福島章恭HP http://www.akiyasuf.com
いよいよ「4番」の登場。
「1番」から「3番」までで止まっていたヤルヴィ&ドイツ・カンマー・フィルのシューマン交響曲全集(SACD)が完結する(発売:今月15日)。
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スタジオ・セッションによるSACDの全集が完結する前に、ライヴによるブルーレイの全集が先に発売されたので「このまま立ち消えか?」と心配したがそうではなくて安心した。
データを見ると、SACDの方が、2009年「3番」、2010年「1番」、2011年「2番」「4番」と3年にわたっているのに対し、ブルーレイは2012年に一気に撮られている。
全曲を緻密に仕上げたスタジオ盤と、聴衆を前に燃え立つ感興豊かなライヴ盤、それぞれに味わいがあって面白い。
たった今、届いたばかりの試聴盤を聴いたが、やはり、弦のプルトの限られた室内オーケストラの編成がシューマンに生きている。
録音のためもあるだろうが、大オーケストラなら埋もれてしまう管楽器のセクションが透けるように聴こえるのが心地よい。
もっとも、「4番」については、クナッパーツブッシュ、バーンスタイン、カラヤンという3つのウィーン・フィルとの名演(すべてライヴ録音)があって、私の中ではそれらを凌駕するには至らなかった。しかし、この演奏の価値は高く、「全集」として完結した意義は大きい。これからも折に触れて聴く1枚となるだろう。
フォーマットがSACDというのも今更ながらに有り難い。
もし、カラヤンが生きていたらあっという間に普及していただろうSACDも、強力な牽引者のないまま今日に至るが、演奏家として、または録音エンジニアとして、最高の音質で演奏を、録音を提供したいという欲求はあるはずだ。
CDフォーマットでしかリリースされない最大手のユニバーサル系列の演奏家、技師が気の毒とも言えるが、その点、ベートーヴェン全集のアナログ盤まで出すヤルヴィとそのスタッフたちの志の高さには敬服する。
ハイレゾ配信が急進するいま、SACDというフォーマットが消えないことを祈るばかり。
(1月13日 加筆訂正しました。)
いよいよ「4番」の登場。
「1番」から「3番」までで止まっていたヤルヴィ&ドイツ・カンマー・フィルのシューマン交響曲全集(SACD)が完結する(発売:今月15日)。

スタジオ・セッションによるSACDの全集が完結する前に、ライヴによるブルーレイの全集が先に発売されたので「このまま立ち消えか?」と心配したがそうではなくて安心した。
データを見ると、SACDの方が、2009年「3番」、2010年「1番」、2011年「2番」「4番」と3年にわたっているのに対し、ブルーレイは2012年に一気に撮られている。
全曲を緻密に仕上げたスタジオ盤と、聴衆を前に燃え立つ感興豊かなライヴ盤、それぞれに味わいがあって面白い。
たった今、届いたばかりの試聴盤を聴いたが、やはり、弦のプルトの限られた室内オーケストラの編成がシューマンに生きている。
録音のためもあるだろうが、大オーケストラなら埋もれてしまう管楽器のセクションが透けるように聴こえるのが心地よい。
もっとも、「4番」については、クナッパーツブッシュ、バーンスタイン、カラヤンという3つのウィーン・フィルとの名演(すべてライヴ録音)があって、私の中ではそれらを凌駕するには至らなかった。しかし、この演奏の価値は高く、「全集」として完結した意義は大きい。これからも折に触れて聴く1枚となるだろう。
フォーマットがSACDというのも今更ながらに有り難い。
もし、カラヤンが生きていたらあっという間に普及していただろうSACDも、強力な牽引者のないまま今日に至るが、演奏家として、または録音エンジニアとして、最高の音質で演奏を、録音を提供したいという欲求はあるはずだ。
CDフォーマットでしかリリースされない最大手のユニバーサル系列の演奏家、技師が気の毒とも言えるが、その点、ベートーヴェン全集のアナログ盤まで出すヤルヴィとそのスタッフたちの志の高さには敬服する。
ハイレゾ配信が急進するいま、SACDというフォーマットが消えないことを祈るばかり。
(1月13日 加筆訂正しました。)
シューマン:
1. 交響曲第4番ニ短調 op.120
2. 序曲、スケルツォとフィナーレ op.52
3. 4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュトゥック ヘ長調 op.86
シュテファン・ドール(ホルン:3)
エルケ・シュルツェ・ヘッケルマン(ホルン)
フォルカー・グレーヴェル(ホルン:3)
トーマス・ゾンネン(ホルン:3)
ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)
録音時期:2011年~2012年
録音場所:ベルリン、フンクハウス・ベルリン・ナレーパシュラッセ
録音方式:ステレオ(DSD/セッション)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND
プロデューサー:フィリップ・トラウゴット
エンジニア:エヴァレット・ポーター、ジャン=マリー・ゲイゼン(オランダ・ポリヒムニア社)
1. 交響曲第4番ニ短調 op.120
2. 序曲、スケルツォとフィナーレ op.52
3. 4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュトゥック ヘ長調 op.86
シュテファン・ドール(ホルン:3)
エルケ・シュルツェ・ヘッケルマン(ホルン)
フォルカー・グレーヴェル(ホルン:3)
トーマス・ゾンネン(ホルン:3)
ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)
録音時期:2011年~2012年
録音場所:ベルリン、フンクハウス・ベルリン・ナレーパシュラッセ
録音方式:ステレオ(DSD/セッション)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND
プロデューサー:フィリップ・トラウゴット
エンジニア:エヴァレット・ポーター、ジャン=マリー・ゲイゼン(オランダ・ポリヒムニア社)