*ひきこもりの娘から「お父さん変わったね」 「働かざる者食うべからず」から変わる父たち〈AERA〉
8/22(木) 8:00配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190821-00000017-sasahi-soci&p=1
高齢の親とひきこもり状態の子が孤立する――。親と子の年齢から「8050問題」と呼ばれている。彼らに何が起きているのか。当事者たちの奮闘をノンフィクションライター・古川雅子氏が追った。
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東京・巣鴨のとげぬき地蔵尊のほど近く、古いビルの一角で毎月開かれる、「楽(らく)の会リーラ」主催の“おやじの会”。
カフェタイムに訪れると、60~70代の5人の父親たちが三々五々集まってきた。話題はもっぱら、長くひきこもる子どもとの関わりについてだ。
ある父親(72)は、氷河期に派遣会社に就職した息子(44)が、何年勤務しても正社員になる機会がつかめずに苦しみ、統合失調症になったと打ち明けた。
「息子は近所とのトラブルで警察沙汰になり、6年前に家に戻ってきた。初めは『ゴロゴロしないで勤めろ』と、私の価値観を押し付けていたけれど、子どもの心理を学んだら、私のやり方は真逆だったと気づきまして」
頷きながら話を聞く父親たちの表情から、それぞれが抱える課題の大きさが透けて見えた。
参加者にコーヒーを淹れ、場を和ませる市川乙允(おとちか)さん(72)は、ひきこもり当事者と家族の支援活動を続けて18年。現在は「楽の会リーラ」事務局長だ。“おやじ”に特化した集まりを開く理由をこう語る。
「家族からの声で圧倒的に多いのが、『父親が息子、娘のことをわかってくれない』ということ。父親たちは総じて会社人間で、極端に言うと、『働かざる者食うべからず』という視点で子どもを見てしまう。昔からの一般的な規範にとらわれている。そこが少しでも変われば」
市川さん自身の反省もある。中学校時代に不登校を経験している娘は、結婚、出産を経て30代後半になり、地域の人間関係に悩み、断続的にひきこもり状態に陥った。娘は実家近くに家を借り、夫、子どもの3人家族で住み、親と近居して切り抜けた。
「娘の言動は、当初は『ネガティブで被害妄想的』だと感じていました。つい、『そうじゃないだろう』と口を挟んだりして。でも、それは娘の心の内側を見ようとしていなかったんですね」
「お父さん、変わったね」
市川さんは、考えを改めた。娘の言うことを否定しないで、徹底して悩みを聞くところから始めてみよう──と。
「そうしたら、娘は『お父さんは、変わったね』と言ったんです。この時の娘の言葉は、忘れられないぐらい印象的でした」
ほどなくして、娘から手紙をもらった。「私は私なりに自分の目標を決めて、一段ごとに進んでいくから、お父さんもう、心配しないでいいよ」と。
「ひきこもり状態から回復する上で、娘と僕の関係性が変わったのが一番大きい。その土台になるのが親と子の信頼関係。娘に変化を求めるんじゃなく、僕が変化することで信頼関係の再構築ができたんじゃないかと」
参加者の一人、都内で会社を経営する父親(62)の息子(32)は、回避性パーソナリティー障害と診断されている。大学を中退し20代前半からひきこもってきた。父親は「今、息子から“反撃”を食らっている」と告白した。
「会社経営は『1位を取るか死ぬか』という競争でしたから、家庭でも上から目線で発言し、息子のことは妻任せで向き合ってこなかった。去年あたりから、息子から『お前は毒親だから、態度を改めるべき』と指導が入るようになりまして。家庭の雰囲気はだいぶ変わりましたね」
父親は60歳を過ぎて仕事量を減らし、親子の対話のスタートラインとして、まずは息子の言うことを受容することから始めている。「自分の腹わたを見せて、いい意味でぶつかりながらでも話ができるようになろう」と、試行錯誤の日々だ。
「最初はどう会話したらいいかわからず、息子がふだんいる居間に入るまでに脳内で会話のシミュレーションしていました」
息子からの“反撃”というと激しく聞こえるが、それを機に親子の対話が始まり、家族の風通しは、むしろよくなったという。そんな家族関係の変化を知りたくなり、後日、母親(61)を含む親子3人と都内のファミレスで対面し、話を聞いた。
耳栓をしても周囲の音が気になるという息子は、最初の15分ほどは私と視線を合わせないまま、話し始めた。母親によれば、「これでも去年までとは全然違う。人前に出るとうずくまって、話なんてできませんでした」。
