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大善人へ身魂磨き

能 「熊野(ゆや)」

昨日、九重は中国由来の道教との関係があると紹介しましたが、地名では熊野川九重や、大分の山々九重連山が九重繋がりでしたので、今日は熊野の命名について、中国神話との関係があるかもということを書いてみたいと思います。これは、私の勝手な推測なので確かではありません。


日本伝統芸能の能の一つに「湯谷」(ゆや)というものがあり、これは「熊野」と書き、これで「ゆや」と読みます。


太陽樹・扶桑のある所を湯谷(ようこく)と言います。


太陽がかつて十あったという中国神話があり、それを射ってひとつにした射日神話がありました。(扶桑と9つの太陽 中国の神話より


湯の湧く谷の上に扶桑があり、扶桑は10個の太陽が湯浴みをするところでした。水の中に大木があって、9個の太陽は下の枝にあり、上の枝には1個の太陽が今にも姿を現そうとしている
『山海経 』-「海外東経」より

山の上に扶木がある。高さは300里、その葉は芥菜(からしな)のようである。そこにある谷は湯谷(湯のある谷)といい、上に扶木がある。

1個の太陽がやって来ると、1個の太陽が出ていく。太陽はみな烏を載せている。

「大荒東経」より






この烏が、八咫烏ですね。

熊野の三本足のカラスは「八咫烏」(やたがらす)として有名です。熊野を、ユヤ🟰湯谷とよむことから、このお話の起源は中国神話に見出せます。木の生い茂る熊野(ゆや)は扶桑なのかもしれません。




扶桑は日本にあるとあります。

また、先日富士山に登拝しましたが、そこでも扶桑を目にしました。(後日記載予定。)



熊野と「金烏」(きんう:三本足のカラスであり太陽のこと)ですが、八咫烏は、日本神話において、神武天皇を大和の橿原まで案内したとされており、導きの神として信仰され、また、太陽の化身ともされています。


 熊野三山においてカラスはミサキ神(死霊が鎮められたもの。 神使 。日本の神、悪霊、精霊などの神霊の出現前に現れる霊的存在の総称である。名称は主神の先鋒を意味する「御先」(みさき)に由来する。)とされており、八咫烏は熊野大神(素盞鳴尊)に仕える存在として信仰されており、熊野のシンボルです。


能の演目の中に、「熊野」とも書き、これで「ゆや」と読むものがあるとしり、早速youtube で見てみました。


能らしい能として、とても人気で、古来「熊野松風に米の飯」(『熊野』(ゆや)と『松風』は、米飯と同じく何度観ても飽きず、王道である、の意)と賞賛されてきたようです。


ご紹介します。☟



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