韓国ドラマは哲学的感性を刺激する

韓国ドラマ、IT・デジタルなこと、AIなどと並んで哲学に関する事柄や、よろずこの世界の出来事について書き綴ります

「私に乾杯~ヨジュの酒」をみる

2020-12-13 21:53:10 | 韓国ドラマ
 「私に乾杯~ヨジュの酒」というドラマをみました。これは、韓国版「ワカコ酒」にあたります。オリジナルの日本版を全部みている私としては、大いに期待しながらみることになりました。

 しかし、第一話で武田梨奈さんがゲスト出演して「ぷしゅー」をやってくれたにもかかわらず、私はこのドラマをあまり好きになれませんでした。

 一話23分で10エピソードしかないので昨夜一晩で全部見終わってしまったのですが、第一話で味わった残念な気持ちは変わりませんでした。

 あまりここで詳しくストーリーを話すとネタバレになってしまうので、詳細は語りませんが、韓国版はオリジナルのフォーマットだけ採用して、中身は普通の韓国ドラマの作りになっていたのです。

 ドラマとして面白ければいいだろうと言われるかもしれませんが、それでは何のためにオリジナルの版権を買う必要があったのかという話になると思います(ドラマのエンドロールのクレジットは、漫画版の原作になっていました)。

 具体的に一番違和感を感じる点は、主人公が呑んだり、食べたりするシーンが時間的に短く、かつその行為そのものがドラマのテーマになっていないのではないかと私には思えました。

 主人公は毎回いろいろなお酒と料理を楽しむという点ではオリジナルと同じですが、その呑み食いの部分が随分と軽く扱われてドラマ全体のストーリの中心になっていないように思えるのです。

 オリジナルのワカコは、とにかくおいしいお酒と料理に目がなくそれを幸せそうに楽しむというのがこのドラマのテーマなのに、韓国版では呑み食いのシーンよりも、それ以外の種々の出来事がメインで描かれているのです。

 日本版では、呑み食い以外のシーンはあくまで呑み食いに至るまでの導入のような形で描かれているのですが、韓国版ではそれが全く逆転してしまっていると強く感じました。

 韓国版のオフィスのシーンなど、日本版に比べると明らかにお金がかかっていることがわかりますし、主人公が食する料理もおいしそうなものばかりなのに、こういう印象を抱いてしまうのが極めて残念です。

 このような結果になったのは、国民性の違いなのか、単に韓国版の制作者の独自の考えなのか私にはわかりませんが、「ワカコ酒」へのオマージュにしたいのなら主人公の女性が本当においしそうに呑んだり、食べたりするシーンを中心に描いてほしかったです。

 オリジナルにこだわりのない方がみる分には、ここで述べたこともこのドラマの欠点にはならないかもしれません。韓国ドラマは一話当たりの正味の時間が1時間5分から10分くらいというものが多い中、こちらは23分で全10話なので気楽にちょっとだけ韓国ドラマを楽しみたいという方にはお勧めします。


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