自分史 物怖じしない国際人を育てるヒント集

近現代史に触れつつ自分の生涯を追体験的に語ることによって環境、体験、教育がいかに一個人の自己形成に影響したか跡付ける。

少年A酒鬼薔薇聖斗事件/30年前の連続快楽殺人事件回想

2022-06-18 | 生活史

須磨ニュータウン  タンク山の右上に北須磨高校グラウンド、その右神戸大Gを挟んで友が丘中学校G  被害少年の通った多井畑小学校はタンク山の手前 写真提供:神戸市

1997.5.24 小学校6年男児行方不明事件発生
5.27,  火曜日早朝、須磨ニュータウン名谷駅南の友が丘中学校の正門に切断された男児(小6)の頭部が置かれているのが発見された。耳まで割かれた口に、警察に対する挑戦状が差し込まれていた。

さあゲームの始まりです
愚鈍な警察諸君
ボクを止めてみたまえ
ボクは殺しが愉快でたまらない
人の死が見たくて見たくてしょうがない
汚い野菜共には死の制裁を
積年の大怨に流血の裁きを

SHOOLL KILL
学校殺死の酒鬼薔薇

報道で国中が震撼した。わたしの過労とストレスが極点に達する時期で(10月に舌癌の兆候)私の6年チームはたまたま地元クラブと多井畑中学校会場で交流試合をしたばかりだった。
当時そのクラブは兵庫県屈指の強豪で互いに行き来していた。だから両チームにとって多井畑小6年男児の惨死は他人事ではなかった。しかも前代未聞のむごたらしい猟奇的事件だったからなおさらである。

6月28日に犯人が逮捕されるまで丸一か月あった。その間のある日曜日、北須磨高校会場で同クラブと練習試合をした。背後の山が殺害現場のタンク山であったこともあるが、選手も大人も試合に身が入らず事件の噂で持ちきりだった。そのとき耳にした差別的な噂は一生忘れることはない。どこそこが怪しい・・・。

警察は三桁の捜査員を投入して手広く捜査する一方で、切断された頭部と遺体が発見された当初から、少年A(友が丘中学3年)を有力な被疑者として目星をつけて、職務質問をし、周辺を洗って小動物虐待をはじめ過去の事件との関連を極秘で捜査した。
A少年がシロでない確信を得て6月28日早朝少年Aを須磨署に「任意同行」した。取調官が、新聞社に送った声明文と少年が書いた作文の筆跡の一致(虚言だった)を告げると、少年Aは泣き出して連続通り魔事件を含む犯行を白状した。
自供を得て捜査本部は午後7時に逮捕令状を執行した。団欒時のTV放送で犯人が、想定されていた3,40歳代の成人ではなく、14歳の少年であったことを知った世間は再度驚愕した。14歳少年の快楽猟奇的殺人として外国でも報道された。
事件の原因については専門家諸氏が多く語っている。私の出番はないが、事件が自然と伝統と人間関係を剥ぎ取って人工的に一挙に作られたニュータウンで起こったことだけは特筆しておきたい。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