相槌(あいづち) 「かたれ やまんば」第一集 藤田 浩子の語り 1996年
相槌というのは、もともとは鍛冶屋さんの言葉です。
鍛冶屋の親方が真っ赤に焼けた鉄を台にのせ、
槌で「トン」と打てば、向こう側にいる弟子が「チン」と相槌を打つ。
「カン」と打てばまた「チン」と打つ。
「トン」「チン」「カン」「チン」と調子よく叩く。
その、弟子の持つ槌が相槌、または向こう槌です。
語るときも同じで、語り手が「じさまは山さ芝刈りに」と言えば、
聞き手が「ふーん」とか「それで」とかあいづちを打ちます。
「ばさまは川さ洗濯に」と言えば、またあいづちを打ちます。
調子よくあいづちを打ってくれれば、語り手も調子よく語れたでしょう。
私に昔話を聞かせてくださった方によれば、
糸を撚りながら巻き取りながらばさまの語りを聞くときは、
「むかぁしなぁ まずあったぁと」で一回転、
「ほおで?」と聞き手はそこであいづちを打ち、
「じさまとばさまが あったぁと」で一回転、
「ほおで?」と聞き手はまたそこであいづち。
ゆっくりゆっくり糸巻き車を回しながら、ゆっくりゆっくり語ってくれたそうで、
聞き手もまた一回転ごとにあいづちを打ちながら、ゆっくりゆっくり聞いたのでしょう。
相槌というのは、もともとは鍛冶屋さんの言葉です。
鍛冶屋の親方が真っ赤に焼けた鉄を台にのせ、
槌で「トン」と打てば、向こう側にいる弟子が「チン」と相槌を打つ。
「カン」と打てばまた「チン」と打つ。
「トン」「チン」「カン」「チン」と調子よく叩く。
その、弟子の持つ槌が相槌、または向こう槌です。
語るときも同じで、語り手が「じさまは山さ芝刈りに」と言えば、
聞き手が「ふーん」とか「それで」とかあいづちを打ちます。
「ばさまは川さ洗濯に」と言えば、またあいづちを打ちます。
調子よくあいづちを打ってくれれば、語り手も調子よく語れたでしょう。
私に昔話を聞かせてくださった方によれば、
糸を撚りながら巻き取りながらばさまの語りを聞くときは、
「むかぁしなぁ まずあったぁと」で一回転、
「ほおで?」と聞き手はそこであいづちを打ち、
「じさまとばさまが あったぁと」で一回転、
「ほおで?」と聞き手はまたそこであいづち。
ゆっくりゆっくり糸巻き車を回しながら、ゆっくりゆっくり語ってくれたそうで、
聞き手もまた一回転ごとにあいづちを打ちながら、ゆっくりゆっくり聞いたのでしょう。