日本標準産業分類(平成14年3月改訂)(平成14年10月調査から適用)
日本標準産業分類の一般原則
日本標準産業分類一般原則
第1項 産業の定義
この産業分類にいう産業とは,事業所において社会的な分業として行われる財貨及びサービスの生産又は提供に係るすべての経済活動をいう。これには,営利的・非営利的活動を問わず,農業,建設業,製造業,卸売業,小売業,金融業,医療,福祉,教育,宗教,公務などが含まれる。
なお,家庭内においてその構成員が家族を対象として行う生産・サービス活動は,ここでいう産業には含めない。
第2項 事業所の定義
この産業分類にいう事業所とは,経済活動の場所的単位であって原則として次の要件を備えているものをいう。
(1) 経済活動が単一の経営主体のもとにおいて一定の場所すなわち一区画を占めて行われていること。
(2) 財貨及びサービスの生産又は提供が,人及び設備を有して,継続的に行われていること。
すなわち,事業所とは,一般に工場,製作所,事務所,営業所,商店,飲食店,旅館,娯楽場,学校,病院,役所,駅,鉱業所,農家などと呼ばれるものである。
この場合,一構内における経済活動が,単一の経営主体によるものであれば原則として一事業所とし,一構内にあっても経営主体が異なれば経営主体ごとに別の区画としてそれぞれを一事業所とする。
なお,一区画であるかどうかが明らかでない場合は,売上台帳,賃金台帳など経営諸帳簿が同一である範囲を一区画とし一事業所とする。
また,近接した二つ以上の場所で経済活動が行われている場合は,それぞれ別の事業所とするのが原則であるが,それらの経営諸帳簿が同一で,分離できない場合には,一区画とみなして一事業所とすることがある。
しかし,経済活動の行われる態様は,多種多様のものがあることから,便宜上,次のように取り扱う場合がある。
(1) 経済活動の行われる場所が一定せず,他に特定の事業所を持たない行商や個人タクシーなどの場合は,本人の住居を事業所とする。
(2) 特定の事業所を持たず住居で仕事をしている著述家,画家,家庭における内職者などの場合は,本人の住居を事業所とする。
(3) 日々従業者が異なり,賃金台帳も備えられていないような詰所,派出所などは,場所が離れていても原則として別の事業所とせず,それらを管理する事業所に含めて一事業所とする。
(4) 農地,山林,海面などで行われる農・林・漁業の経済活動については,その場所を事業所とせず,それらの活動を管理している事務所,営業所又は事業主の住居を事業所とする。
なお,農・林・漁家の場合,一構内(屋敷内)に店舗,工場などを有し,そこで農・林・漁業以外の経済活動が行われている場合は,別にそれらの事業所があるものとする。
(5) 建設工事の行われている現場は事業所とせず,その現場を管理する事務所(個人経営などで事務所を持たない場合は,事業主の住居)に含めて一事業所とする。
(6) 鉄道業において,一構内にいくつかの組織上の機関(保線区,機関区など)がある場合は,その機関ごとに一事業所とする。ただし,駅,区などの機関で駅長,区長などの管理責任者が置かれていない場合は,その管理責任者のいる機関に含めて一事業所とする。
(7) 一構内に二つ以上の学校が併設されている場合は,学校の種類ごとに別の事業所とする(この場合の学校とは,学校教育法の規定による学校とする。)。
なお,教育以外の事業を営んでいる経営主体が,同じ場所に学校を経営している場合,その学校は,教育以外の事業所とは別の事業所とする。
(8) 国,地方公共団体については,一構内であっても法令,条例により別個の機関として置かれている組織体は,それぞれ一事業所とする。
また,国,地方公共団体が行う公営企業,収益事業については,それぞれの機関ごとに一事業所とする。
(9) 自家用倉庫,自家用修理工場,自家用集荷所など同一経営主体の事業所のみを対象とする事業所は,統計調査によっては主事業所に含めて一事業所とする場合がある。
(10) そのほか,事業所の有無を確定することが困難な場合,統計調査によっては事業所の取扱いに若干の相違の生じることがある。
例えば,住居の一部で仕事が行われているときは,次のように取り扱う場合がある。
ア. そこにすべて事業所があるものとする。
イ. 事業からの収入が収入の主な部分を占めている世帯に限って事業所があるものとする。
ウ. 雇用者のある場合に限り事業所があるものとする。
エ. 看板類似の社会的標識のある場所に限り事業所があるものとする。
また,特定の元請業者のもとで多くの下請がなされている場合,下請の事業所をその元請業者のもとに一括する場合がある。
第3項 分類の基準
この産業分類は,統計調査の対象における産業の範囲の確定及び統計調査の結果を産業別に表章するために用いられるものである。この分類は,事業所において行われる経済活動すなわち産業を,主として次のような諸点に着目して区分し,それを体系的に配列したものである。