慣れた頃、息子は「いかに(自分が)きめ細かな教育的指導をして、親子関係の環境を改善させたか」を滔々と語り始めた。
「今でこそ親と話しているけれど、数年前まではずっと沈黙のまま。だってこいつ(父親)が家庭内で独裁的な振る舞いをして、こっちは主体性を奪われて育っているから。父親の脅しに対するレジスタンスとして“反撃”に出たっていう感じ」
彼の言葉はある種辛辣だが、印象的だったのは、両親が頷きながら話を聞いていたことだ。息子自身、「家庭内の環境は変えられたと実感している」という。
「僕がやりたかったのは闘争ではない。もちろん、最初は確実にブチ切れていたけれど、ある程度は気が済んだ感みたいなのが得られたから、マシになった」
父親が「息子が起点をつくって、親子が一緒に構築していくという、共同作業的な気がします」と語ると、「『共同作業』とか、いちいち物々しく表現したのが気に入らない」。息子の絶妙なダメ出しに、父親も母親も噴き出しながら「ああ、そうなの?」。思わず表情が緩んだ。
母親はしみじみと言う。
「息子のおかげで、うちの空気の流れがよくなったと感じます」
だが、社会に対しては「絶望しか感じない」と息子は言う。
「みんな社会に出て働いて、税金がどうのとか言いたがるけれど、僕みたいに、自己効力感も自己肯定感も低い人間が出ていけるようなフレームワークがあるようには感じられない。こんな社会じゃ、僕は野垂れ死ぬか、変死で片付けられるか、どちらかでしょ」
ひきこもりの回復のために家族にできることもあるが、「対社会」の問題に関しては限界がある。今回、7月に実施したアエラのアンケートでも、8050問題は「社会全体で対応すべき」「親にできることは限られている」といった意見が多数寄せられた。
家族が最も困るのは、「育て方を間違えた」「甘やかしているんじゃないか」と言われること、とリーラの市川さんは指摘する。
「親自身が孤立すれば、縮こまってしまい、親子関係の環境をよくすることさえできなくなる。『ひきこもり? 誰でもあり得るし、少し休んでいるんだね』と、地域の人が家族のよき理解者になることが何より大事です」
(ノンフィクションライター・古川雅子)
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五体不満足でも生産性のある人はたくさんおられます。
しかし五体満足でも、生産性のない人はもっとたくさんいると思います。
社会の陰にひっそりと暮らすひとたち。
私は今、この五体満足でも生産性のない人に光を当てたい。
私たちは、この商業資本主義、グローバリズム、支配奴隷競争社会のシステムの中で暮らしております。
働かざる者食うべからず
この精神が一人一人、社会の隅々まで浸透しております。働かなければ食べていけないのですから、当たり前です。
しかし今、ここに変化が起こっていますね。考え方、捉え方をシフトしていかなければなりません。
働きたくない人は、働かなくても生活していける。一人一人が生きるために必要な最低限の保障。
それを保障するのは社会の義務です。
このシステムが循環している社会は正常な文明社会なのです。
わたしたちの暮らすこの社会は、未だ正常とは言い難い、3次元支配奴隷負債社会です。
そんな社会に暮らす一人一人は、働くことが一番大切なので、その価値観を子供に強要する。
しかし、転生してきている進化した魂たちは、あくせく働く奴隷制度に洗脳されていることを異常だと感じている(笑)
彼らはただひたすら、愛を語る道化師なのです。
地球に天国を創造したいなら、まず家庭を天国にするのが先だと思っています。
子供が、この3次元支配奴隷負債システムに適応できないのなら、寄り添っていく。
せめて家庭の中では、居心地のいい場所にしてあげる。子供が何も話せない親ではなく、子供の話しを聞ける親。その姿勢が子供たちを支えていくチカラとなる。
社会の観念概念を押し付けるのではなく、子どもの気持ちを理解する努力をする。それって子供に伝わるものなのです。
こんなにひどい、グローバリズムや商業資本主義の支配奴隷負債社会に生きているのです。精神を病むのは当たり前です。
人々が狂っているのではありません。
社会が狂っているのです。
ですから、社会の観念概念は棄てましょうというのです。
大丈夫です。社会が狂っていることにたくさんの人が気づいています。
楽観して参りましょう。
一人一人の生きる尊厳が守られる社会へと、わたしたちは次元上昇しております。
あるがままで