午前中、時間の空いたお客さんを、市内にご案内したついで、思い立ち、龍郷町の西郷南州謫居跡(さいごうなんしゅうたっきょせき/あと)まで。
住まいの戸には鍵が。同じ敷地の隣棟の管理人さん、あいにく不在(要予約)。あきらめかけたその時、2004.06.18 西郷南州謫居跡の記事の moto さんのコメントを思い出す。「近くの美容室」を探して、敷地の外に出た。わからなかった。たまたま、人の声の聞こえた民家の人に聞いてみようと入ったその家で、偶然、管理人のおばさんが、お茶を飲んでいた。
「何でここが分かったの?」、「・・・」、・・・説明のしようがありません。いぶかしがるおばさんとともに、敷地へ戻る。快く家の戸を開けてくれた、その時、偶然にも、他に三組の観光客の人たちが次々にやって来た。10名余り。おばさんの案内が始まり、またびっくり。それまでとうってかわった、実に見事な説明。一同聴き入る。これは偶然なんです。
西郷南州流謫地跡に明治31年に完成し、現在地に建立された大きな記念碑は勝海舟の書をそのまま彫刻したもの。その拓本?が床の間にあった。
碑文
天の此人に大任をくださむとするや、
まず其しん志をくるしめ其身を窮乏すと、
まことなる哉此言、
唯友人西郷氏に於て是を見る、
今年君の謫居せられし旧所に碑石を設くるの挙あり、
島民我が一言を需む、
我卒然としてこれを誌し以てこれに応ず。
明治二十九年晩夏
勝 安芳