粟国島に、マースヤーと呼ばれる伝統行事がある
マースヤー(塩売り)は旧暦の大晦日から元旦にかけて行われている
粟国島には三つの集落がある
イリ(西)集落、アガリ(東)集落、浜集落と三つの集落がある
この三つの集落には、ハルクミ(原組)と言って
十一の集落に成っている
マースヤーは十一集落ごとに祭祀が執り行われている
旧暦の大晦日の夕刻から、元旦の未明にかけて
子供から大人まで参加して行われる
集落内の家々を練り歩き
マース(塩)売り役が口上を述べて
新しい年の無病息災と豊穣を祈願するのである
その後、三線(さんしん)や太鼓の演奏
そして何週間も前から練習して来た歌や踊り
伝統芸能を披露し
去りゆく年に感謝し新しいが
素晴らしい一年と成るように祈願し祝うのである
島の出身者はこの日に合わせて帰省してくる
島は一年で一番の賑わいである
マースヤー行事の由来は諸説あるが
お正月に大量の塩が必要となるため、売り歩く風習が
島の芸能と融合したとされている
百年以上継承され伝統行事として
現在も大切に守られ行われている
マースヤー