出発まであと6日となったが、ここにきてとうとう1万円が2,300バーツを切ってしまった。最も両替レートの良いスラウォン通りのX Oneと言う店でさえ、2,296バーツ。1バーツが4.36円である。今年1-2月のロングステイでは、2,410バーツで両替できていたので、4カ月で円の価値が4%以上失われたことになる。バーツ建てで収入を得ている人なら問題はないが、決して多いとは言えない年金を両替して暮らすロングステイヤーには死活問題だ。仮に10万円を両替したら、1,140バーツ違うので、私の場合、二日分の生活費がどこかに消えていることになる。来月からは一日500バーツの上限設定を480バーツに下げないといけない(涙)。岸田君、過ちを改めるに憚ること勿れ。
とは言いながらも、一日1本のビールは欠かせない。バンコクでもビールに合うおつまみは山ほどあり、日替わりで楽しめる。今日の肴は何にしようと考えるのは幸せなひとときであり、まさに「孤独のグルメ」である。中でも気に入っているのは、サイクロークイサーンというタイ東北部(イサーン)が起源のソーセージ。サイクロークイサーンは豚肉100%のソーセージではなく、香草やもち米が練りこまれている上に、若干の発酵をさせているので、独特の酸味があるのだ。真珠の首飾りというと大げさだが、コロコロとした球状のソーセージが数珠つなぎになっていて、これをとぐろを巻くように炭火の上に乗せて炙る。軽く焼き目が付いたら、ハサミで一つずつ切り離して出来上がり。私は最寄り駅のセブンイレブン前に夕方出店する屋台で焼き立てを買うことにしており、持って帰ってまだ温かいうちに晩酌を始めるのが常である。付け合わせの唐辛子をちょびっと齧りながらサイクロークイサーンを頬張ると、こってりした豚の肉汁とほのかな酸味、それに強烈なピリピリ感で口の中が満たされ、さらに冷たいビールをゴクンと一口流し込むと、そこにはワットパクナームの天井画を彷彿とさせる極楽が出現する。
「今日はコンドミニアムのフィットネスルームでの筋トレをサボってしまった」という若干の後ろめたさを感じつつも、これだけは止められない。
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