(1) 生産される財貨又は提供されるサービスの種類(用途,機能など)
(2) 財貨生産又はサービス提供の方法(設備,技術など)
(3) 原材料の種類及び性質,サービスの対象及び取り扱われるもの(商品など)の種類
なお,分類項目の設定に当たっては,事業所の数,従業者の数,生産額又は販売額等も考慮した。
第4項 分類の構成
この産業分類は,大分類,中分類,小分類及び細分類から成る4段階構成であり,その構成(第11回改訂)は,大分類19,中分類97,小分類420,細分類1,269となっている。
この産業分類の分類符号は,大分類項目がアルファベット,中分類項目が2けた,小分類項目が3けた,細分類項目が4けたの数字で示されている。
第5項 分類の適用単位
この産業分類を適用する単位は,一事業所ごとである。
なお,個人に本分類を適用する場合は,個人の属する事業所を単位とする。また,事業所及び個人以外,例えば企業等に適用する場合は,事業所の場合に準じて行うものとする。
第6項 事業所の分類に際しての産業の決定方法
この産業分類により事業所の産業を決定する場合は,事業所で行われている経済活動による。
すなわち,一事業所内で単一の分類項目に該当する経済活動が行われている場合は,その経済活動によって決定するが,複数の分類項目に該当する経済活動が行われている場合は,主要な経済活動によって決定する。この場合の主要な経済活動とは,これら複数項目のうち,生産される財貨,取り扱われる商品又は提供されるサービスに帰属する過去1年間の収入額又は販売額の最も多いものをいう。ただし,収入からは,その事業所の本来の経済活動以外の一時的な要因によって得られた部分を除くものとする。(注)
なお,同一企業に属する事業所間の財貨の移動又はサービスの提供(本社等が行う管理的事務を除く)は,販売又は対価を受け取って行うサービスの提供と同様に取り扱うものとする。また,個人経営の農林漁業に対する販売又は賃加工サービスの提供は,一般消費者世帯に対するものと同様に取り扱うものとする。
上述のように事業所の産業は,収入額又は販売額の最も多い経済活動によって決定されるのが原則であるが,この原則によることが困難な場合又は適切でない場合は,従業者の数又は設備によって決定することがある。
また,事業転換,休業中及び設立準備中などの事業所の産業は,次のように取り扱う。
(1) 1年以内に事業の転換が行われた事業所については,原則として転換後の事業を主要な活動とする。しかし,転換が一時的であって,設備などからみて転換前の事業に復帰することが可能であれば,転換前の事業を主要な活動とする場合がある。
(2) 季節によって定期的に事業を転換する場合は,調査期日に行う事業とは関係なく,1年間の収入の最も多い事業を主要な活動とする。
(3) 休業中又は清算中の事業所の産業は,休業又は清算に入る前の経済活動によって決定される。
(4) 設立準備中の事業所は,開始する経済活動によって決定される。
以上が事業所の産業を決定する場合の原則的な方法であるが,管理事務を行う本社,支社などの産業,同一経営主体の事業所のみを対象とした事業所及び持株会社といわれる事業所の産業は,次のように取り扱う。
(1) 主として管理事務を行う本社,支社,支所などの産業は,管理する全事業所を通じての主要な経済活動と同一とする。
(2) 自家用倉庫,自家用補修工事,自家用鉄道及び鉄道業の補助的経済活動については,主事業所の産業と同一とする。
(3) 主として子会社の管理を行う持株会社は,主として管理事務を行う本社の場合に準じて産業を決定する。
(4) 上述の場合以外は,原則としてそこにおいて行われている主要な経済活動によって決定する。
(注)事業所の産業をこの産業分類に適用(格付)する場合は,上位分類から順次下位分類へと適用する。特に,一事業所において複数の分類項目に該当する経済活動を行っている場合は,まず,それらの経済活動を大分類ごとにまとめ,収入額又は販売額の最も多いものによって大分類を決定する。次に決定された大分類に該当する経済活動を中分類ごとにまとめ,その収入額又は販売額の最も多いものによって中分類を決定し,以下同様の方法で小分類,細分類を決定する。
第7項 公務の範囲
この産業分類は,経済活動の種類による分類であって,公営,民営を問わず,同一の経済活動は同一項目に分類される。したがって,産業分類の公務に分類されるものは,国又は地方公共団体の機関のうち,国会,裁判所,中央官庁及びその地方支分部局,都道府県庁,市区役所,町村役場など本来の立法事務,司法事務及び行政事務を行う官公署であって,その他のものは,一般の産業と同様にその行う業務によってそれぞれの産業に分類される。
