーで表したり、生産額で表したり、さらに重量で表した自給率もあ
りますが・・・結論から言えば、いろいろな自給率があってもいいんです。
その理由は以下のようになります。
たとえば、労働集約型作物をつかった労働集約型農業を奨励するとしたら
少ない面積でも生産額はあがるわけですから、当然生産額で計算する食料
自給率は跳ね上がります。21年は70パーセントということですので、
今後の奨励政策いかんによっては、8割近くになることもあっていいこと
になります。
国内で労働集約型農業を奨励 + 土地利用型作物は輸入増やむなし
という農業のやり方になりますね。〔反対に土地利用型作物を使った土地利
用型作物を奨励していったとすれば、土地利用型作物作物の価格は、労働
集約型作物よりも格段に安いのが現実なのですから、生産額で計算する食
料自給率は減少していくことでしょう。〕
さて、そこでです。
人の食べる物の種類の問題というものが、でてきます。
労働集約型作物の代表とされることの多いネギやイチゴなどを食べること
だけで、土地利用型作物の代表であるコメやムギ、大豆をたべなくてもや
っていけるのだろうかという基本的なヒトの食に関する問題です。
世界的に食料が潤沢であった時代がこれからもつづいていくのであれば、
労働集約型作物をつかった労働集約型農業を奨励することで、生産額で計
算する食料自給率を上げていくのも良いでしょう。
しかし、考えておかねばならないのは、世界的に食料、とくにコメやムギ、
そして大豆の供給不安が おこったときにどうなるのかという問題なの
です。実際のところ、身近なパンや豆腐の値段がじわじわと値上がりして
いることからもわかるように、数年前よりも格段にコメやムギ、そして大
豆の価格は上昇しているという現実があります。
そのような可能性が高い時代に、〔一般の方には目新しいために注目さ
れがちな〕生産額でみた自給率ばかりを最重要視するというのも いかが
なものかと思うのです。
そして、ここまで説明し終えたところで、最初にお伝えした
いろいろな面から算出したものがあっても良い
とした食料自給率の表し方についてです。
話題になっている生産額で表すという自給率もあるべきだし、従来からの
カロリーベースの自給率も大事なものだと思うのです。さらにいえば、重
量で表した自給率なども、けして不必要なものではない。
大事な国民の食料に関する安全保障の基になる数字なのですから、いろい
ろろな角度から慎重に検討するという意味で、『食料自給率の表し方には
多様性があってしかるべき』だと考えたいのです。
ちなみに農水省の食料自給率に関するページですが・・・カロリーベース
の自給率の話しばかりではなく、生産額でみた自給率に関してももちろん
きちんと明示してあることをお知せして、今回の話しはおしまいです。
ページは こちら 。
▼ むしろ問題は・・・〔自給率の表し方よりも〕農業には土地利用型
作物型農業と労働集約型農業があるという現実を理解していないフリ
をしている論者や政府のお偉いさんがいることなのだと思いますよ。
「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」