スマイル日和+

子育ては「自分育て」。smile流「自分育て」の日々をつづります。

消えたサクラの樹

2007-03-14 | smile monology
どこかの誰かの桜の思い出が
急に疎ましく思える。
そんなこと、今までになかったのに。

それは、我が子の通う小学校の
入り口近くにあった古い桜の樹々が
ある日こつ然となくなってしまったからです。

別に誰かが盗んでいったとか
そういうわけでなく、
アスファルトを敷くために
人為的に引っこ抜かれてどこかにやられたって
ことなのですが。。。

ウチの小学校の付近は
田舎道のわりに交通量が多いので
たぶん登下校が安全に出来るようにと
新しく登下校用の門を作ることになったのでしょう。

そのおかげで今まであった石碑や花壇
巨木が一掃され、
見晴らしのいいアスファルトの地面が敷かれました。

始めてその桜の樹の話を聞いたのは
数ヶ月前に
にーちゃんが「サクラの樹、切られてたよ」
と教えてくれた時でした。

「切るわけないわ、な、お母さん」
ねーちゃんがそう言うので
「ちょっと移動させるだけでしょ。」
と私も言いました。
そう言いつつも、
あの大きな樹を移動させるって
どこにどうやって運ぶんだ?
と少し疑問を持っていました。

ところが、
それは移動ではなかったのです!

「にーちゃん、正解!」
それから数日後、ねーちゃんが
その確かな話しを持ってきてくれました。
枝をバッサバッサと切り落として
幹も運びやすいように切ったようです。

4月の入学式を待たずに
バッサバッサと。。。!!

毎年入学式のころには
散りかけの桜吹雪が見事だった。
その桜吹雪の中で
これからの不安と希望に
ワクワクドキドキの笑顔で
記念写真を撮った
ねーちゃんとにーちゃん。

でも、Kids君が入学する時には
もうあの場所で
記念写真は撮れないんだ。。。

急に淋しさとむなしさが
胸にこみ上げて来て
目頭が熱くなりました。

あの桜の樹のない入学式なんて!

桜が切られていく姿を見ていた子ども達は
どんな気持ちで見ていたのだろう。
地域の人々はこれを知っているのだろうか?

私の心の中には
いろんな思いが渦巻きます。

邪魔になったら切ってどけてしまうの?
簡単に何でも、そうやって片付けちゃうの?
子ども達に「邪魔な存在」になったものは
さっさと片付けてしまうってことを教えるの?
それよりなにより学校側だけで決定して
地域や保護者や子ども達に
桜の樹を切りますって報告もなしで。
そういうことってありなの?

私はラジオから流れてくる
嬉しそうな桜の思い出が
ズキズキと胸に刺さるようにくるしくなり
思わず電源を切ってしまいました。
これ以上聞いていられない。
だって、ウチの小学校のあの桜の樹は
もう帰ってこないんだもの。。。

何だかとてもつらくなりました。
自分の卒業した学校ではないのに。
もし、自分が卒業した学校なら
あの樹が無残に切られたってことは
きっと知りたくない。

みんな平気なのかな?
わたしだけなんかな?
おかしいかな?
こんなことで重苦しい気分になるのは。

桜の樹はきっと見てきたと思うんだ。
たくさんの子ども達の笑顔。
もしかしたら誰も知らない
子ども達のつらい表情も。
学校の門のところで毎日毎日、
きっと子ども達を見下ろして
「おはよう」って迎えて
「サヨナラ」って送って
「元気でね」って見送って。

ひどすぎるよ。
枯れた木でもないのに
そんな桜の樹を切っちゃうなんて。
ほかにいい方法がなかったの?

校長先生に聞いて見たくなる。
どういうつもりだったの?
先生達は悲しくないの?
桜の中を笑顔で通る子ども達が
あの場所ではこれから
永遠に見られないのに。。。






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