久須志(クスシ)神社という神社が富士山にありました。そのクスシの響きに注目して空想したのが☟です。
①地名の久須志(富士山、青森)
②神仏習合信仰から薬師、くすり
③九重天や扶桑などの中国神話から、地名の久住連山(大分県)、熊野の九重
④太古の民族ら国栖(古代ツチグモ)、葛
⑤ 九頭竜信仰のクズ
⑥古代信仰から銅鐸(クスミ)
①から⑤については書いてきましたので、最後の⑥についてです。
クズの響きから、出雲王国やら、太古の消された民などをイメージしています。
神武東征の際最後まで闘った長髄彦の兄の安日彦は東北陸奥に逃れたようです。長髄彦は饒速日命を崇拝していました。富士山の頂上付近にある久須志神社と同じ名前の神社は、青森に3社あります。
九州で買ってきた自費出版の本には、九州宗像大社と安日彦(後の安倍氏)の関係について書いていました。故安倍晋三元首相の祖先です。太古からの信仰、アラハバキ信仰を蝦夷と呼ばれながらも東北の地でずっと守り続けていました。
アラハバキ神は塞の神であるという説や、道祖神、集落を疫病や戦、招かざる客から護るとともに、夫婦和合の神などとされ、陽石や陰陽石、夫婦のレリーフなどで表される太古の神です。アラハバキ神を祭る神社の多くは磐座を御神体としているため、出雲の磐座信仰との関連が指摘されています。
陰陽師の安倍晴明の母の名前は葛子(葛の葉 )で、ウカノミタマにも縁がある狐の伝説があります。ウカ神は、蛇の身体をもつ神です。葛は、蔓性の植物でもとのものに絡みつきどんどん覆い尽くします。まるで、闘いに負けるも太古の信仰を奪われないように陸奥の奥地で隠して守り通したようでもあります。
太古からクズの響きには祭祀が関わっているかもしれないと思いました。
ということで、今日は、祭祀に関する神器、銅鐸について書いてみます。銅鐸はクスミと呼ばれていました。
役小角の著書より、
饒速日は父須佐之男から学んだ鉄資源の発見、採取、鍛冶の技術を駆使して利器を造り、 山を開き、原野を開拓していった。
災いを払う呪術や、病気を治す薬草の知識も、この饒速日によ って人々にもたらされた。
こうして、大王となった饒速日は、人々に敬われ、死後神となって諸国に祀られた。三輪 (三室山)や石上、熊野、賀茂、その他諸国各地に饒速日は祀られて、人々に敬愛された。
饒速日は、父須佐之男や兄弟たちの霊の他に、もう一つの神を信奉していた。
それは、「クスミと呼ばれる異形の神」であった。
銅製で寺院の梵鐘を押し潰したような不思議な形を していた後に、銅鐸と呼ばれるようになった祭器である。
これは、川や沼沢地の葦などに寄生して出来る、中が空洞の褐鉄鉱の塊であるスズの成長を祈るために考え出された神なのである。
スズの生成は七、八年、あるいは十数年もの時間を必要とする。しかしそれでは、急速に進む開拓には間に合わない。そこで、饒速日たちはスズと似た形の神を創り、その神に祈ることによっ て、スズの成長を早めようとした。それがクスミなのである。
以上。
銅鐸はクスミであり、スズの成長を早めようと神に祈るためのもの。スズは、鉄鉱石となり、たたら製鉄と結びつきます。タタラ製鉄は出雲と深い関係があります。
つづく