やがて、夢は泣くのをやめて言いました。
「六小さん、いつもありがとう。わたし大丈夫。だって、あなたがいるんだもん。
六小さんがいるから、仲間はずれにあってもやっていける。ね、六小さん、これからも
いっしょにいてね。」
「うん、もちろんだよ。これからもずっといっしょにいるよ。だって夢ちゃんは、わたしの
ことをわかってくれる、たった一人の大切な子だもん。いっしょにいるよ。」
六小が答えると、夢は少し笑い顔になって言いました。
「ウフ、六小さんたら、四小さんと同じこと言ってる。」
「何で?」
夢が笑顔を見せたことにほっとして、六小は聞き返しました。
「だって、わたしが四小さんと始めてお話した時、四小さん、同じこと言ってたもん。
自分に気づいてくれたのは夢ちゃんだけだって。」
「ふ~ん、そうなんだ。」
六小は、夢が少し元気になったように見えたので、思いきって聞いてみました。
「もう平気?つらいのとれた?」
「うん、平気。ごめんね、心配かけて。」
笑顔で答える夢に、六小は明るく笑って言いました。
「ううん、いいよ、そんなこと。よかった、元気になって。じゃあもう、わたし行っても
大丈夫ね。」
「うん、ありがとう。またね。」
「うん、じゃあまたね。」
そう答えると、六小は夢のために、光を少しずつ小さくしながら消えていきました。
それを見ながら、夢はもう一度、心の中で”ありがとう”と言ったのでした。