すると四小は、
「だって、気づいてくれたらうれしいじゃない。お話できるもの。そうでしょ、姉さん。」
と、にこっと笑って答えました。
「ええ、まあ、そうだけど。でも、人は、そう簡単に気づいてはくれないわよ。」
二小は、そんなことは、まあ、千に一つもないだろう、と考えながら言いました。
それでも四小は、
「うん、でも、根気よく続けていれば、いつかは気づいてくれる子が一人ぐらいは
いるんじゃないかしら。そう思ってるの、わたし。」
と、ちょっと小首をかしげて言いきる のでした。
「それで、毎日そんなに一所懸命なのね。」
「うん。」
「そう、誰か、あなたのことを気づいてくれるといいわね。」
「きっと、いつか気づいてくれるわ。わたし、そう信じてる。」
「そうね。」
二小は、四小ににこっと笑いかけると、
『四小の思いが、いつかかなうといいけど。』
と思いながら、自分のところへ帰って行きました。