あまがさきたろうがwebで独り言4代目

きみにしか聞こえない

『きみにしか聞こえない』 乙一

短編など3つの作品が収録。
どれもこれも切なさ爆発。
心に大きな傷を抱えてる主人公たちが何かを見つける物語です。
たしかにこれなら切なさの達人と呼ばれるに相応しい。

「Calling You」
このパターンの話は実によくある。
それこそホント掃いて捨てるほど。
しかし、それでもこれほど物語に引き込まれたって事は描写の巧さ、心地よさが程良く肌に合ったんだろうなぁ。

「傷 -KIZ/KIDS-」
これも先の作品と同じくある特殊な、奇妙な現象に晒され、それによって心の裡を解き放っていく話。

「華歌」
1枚目のイラストは完全に騙しだ。
あれは完全に狙って描いてるやん。
ともあれ、3つの中で一番好きな作品。
何も語らないが静かに聞こえてくる歌声。
この情景だけで泣いてしまいそうだ。

あと“拳銃自殺をする人間は、はっきりと死ぬことが目的でこめかみを撃ち抜くのではない。”って辺りの話は凄く納得できた。
死にたいわけじゃなくて、苦しみから逃れたいからリセットしたいだけ。
出来るならリセットボタンでタイトル画面に戻ってやり直したいんだ。
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