日本標準産業分類の一般原則
日本標準産業分類一般原則
第1項 産業の定義
この産業分類にいう産業とは,事業所において社会的な分業として行われる財貨及びサービスの生産又は提供に係るすべての経済活動をいう。これには,営利的・非営利的活動を問わず,農業,建設業,製造業,卸売業,小売業,金融業,医療,福祉,教育,宗教,公務などが含まれる。
なお,家庭内においてその構成員が家族を対象として行う生産・サービス活動は,ここでいう産業には含めない。
第2項 事業所の定義
この産業分類にいう事業所とは,経済活動の場所的単位であって原則として次の要件を備えているものをいう。
(1) 経済活動が単一の経営主体のもとにおいて一定の場所すなわち一区画を占めて行われていること。
(2) 財貨及びサービスの生産又は提供が,人及び設備を有して,継続的に行われていること。
すなわち,事業所とは,一般に工場,製作所,事務所,営業所,商店,飲食店,旅館,娯楽場,学校,病院,役所,駅,鉱業所,農家などと呼ばれるものである。
この場合,一構内における経済活動が,単一の経営主体によるものであれば原則として一事業所とし,一構内にあっても経営主体が異なれば経営主体ごとに別の区画としてそれぞれを一事業所とする。
なお,一区画であるかどうかが明らかでない場合は,売上台帳,賃金台帳など経営諸帳簿が同一である範囲を一区画とし一事業所とする。
また,近接した二つ以上の場所で経済活動が行われている場合は,それぞれ別の事業所とするのが原則であるが,それらの経営諸帳簿が同一で,分離できない場合には,一区画とみなして一事業所とすることがある。
しかし,経済活動の行われる態様は,多種多様のものがあることから,便宜上,次のように取り扱う場合がある。
(1) 経済活動の行われる場所が一定せず,他に特定の事業所を持たない行商や個人タクシーなどの場合は,本人の住居を事業所とする。
(2) 特定の事業所を持たず住居で仕事をしている著述家,画家,家庭における内職者などの場合は,本人の住居を事業所とする。
(3) 日々従業者が異なり,賃金台帳も備えられていないような詰所,派出所などは,場所が離れていても原則として別の事業所とせず,それらを管理する事業所に含めて一事業所とする。
(4) 農地,山林,海面などで行われる農・林・漁業の経済活動については,その場所を事業所とせず,それらの活動を管理している事務所,営業所又は事業主の住居を事業所とする。
なお,農・林・漁家の場合,一構内(屋敷内)に店舗,工場などを有し,そこで農・林・漁業以外の経済活動が行われている場合は,別にそれらの事業所があるものとする。
(5) 建設工事の行われている現場は事業所とせず,その現場を管理する事務所(個人経営などで事務所を持たない場合は,事業主の住居)に含めて一事業所とする。
(6) 鉄道業において,一構内にいくつかの組織上の機関(保線区,機関区など)がある場合は,その機関ごとに一事業所とする。ただし,駅,区などの機関で駅長,区長などの管理責任者が置かれていない場合は,その管理責任者のいる機関に含めて一事業所とする。
(7) 一構内に二つ以上の学校が併設されている場合は,学校の種類ごとに別の事業所とする(この場合の学校とは,学校教育法の規定による学校とする。)。
なお,教育以外の事業を営んでいる経営主体が,同じ場所に学校を経営している場合,その学校は,教育以外の事業所とは別の事業所とする。
(8) 国,地方公共団体については,一構内であっても法令,条例により別個の機関として置かれている組織体は,それぞれ一事業所とする。
また,国,地方公共団体が行う公営企業,収益事業については,それぞれの機関ごとに一事業所とする。
(9) 自家用倉庫,自家用修理工場,自家用集荷所など同一経営主体の事業所のみを対象とする事業所は,統計調査によっては主事業所に含めて一事業所とする場合がある。
(10) そのほか,事業所の有無を確定することが困難な場合,統計調査によっては事業所の取扱いに若干の相違の生じることがある。
例えば,住居の一部で仕事が行われているときは,次のように取り扱う場合がある。
ア. そこにすべて事業所があるものとする。
イ. 事業からの収入が収入の主な部分を占めている世帯に限って事業所があるものとする。
ウ. 雇用者のある場合に限り事業所があるものとする。
エ. 看板類似の社会的標識のある場所に限り事業所があるものとする。
また,特定の元請業者のもとで多くの下請がなされている場合,下請の事業所をその元請業者のもとに一括する場合がある。
第3項 分類の基準
この産業分類は,統計調査の対象における産業の範囲の確定及び統計調査の結果を産業別に表章するために用いられるものである。この分類は,事業所において行われる経済活動すなわち産業を,主として次のような諸点に着目して区分し,それを体系的に配列したものである。
