自作PCのCPU冷却で困ったというお話。
久しく自作から遠ざかっていたが、メインPCのマザボ故障で止む無くこのタイミングでマシンを組むことになった。選んだCPU は、11世代のCorei7 (11700K)。 OCをやるつもりはないが、内蔵グラフィクスで済ませたかったのと、たまにHPCなプログラムを流すからという選択。
TDPが125Wということで、CPUの冷却をまじめに考える必要がある。まあ、普通なら虎徹とかアサシンとかの評判のクーラーを使うのだろうが.... 入らない。これまで使ってきたPCケースの厚みは17.5cm (7 inch)。ふた昔前では至極当たり前のサイズなんだが、今どきの高性能サイドフロー型CPUクーラーはクーラーの背が高くて入らない。
ということで、トップフロー型の大手裏剣参を選んだのだが残念な結果になった。いや、CPUクーラーの性能以前にPCケースの排熱が問題だった。
Intel Extreme Tuning UtilityでCPUのパッケージ温度などを観察しつつCinebenchで負荷をかけてテストしてみた。
室温は24.5℃くらい。アイドリング時のパッケージ温度は35度ほど。Cinebench R23を走らせるとパッケージ温度は跳ね上がるが何とか踏みとどまる。ターボブーストで180W台になっていてもサーマルスロットリングが起きたのはほんの一瞬だけ。無事全部走り切った。
でもこれは、ケースのサイドパネルを外していた場合。
パネルを閉めると、Cinebench R23の実行して2分ほどでパッケージ温度が100℃に到達し、サーマルスロットリングが発動する。
ケースに熱が籠ってしまえばCPUクーラーがいくら頑張ってダメというのが今回の結論。
今のケースは、ふた昔より前の製品。ケースファンなんて無くて当たり前の時代。排熱の貧弱の事はわかっていたので、マザボのバックパネルの上に6cmファン2個を並べると共に、5インチベイのめくら蓋を外して14cmファンで外気を押し込んでみたがたいして役に立っていない。まあ、エアフローを考えるとどうしても無理があるね。
結論は、今どきのケースに買い替えるしかない、ということで新しいケースの到着待ち。
大手裏剣参の購入を考えている方へ、今のクーラーはうるさいからという動機なら大手裏剣参は良い選択かもしれません、でも今のクーラーでは冷えないからという理由なら、...たぶん方向性が間違ってます。
(後日談: 11700Kに本気な数値計算をさせると360mm簡易水冷でも力不足である事が判明. Cinebenchみたいな軽いソフトなら大丈夫なんだけど. 「簡易水冷の逆襲・・ならず」)