山頭火つれづれ-四方館日記

放浪の俳人山頭火をひとり語りで演じる林田鉄の日々徒然記

けふまでは生かされた足を伸べる

2005-03-26 00:58:11 | 文化・芸術
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<風聞往来>


<解読すすむX染色体>

ヒトゲノム-遺伝子の解明が進んでいる。
HOTWIRED-JAPANのニュースで<解明されるX染色体の秘密>を読んだ。
専門知識のない私に記事内容を充分に理解することは出来るはずもないが、
記事によれば
X染色体にある1098個の遺伝子の詳細な塩基配列データの集まりについて調べたところ、
調査対象40人の女性のX染色体のすべてが変化に富んだ遺伝子活性を示し、それぞれが独自の遺伝子発現パターンを有するという。
こうしたことは女性のX染色体独特のもので、すべて同じ発現パターンだといわれる男性のX染色体と対照をなすらしい。


ご承知のように、性染色体は、女性の場合XX染色体、男性はXY染色体と、
女性(すべての哺乳類の雌)はX染色体を二つ持っているが、男性は一つしかない。
二つあるX染色体のうち、余分な複製は必要ないから片方は不活性化されると従来は考えられていたのだが、不活性化即ち沈黙=無機能という訳ではなく、不活性化している筈の遺伝子が遺伝病などの抑制に大いに与っているようだ、というのだ。


X染色体に関連する遺伝病は、色覚異常、自閉症、筋ジストロフィー、白血病、血友病など、染色体のなかで群を抜いて多く、300以上の遺伝病因子がX染色体に関連しているというのだが、
その発症が、女性よりも男性にはるかに多くみられるのは、X染色体を二つ持つ女性において、片方が突然変異を起こしても他方が活性化して代替機能を果たし、発症が抑制されるというメカニズムになっている、と。
必定、X染色体の予備を持たない男性は発症が多くなるという訳だ。


X染色体は、人類の進化をも解き明かすだろうと云われる。
X染色体とY染色体は3億年前に一対の常染色体から進化したことが明らかとなり、
この染色体の遺伝子コードの解明は、人類の歴史にまつわる物語さえも語る、と。


ゲノム配列解析の道は、まだまだ続く。


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痒いところを掻く手はある

2005-03-25 10:03:18 | 文化・芸術
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<風聞往来>

<地底旅行寄席はいかが>

大阪市内の西部、港区と大正区を分かつ境界を流れるのが尻無川。
その港区側の尻無川沿いに、
40年もの長い間、剥き出しの鉄骨を風雨に曝したままの、6000坪に及ぶ古い大きな工場群跡があった。
工場群跡と書いたが、実際には此処では5.60名の人々がずっと働きつづけてきた生活拠点たる砦でもあった。
「田中機械労働争議団」の拠点である、
70年代当時、戦前からの精糖機械メーカーとして中堅企業であった田中機械の経営陣は突然会社を倒産させる。決して業績不振だった訳でもないらしい。たえまなく組合が要求し続ける労働条件闘争に明け暮れる経営に嫌気がさしたともいわれる。
大和田幸治委員長率いる田中機械労働組合は直ちに工場を封鎖占拠した。
以来、彼らは生活と職場を守るため自主生産を続け、この工場群を生活拠点の砦としてきた。


89年には、温泉を掘削。その温泉の水を利用してミネラルウォーター「地底旅行」の販売を始めた。もちろん、温泉も組合員たちや地域の人々にも開放している。
98年には、イタリアのプラントを導入して、地ビール「地底旅行」を生産販売するようになり、同時に工場内中二階にレストラン「地底旅行」を開業。
その翌年からだと思うが、二階食堂を改装した田中機械ホールにて「地底旅行寄席」を月一回ペースで始めた。
この寄席が日の目を見、現在まで続いているのには、一昨年、露の五郎に代わって上方落語協会の会長となった桂三枝と幼馴染だった田中機械一職員との友情秘話が背景にある。
この寄席、今月で60回を数えるから、もう丸5年続いたことになる。


現在、先年の債権者側との調停和解により、敷地6000坪のうち4分の1にあたる1500坪ほどを田中機械労組側が占有し、残り4分の3の敷地はキングマンションに転売され、高層分譲マンションが急ピッチで建設中、近く第一期分譲分の入居が始まるだろう。

町工場と小さな商店街がひしめく下町の雰囲気がまだなおプンプンと臭い立つような空間と
まったく不似合いな対照をなす真新しい高層の分譲マンション群。
滅びゆく大阪の下町風景のなかで、気鋭の落語家たちの熱演を鑑賞した後は、工場レストランで地ビールを一杯ひっかける。


「地底旅行寄席」 第60回
・日時 3月29日(火) 開演6:30 開場6:00
・場所 田中機械ホール
・前売 1000円 当日 1500円
・出演 桂都丸、桂三風、桂三ノ助、桂さん都
・電話予約有 Tell 090-8526--0327


みなさんいかがですか?


