トランプ氏の当選が決まり一夜明け、さあ次期大統領と共に米国が結束する時と思いきや…どうやら民意はそれほどトランプ大統領に対してウエルカムでもない雰囲気も伝わってきています。どうもトランプ大統領では、国そのものがなかなか落ち着きそうもない。
ではなぜ人々は、自らが選出した次期大統領に、こんなにも批判的なのでしょうか?
過去の記事を読み返してみると、やっぱり民主党が、サンダーズさんではなくクリントンさんを代表に選んだ局面に尽きるのかな。と思いました。
この局面、民主党がクリントンさんを党の代表として選出した時、ウィキリークスのメールリークによって民主党全国大会委員長は責任問題が浮上し辞任しています。
民主主義が機能している国ならば、辞めるのは民主党全国大会委員長のみならず、クリントンさんだったはずです。民意で選ばれていないクリントンさんを代表にしても、マスコミとの連携と不正で何とかなるとタカをくくっていたツケが今回の民主党の敗北に繋がった。クリントンさんは引き際を誤りました。
サンダーズさんが代表なら、民主党も政権交代せずに済んだでしょう。そして、次期大統領が決まった日から国民も次期大統領の批判をせずにも済みました。反トランプの米国世論は国を不安定にしています。
歴史に『れば.たら』は存在しませんが、私たちは可能性と自由な選択のできる領域にいます。米国ではサンダーズ支持が、益々さかんになっていきそうです。
あるがままで
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[26日 ロイター] - バーニー・サンダース上院議員の支持者が、これほど意固地に米民主党に対して波乱を起こしているのはなぜか。党全国大会を妨害し、ヒラリー・クリントン候補の選挙運動を邪魔することは、共和党候補のドナルド・トランプ氏を利するだけだと理解していないのか。
その理由をお分かりだろうか──。彼らの多くは、それでも構わないと考えているのだ。
サンダース支持者の中には、民主党に忠誠心を持たない無党派の若年層が多い。サンダース氏自身も無所属で、上院の民主党と統一会派を作ることを選択した。サンダース氏の民主党への支持は暫定的なもので、意見が合わなければ独自路線を追求するのは自由だ。
今のところ、サンダース氏は、善良な兵士の役割を果たしている。12日にはクリントン氏支持を認め、「ヒラリーを次期大統領にするためには何でもするつもりだ」と正式に表明した。
25日にフィラデルフィアでサンダース派の代議員と面会した際には、「ドナルド・トランプに勝たなければならない。ヒラリー・クリントンとティム・ケーンに投票しよう」と訴えた。
この訴えに、支持者はブーイングを続けた。サンダース氏は悲しげに「皆さん、これが私たちの住む現実世界だ」となだめている。
しかし、多くの支持者にとっての現実は違っていた。民主党全国委員会(DNC)から党幹部がサンダース降ろしの策を練っていたことを暴露するメールが流出し、彼らの多くは激怒している。
このメールについて、DNCは公式に謝罪している。党幹部らは、この流出事件は、クリントン氏を妨害し、プーチン大統領お気に入りのトランプ氏を勝たせるために仕組まれた、ロシア側ハッカーの陰謀だと主張している。とはいえ、DNCはリークされた内容そのものは否定していない。
サンダース支持者の中には、もっと高度な論法を主張する人々もいる。「トランプを勝たせればいい。ひどい奴だが、どうせ1期で信用はガタ落ちだ」と彼らは言う。「トランプ大統領」が失敗すれば、4年後には進歩主義者がクリントン氏抜きの民主党を支配し、政権を握るチャンスが来るというのだ。
これは、まさにフランス語でいうところの「焦土戦術」だ。この場合、事態が悪化すればするほど好都合になる。党利党略を国益よりも優先する、悪名高いドクトリンである。
サンダース氏が支持者をなだめられるかどうかは不明だ。サンダース陣営の幹部は「DNCのやり口をめぐって騒動が起きるのは当然だ。支持者には品位をもって行動するよう説得するつもりだが、どう動くかは保証できない」と話す。
18日にはオハイオ州クリーブランドの共和党大会で、トランプ氏指名をめぐって対立が生じたが、大混乱にまでは至らなかった。民主党の党全国大会では、共和党とはまったく対照的な団結と調和が期待されていた。ところがメール流出事件が起き、サンダース派は「指名は茶番」と決め込んでしまった。
