グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

「芯どまり」に注意して作物を育てます。

2019-02-18 11:38:31 | Weblog
「芯どまり」に注意して作物を育てます。

身体づくりをしながら、花も確実に結実させていかねばならない
ハウス栽培においては、『元気よく育てておいて、お花が咲いた
り結実したりする時期に一時的に草勢を生殖成長に傾ける手助け
をすることが、作物を上手に栽培するコツ
』となります。そんな
はなしを過去分から。よろしかったらご参考に。
・・・体力切れになった時点でスパートかけても 厳寒期には
なかなか体力がのってきませんからねー。。

 ↓

『芯どまり」に注意してトマトを育てていきます。』

継続してご紹介している丸トマトですが、果実が本格的に収穫され
始める直前の状態になってまいりました。

この時点での生育の理想は、

 体づくりをしながら、花も確実に結実させていく

ということになります。

いちばん気をつけねばならないのは、草勢が極端に落ちてしまうと
いう、いわゆる「芯止まり」の状態におちいってしまうことです。
なんといっても、現時点でのハウスの外は真冬という厳しい状態で
すから、生育が停滞してしまわないように、元気に育てていきます。

ただし元気に育てるとはいっても、草勢が強すぎて花がつかなくな
っては困るので・・・・そのあたりの栄養生長と生殖成長の間のバ
ランスをとりながら育てていかねばならないという、ある意味栽培
者にとっての腕の見せどころ的な時期
となります。

そこで下の映像ですが・・・これが

 すこしばかり元気すぎて、一部結実しなかった花

のある ようすとなります。


 結実ならず.jpg


同じく こちら↓ は 結実しなかった花のある三段目の花房 。


 3段目の花とび.jpg


そして、こちら↓ が 第一花房の花房 となります。


 1段目の花とび.jpg


このような 花房のなかの一部の花が結実しない程度であるなら、
さほど心配はないのですが、

 花房の花全部が結実しないほどに草勢が強くなってしまった

などといった場合には、さすがに草勢を抑える対策が必要になり
ます。このような場合の対策の例としては、たとえば

 トマトに、苦土やマグネシウム・微量要素を供する

という方法がありますよ。

効き過ぎているチッソを、苦土やマグネシウム、そして微量要素
などの ミネラル分を与えることで、一時的に押さえる というわけです。

葉面散布であれば一週間に2回ほど施用すると、栄養成長に傾い
ている樹が落ち着いてまいりますよ。そんな場面におちいったと
きには、よろしかったらお試しくださいね〔多木化学のアクセル2号
を 私は使用しております
〕。

ということで今回は、

 元気よく育てておいて、お花が咲いたり結実したりする時期に
 一時的に草勢を生殖成長に傾ける手助けをすることが、作物を
 上手に栽培するコツ


だというおはなしでした。

ちなみに、このハウス内では、1・2・3段目の一部に結実しな
い花が見られた時点で、上記の葉面散布を実施されたのですが・・・
その後の4・5・6段の様子が、こちら ↓ となります。


ののののののののののののののの 花が くるように 調整.jpg


良い花が付き、花のとまる確率がいちだん高くなりました。


晴れ まずは、作物の生育をじっくり観察すること。そのうえで 自分
  なりに 小面積から試して、ちがいを確認して対策していく。
  ・・・これが栽培の醍醐味でもあります♪
  
51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