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けさもよい日の星ひとつ

2005-03-24 20:08:59 | 文化・芸術
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<風聞往来>

事務局広報部さんの「プレミアム会員制の一部制度見直しと激変緩和措置について」にトラックバックしています。

清水の舞台から飛び降りた!
    プレミアム会員制の見直し


事務局広報部の「プレミアム会員制の一部制度見直しと激変緩和措置について」を読んだ。
会員各位からいろいろと取り沙汰され、諸問題の指摘を受けて、
事務局広報部は、清水の舞台から飛び降りるような、とても大胆な制度見直しと緩和措置を講じた。
;;;;;lllok

第一に、記事の保存期間。
プレミアム会員・一般会員の別なく、保存制限は設けないことになった。


第二に、下書き保存件数。
3月31日以前の保存件数には制限なし。
4月1日以降については、プレミアム会員は100件まで、一般会員は10件までとする。


第三に、足跡参照機能について
3月31日以前のすべての会員は、プレミアム・一般に関わりなく、足跡参照機能を付帯する。
4月1日以降の新会員は、プレミアム会員のみ付加する。


第四に、「eなげっと」購入に係る決済方法について
セキュアパスのすべての決済方法(クレジットカード、銀行・郵便振込、コンビニ決済、イーバンク振替))を利用可とする。
さらに、セキュアパス利用の通常手数料率10%のところ、いずれの決済方法にても会員負担を5%とし、差額をEchoo!事務局側が負担する。


以上が見直しのあらましだが、
ちょっとやり過ぎじゃないかと思われるほどの内容に、些か心配が先立ってくるくらいだ。
現会員への行き届いた配慮が、4月1日以降の新会員との間に一部差別化が起きる問題も内包しているので、早速そのあたりの矛盾を指摘する声も挙がっている。


ここまでアドバルーンを上げてしまったのだから、
いまさら私などが退行するような意見を述べても引き下がれないだろうが


一の、記事保存期間については、プレミアム会員と一般会員に差別化あって然るべきかと思う。
二の、下書き保存件数については、問題なし。
三の、足跡参照機能については、現会員と4月1日以降の新会員との間に差別化が生じるのが問題だろう。従って、プレミアム会員のみに付帯し、一般会員については現・新共に不可とすべきではないか。
四の、eなげっとの決済方法については、各種決済方法が可能となることで充分だろう。
手数料率の半額をEchoo!事務局側が負担するというのは、会員にとってはありがたい話だが、果たして後々に過重負担となりはしないかと懸念される。



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けふはけふのみちのたんぽぽ咲いた

2005-03-23 21:16:02 | 文化・芸術
ichibun98-1127-041


<歩々到着>-4


山頭火こと種田正一が松崎尋常高等小学校高等科を修了し、
私立周陽学舎に入学したのは明治29年、数え15歳のこと。
周陽学舎は明治10年、防府野崎の有志により設立された私立校で
明治41年の中学校令で周陽中学校となり、大正4年、県に移管され山口県立防府中学校となる。
昭和23年の学制改革で、県立防府高校と改称され、翌年には防府高等女学校と統合され、現在の県立防府高校に至っている。
この周陽在学時に、正一は学友らと回覧雑誌の発行を始めていたらしい。
町の大人たちに混じって俳句の句会にも出ていたという話もあるようだ。
明治32年、数え18歳、周陽を首席で卒業し、県下随一の県立山口中学に4年編入している。
当時の山口中学は、高校への進学率が全国でも長らくトップの座を占めているほどの名門校。
立身出世主義に徹したスパルタ教育で名を馳せていたらしい。
文芸に名をなした国木田独歩、嘉村磯多、中原中也らも輩出しているが、彼らはある意味でこの全国有数のトップ校のはみだし者だったのだろうか。
天下の俊英・秀才の集う山口中学では、さすがに正一もあまり目立った存在ではなかったようだ。
途中編入でもあるし、同期生とのあいだに深い交わりもなく過ごしたのか、これといった音信も残されていない。
明治34年春、卒業時の成績は151名中22番だったという。4年編入というハンデを思えば優秀だったともいえようか。
同期生たちが、東京帝大、京都帝大へと進学していくなか、父親の放蕩やまぬ家庭内の問題もあってか、彼は進路を決めかねていた。
この頃、父・竹治郎は、妾の磯部コウを入籍している。彼女はサキ投身の以前から関係のあった女性。どうやらコウに女児が誕生したらしく、私生児にする訳にもいかず入籍の手続きとなったようだ。
同年5月、早稲田大学の初代学長になった高田早苗の遊説が山口市内の永楽座で催され、正一は高田の「国民教育論」を傾聴した。
この時の遊説は、大学設立の基金募集のために各地を廻っていたのだといわれる。
この講演を聴き、正一は早稲田へ行こうと決したようだ
同年7月、開通まもない山陽本線に乗って単身上京した。



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けふはここまでの草鞋をぬぐ

2005-03-23 09:47:12 | 文化・芸術
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<世間虚仮>


<ライブドアとフジサンケイ騒動の陰で>

日経ビジネスによれば、
ライブドアとフジサンケイグループの対立騒動の陰で、
楽天もまたメディア進出に向け、潜行してフジサンケイに接近するなど
いろいろと潜行した動きがあったと報じている。
記事によれば、村上ファンドがニッポン放送の株引取りの話を楽天にも働きかけていたようで
三木谷社長は、敵対的買収の謗りを避けるため、またフジサンケイグループの感触を探るため、
フジの日枝会長に面会を申し込んだ、とあり、
その後の展開のあらましが書かれている。


この記事によれば、昨年の球団買収と同様、
新規参入へのライブドア・堀江氏の手法と楽天・三木谷氏の手法の対照が如実にあらわれている。


詳細は直接記事にあたられたい。


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