福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

モントゥーの「ペトルーシュカ」「火の鳥」の風変わりなテスト盤

2015-10-06 10:30:04 | レコード、オーディオ
一風変わったレコードを入手した。
モントゥー指揮パリ音楽院管によるストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」「火の鳥」(英DECCA録音・米RCA原盤)の米Classic Records社による復刻盤へのテスト盤2枚セット。

一見まったく同じレコードが2枚並ぶようだが、売り手によると、同じスタンパーながら、異なる成分配合によるビニールへのプレスとのこと。なるほど、聴き較べると、確かに音質の違いは明らか。

因みに、このレコードの英DECCAプレスによるオリジナル盤(SB盤)とも比較してみたが、レンジの広さや情報量の多さに於いて、復刻盤に分がある。
ただ、オリジナル盤にしかない空気感も捨てがたいのだから、アナログは深くて面白い。

なお、レコードへの収録順が、英オリジナル盤では「ペトルーシュカ」「火の鳥」、復刻盤では逆になっているのは興味深い。アルバムの冒頭が、明るく華やかに始まる「ペトルーシュカ」と低弦の蠢く「火の鳥」では、アルバム全体へのイメージも違ってくるのは当然だ。

目覚めの悪い朝

2015-10-06 08:55:51 | コンサート
ハイティンク&ロンドン響について、昨夜はあのように書いたけれど、どこか心に引っ掛かる。どうにもスッキリしない。というのも、わたしの感想が初日に浮かない顔をされていたマエストロとほぼ同じだからである。

初日の弦楽器セクションの極上の美が、そう簡単に失われるものだろうか? それを信じにくいのは確かだ。

もしかすると、たまたま、何らかの理由で真価を聴き損ねたのではないか? という疑念が生じては脳内をグルグル廻る。

なんとも目覚めの悪い朝である。