今年の春節は日本への一時帰国を諦めて、久々の中国国内旅行へ出かけてきました。
冬らしい場所と言えば東北地方、こちらも久しぶりに極寒&白銀の世界へ。
交通手段は往路が高鉄(中国の新幹線)、復路は飛行機にしました。
蘇州からハルピンまでの高鉄は蘇州北駅から乗車します。
東北へ高鉄に乗って行くのは本当に久しぶり、2014年に蘇州から長春へ移動した時以来かも。
ハルピンまで乗るのは初めてです。
新型コロナの影響もあって、2020年を最後に高鉄を使った長距離移動はしていませんでした。
蘇州北駅から終点のハルビン西駅までの営業距離数は2341km。
(始発駅の上海虹橋駅からは2422km)
乗車時間は11時間40分で、2等席(普通席)の運賃は968.5元です。
日本の鉄道で例えると、鹿児島中央駅から函館駅までぐらいの距離(2344.2km)になります。
新幹線のみだと鹿児島中央から新函館北斗まで2326.3kmで、所要時間も大体同じぐらいです。
南京までは約1時間半ほど。
南京南駅を過ぎると間もなく長江を渡ります。
いつ見ても大きな川、そして速度が速いので何度挑戦してもうまく撮れません。
(動画を撮って切り出せばいいのですが、意地になっています)
長江を渡ると次の停車駅は安徽省の滁州、その次が蚌埠南です。
どちらの駅も少し長く停車します。
蘇州北から蚌埠南までの乗車時間は約2時間、外に出て足腰を伸ばします。
蚌埠南の次は徐州東なので、ここで再び江蘇省に入ります。
上海から東北方面に向かう列車は、以下のような順に移動します。
上海→江蘇省→安徽省→江蘇省→山東省→天津市→河北省→遼寧省→吉林省→黒竜江省。
次の停車駅は済南西駅、山東省に入ります。
ここまで約3時間ちょと、済南は山東省の省都です。
済南西駅を発車するとまもなく黄河を渡ります。
今まで何度も見ているハズなのですがどれが黄河だったのか確証がなく、
今回はスマホナビで位置情報を確認しながら。。
これだったのか。。黄河。
黄河も済南あたりでは下流なのに大河とは思えないレベルの川幅になってしまうので、
場所が分かっていないと黄河なのか有名でもない他の川なのか運河なのか区別がつきません。
無事に黄河も確認できたので、ビールを飲んで一休み。
中国の鉄道は車内販売が充実していて、いろいろな物が売られています。
高鉄でも弁当、おかし、飲み物、アルコール類などなど売っていますが、
弁当は高くて不味いので有名?です。
それでも以前は弁当を買う人も多かったのですが、最近は少ないようで、
私の乗った車両で車内販売の弁当を食べている人はいませんでした。
今は私も買わずに、食料や飲み物を大量に持ち込んでいます。
天津市までは5時間半ほど、もう日が傾き始めています。
天津にある会社さんのお仕事を頂いていたのがもう7年ほど前、ちょうど大爆発事故があった時でした。
そのころは天津西駅もよく利用していました。
車窓の景色は7年前とあまり変わらない気がします。
天津市、河北省から遼寧省へと気温がどんどん下がってきます。
集中暖房のボイラーや農家の煙突から石炭などを燃やす煙があちこちから立ち上っています。
天津まで来ると川も凍ります。
河北省北戴河の名前は中国関連のニュースで何となく聞き覚えがある方もいるかもしれません。
共産党指導部や引退した長老たちが毎年夏に非公開の会議を行い重要な政策が決められるという、
北戴河会議が行われる場所です。
冬に車窓の景色が楽しめるのは、河北省の唐山や北戴河、秦皇島ぐらいまでです。
東北三省と呼ばれる、遼寧省、吉林省、黒竜江省。
三省の最も南の遼寧省から最も北の黒竜江省まではまだあと4時間半。。
遼寧省の省都、瀋陽に到着する頃にはすっかり日が暮れて何も見えなくなります。
久しぶりの吉林省長春市には立ち寄らずに黒竜江省へ。
長春を過ぎると線路沿いにはもう外の灯りはほとんどありません。
春節を祝う花火だけがあちらこちらで光っています。
定刻通りに終点のハルビン西駅へ到着。
春節で実家に帰る人達や観光に来た人達、多くの人が終点で降りました。
この日の夜のハルビンの気温はマイナス28℃。。
長春での生活で寒さにはそれなりに対応できるようになってはいますが、
ハルビンの気温は長春よりさらに10℃近く低くなります。
黒竜江省に入ったあたりから、ハルビンまで春節を祝う花火がずっと続いて見えました。
切れ目なく見え続けるのはちょっと不思議な気がします。
もしかすると、列車の通過に合わせて花火を見せてくれていたのでしょうか?
翌朝から雪が多くて寒い牡丹江方面へ向かいます。