鳥羽市浦村町今浦の浦神社近くの国道脇を少し入ったところにケヤキの巨木があり天然記念物の看板が立てられている、このケヤキは昭和末年まで芝居小屋があり芝居の桟敷を組む時の支柱に使われていたようだ、もう地芝居も請け芝居もなくなっているようでその光景をみることはできないのであろう。
鳥羽市浦村町に「今浦の片枝梨跡」がある、今浦は昔、梨の名産地であったのであろうか、歌碑があり、[伊勢うた]として上げられている歌で、「麻生の浦に片枝さしおほひなる梨の成りもならずもねて語らはん」と歌われている、歌の意味は「麻生の浦に片枝を伸ばして、覆うほどに実をみのらせている梨を見なさいよ。あのように二人の仲がうまく成るか成らないか、ともかく一緒に寝て語ろうよ」と梨の木をたとえにした恋の歌であるようだ、しかし片枝梨跡は説明版も薄くなり見る人も少なくなったのではなかろうか?。