辻井さんが10代のころのインタビューで、
結果はどうでもいいかなあって思います 。
ただお客さんをうっとりさせたかった。
と言っていました。
何かのコンクールでのインタビューでした。
ただ心で感じる目の前の人を、奏でる音でうっとりさせることだけを目標にする。
目が見えるというのは
有り難いことではあるけれど、
目が見えるからこそ
見た目や目に映るものに価値をおき、
判断し、
それにより
自分を窮屈にしてしまい
本当に大切なことには
生涯に渡り、
目を閉じてしまうかもなと思いました。
聞こえる聞こえないの違い
見える見えないの違い、
そんな違いより
本当に見るべきものを見ているか
本当に聞くべきことを聞いているか
心は何を見て聞いて感じているか
その感覚を
全身で研ぎ澄ますには
静寂や暗闇にいる時間も
大切なのかもしれません。
辻井さんはお母さんに
僕は目が見えないんだよね、
でも、
僕はピアノが弾けるからいいや。
と言った話がありました。
うっとりさせた人の数だけ、
見えない善徳を日々積んでいるのだなぁ
そんなふうに思うと、
本当に素晴らしいなと思いました。
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