サンダース陣営の前広報担当者はこの疑惑を一掃しようと試みた。「はっきり言って、この選挙で誰も不正な手口は使っていない」
しかし、この説得もほとんど無駄だった。サンダース派は、クリントン支持を代議員に呼びかけるスピーチにヤジを飛ばした。サンダース氏は彼らに「議場では抗議活動は一切控えるべき」「せっかくの信用が失われてしまう」とのメッセージを送信せざるを得なかった。
そう、サンダース支持派は信用を得ているのだ。何しろサンダース氏の民主党予備選・党員集会での得票は1350万票で、共和党におけるトランプ氏とほぼ同数なのである。
サンダース派の一部は、クリントン氏への投票を拒否し、「緑の党」候補者に投票すると発言している。これはトランプ氏には追い風だ。リベラル派が緑の党のラルフ・ネーダー候補に投票したおかげで、ジョージ・W・ブッシュが勝利した、2000年の米大統領選と同じ構図である。第3の候補者に投票すれば、結局、一番嫌いな候補者を利する結果になるのが常だ。
こんな論理が成立するのは、勝つのがトランプ氏でもクリントン氏でも違いはない、どっちもどっちだと本気で思っている人だけである。
サンダース派のなかには、少数ながら、実際にそう考えている人もいる。こうした支持者は「政治革命」を標榜しており、クリントン氏の煮え切らない「漸進主義」手法にも反発している。反クリントン派はこれを「できない主義」と名付けている。
サンダース氏は、民主党の正式指名を受けられない情勢が確実になっても撤退を拒んだ。6月7日の予備選の直前にカリフォルニア州で行われたサンダース陣営の集会では、クリントン派が「バーニー、潔く負けを認めて!」というプラカードを掲げた。サンダース氏は結局撤退を受け入れたが、支持者が皆同意したわけではない。
たとえば男優のヴィゴ・モーテンセン氏は、「ヒラリーもトランプも五十歩百歩」と言い、緑の党に投票するという。
一方、女優のサラ・シルバーマン氏は、民主党全国大会でのスピーチで「『バーニー以外はダメ(Bernie-or-bust)』派の皆さん、くだらないことはやめて」と語り、「誇りをもって」クリントン氏に投票すると宣言している。
サンダース氏は25日夜の党全国大会で、「私たちは、米国を変えるための政治革命を始めたが、この革命、私たちの革命はこれからも続く」と演説した。
米国で政治革命を実現する唯一の方法は、一方の党が圧倒的勝利を収め、ホワイトハウスと議会を支配することだ。1930年のニューディール政策、1960年の「偉大な社会」、1980年のレーガン革命もこの形で実現した。
今年の大統領選では、トランプ氏への反発により民主党の大勝利がもたらされれば、そうした政治革命が実現するかもしれない。そのためには、サンダース派は、不愉快さを抑えて「ヒラリーを応援する」と言わなければならないだろう。
(転載終了)
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さて、このコラムの通り、サンダース派は本当にヒラリー女史を応援するでしょうか?
多分世の人は圧倒的多数の日本人も含めて、このコラム二ストのように、最終的にはサンダース派もクリントン女史の支持に回るだろう…と予想しているでしょう。
しかし時代はアセンション。地球は波動を高め霊的進化の一途に在り、今はもうレーガン氏が政権を握っていた時代とは違います。
クリントン女史は不正によって民主党候補の指名を獲得したのです。このまま米国民がクリントン女史の不正を見過ごし、大統領に迎えるでしょうか?
国務長官時代のメールの疑惑も含めて、国をまとめ国民を統率する指導者が、最初から国民の信頼を得ていないのです。【何事も最初が肝心】だと言うではありませんか。
サンダース支持者は、トランプ支持者とほぼ同じ数いると言われています。不正発覚により党に見切りを付けて、彼らがクリントン支持に回らずトランプ支持に回ったら、民主党は歴史的大敗を負うことになるでしょう。党はそんな選択をするでしょうか?
人々はもう不正を許さないでしょう。みんなそんな社会にウンザリしているのです。
つまり、民主党全国大会委員長がウィキリークスに不正をリークされて辞任した時点で、もうこの勝負は決まったということです。
あとはクリントン女史が引き際をどうするか?
サンダース支持者の粘りに注目ですね。
あるがままで