(1) 生産される財貨又は提供されるサービスの種類(用途,機能など)
(2) 財貨生産又はサービス提供の方法(設備,技術など)
(3) 原材料の種類及び性質,サービスの対象及び取り扱われるもの(商品など)の種類
なお,分類項目の設定に当たっては,事業所の数,従業者の数,生産額又は販売額等も考慮した。
第4項 分類の構成
この産業分類は,大分類,中分類,小分類及び細分類から成る4段階構成であり,その構成(第11回改訂)は,大分類19,中分類97,小分類420,細分類1,269となっている。
この産業分類の分類符号は,大分類項目がアルファベット,中分類項目が2けた,小分類項目が3けた,細分類項目が4けたの数字で示されている。
第5項 分類の適用単位
この産業分類を適用する単位は,一事業所ごとである。
なお,個人に本分類を適用する場合は,個人の属する事業所を単位とする。また,事業所及び個人以外,例えば企業等に適用する場合は,事業所の場合に準じて行うものとする。
第6項 事業所の分類に際しての産業の決定方法
この産業分類により事業所の産業を決定する場合は,事業所で行われている経済活動による。
すなわち,一事業所内で単一の分類項目に該当する経済活動が行われている場合は,その経済活動によって決定するが,複数の分類項目に該当する経済活動が行われている場合は,主要な経済活動によって決定する。この場合の主要な経済活動とは,これら複数項目のうち,生産される財貨,取り扱われる商品又は提供されるサービスに帰属する過去1年間の収入額又は販売額の最も多いものをいう。ただし,収入からは,その事業所の本来の経済活動以外の一時的な要因によって得られた部分を除くものとする。(注)
なお,同一企業に属する事業所間の財貨の移動又はサービスの提供(本社等が行う管理的事務を除く)は,販売又は対価を受け取って行うサービスの提供と同様に取り扱うものとする。また,個人経営の農林漁業に対する販売又は賃加工サービスの提供は,一般消費者世帯に対するものと同様に取り扱うものとする。
上述のように事業所の産業は,収入額又は販売額の最も多い経済活動によって決定されるのが原則であるが,この原則によることが困難な場合又は適切でない場合は,従業者の数又は設備によって決定することがある。
また,事業転換,休業中及び設立準備中などの事業所の産業は,次のように取り扱う。
(1) 1年以内に事業の転換が行われた事業所については,原則として転換後の事業を主要な活動とする。しかし,転換が一時的であって,設備などからみて転換前の事業に復帰することが可能であれば,転換前の事業を主要な活動とする場合がある。
(2) 季節によって定期的に事業を転換する場合は,調査期日に行う事業とは関係なく,1年間の収入の最も多い事業を主要な活動とする。
(3) 休業中又は清算中の事業所の産業は,休業又は清算に入る前の経済活動によって決定される。
(4) 設立準備中の事業所は,開始する経済活動によって決定される。
以上が事業所の産業を決定する場合の原則的な方法であるが,管理事務を行う本社,支社などの産業,同一経営主体の事業所のみを対象とした事業所及び持株会社といわれる事業所の産業は,次のように取り扱う。
(1) 主として管理事務を行う本社,支社,支所などの産業は,管理する全事業所を通じての主要な経済活動と同一とする。
(2) 自家用倉庫,自家用補修工事,自家用鉄道及び鉄道業の補助的経済活動については,主事業所の産業と同一とする。
(3) 主として子会社の管理を行う持株会社は,主として管理事務を行う本社の場合に準じて産業を決定する。
(4) 上述の場合以外は,原則としてそこにおいて行われている主要な経済活動によって決定する。
(注)事業所の産業をこの産業分類に適用(格付)する場合は,上位分類から順次下位分類へと適用する。特に,一事業所において複数の分類項目に該当する経済活動を行っている場合は,まず,それらの経済活動を大分類ごとにまとめ,収入額又は販売額の最も多いものによって大分類を決定する。次に決定された大分類に該当する経済活動を中分類ごとにまとめ,その収入額又は販売額の最も多いものによって中分類を決定し,以下同様の方法で小分類,細分類を決定する。
第7項 公務の範囲
この産業分類は,経済活動の種類による分類であって,公営,民営を問わず,同一の経済活動は同一項目に分類される。したがって,産業分類の公務に分類されるものは,国又は地方公共団体の機関のうち,国会,裁判所,中央官庁及びその地方支分部局,都道府県庁,市区役所,町村役場など本来の立法事務,司法事務及び行政事務を行う官公署であって,その他のものは,一般の産業と同様にその行う業務によってそれぞれの産業に分類される。