映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
2023年12月8日公開。監督は成田洋一、主演は福原遥と水上恒司
興行収入約45億円の特大ヒット作
進路指導の三者面談。高校生(原作本では中学生)の百合(福原遥)は担任がすすめる進学を拒否しパートで遅れてきた母にも反発し席をける。帰宅しても、幼いころなくなった父を尊敬する母と口論に。
父は「他人の子は助けて、自分の妻や子は助けないの?」貧乏で苦しいのは父のせいだと捨て台詞をはいて泣きながら雨のなか家を飛び出した。
と、このままでも、いいドラマになりそうだと思ってみていたら、いきなりタイムスリップ。
それも、終戦間際のあの特攻の時代。
Wikipedia 特別攻撃隊は多様な形態があり、定義も様々である。戦死前提以前日本海軍決死の特攻 日露戦争の旅順閉塞隊 や、第一次世界大戦の青島の戦い 航空特攻も水上・水中特攻もある。
戦艦大和の死者数乗員3332人のうち3056人が戦死した。
百合のタイムスリップのinもoutもあっさり描かれ、過去の時代にも百合はすんなり受け入れられる。
委細承知の上、具体的なことはできる限り切り落とした感がある。場所は、南九州とも、あの知覧飛行場ともつかない。それは賢明で映画の成功にもつながった思う。(撮影は静岡県・千葉県・茨城県など各地で行われた)
団塊の世代には孫にあたる年頃の若い人たちのラブストーリー。戦争映画でもありファンタジーでもあり、説教臭くないはない自己啓発ドラマとも受け取れる。若いひとたちの戦争についての認識や受け取り方も変わってきているのだろう。
百合は戦時中のなんでもない食事や砂糖をかけただけのそまつなかき氷をこころからおいしいと思う。大衆食堂のおばちゃんは、知る由のない令和の百合の悩みも母親の思いも、お見通しだ、と百合は感じたはずだ。
映画を視聴したころ偶然にFacebookでテンニンギク(かつて特攻花といわれた)について書いた記事の通知があった。
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2019年08月13日 | 植物
そして、これまた偶然なのだがこのそのころ、パリ五輪卓球のメダリストが帰国後会見での「鹿児島の特攻資料館に行きたい」発言に接した。
映画の原作小説「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」汐見夏衛さんは鹿児島市出身)が交流サイト(SNS)などで話題とは知らなかった。映画のTVCMはみたことがあった。
知覧特攻平和会館は来場者が増え、通常の千人程度に対して3000人を超す日もあるという。
参考になる本
↑ 現在 名瀬の書店にあります
あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。Another 単行本 – 2024/6/28
汐見夏衛 (著)
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人は話し方が9割 単行本 – 2019/9/1
永松 茂久 (著)
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未来の戦死に向き合うためのノート 単行本 – 2019/2/20
井上 義和 (著)