添付のUncanny X-MEN2号の表紙の話から。本編を担当しているDavid Marquezの作品。新しい若いミュータント達Outliersと2号の途中までのメンバーROGUE、GAMBIT、WOLVERINEの図。構図が良すぎて他のvariantの表紙を買う気がまったく起らなかった。敢えて逆光で描くことで新しいミュータント達の顔がわからないのが良いね。知りたかったら買って中身を読めってことだもん。
もう一つ右上の号数にも注目2号の下にLegacy Number 702号と書かれている。そうか1963年に出版された最初のX-MEN 1号から数えて702号目なのか。つまりUncannyの方がX-MENの正当な後継本ということなんだな。
閑話休題。2号3号とも、筋書をGail Simone、画をDavid Marquezが担当。
粗筋はと言うと。GAMBITの友達の家で居候することになったX-MENの分隊。助けを求めてきた若きミュータント達の訓練が始まる。彼らは政府のミュータント収容所から送り込まれたミュータントハンターHagに追われていた。一方収容所にはX-MENの創始者Xavier教授が収容されていた。
好きな台詞やシーンを紹介。2号冒頭のXavier教授の若いころの話。”Before Moira. Before Lilandra. There was her.”と書かれている。学生の頃だから最初の恋かもしれないが、息子Davidの母親は恋愛の相手じゃなかったのか。(笑)そしてこの昔の恋ばなは、実際にあったのかな。(つまり心を操作されているんじゃないか疑惑あり。)よくわからん。またその相手Sarahは明らかにミュータントハンターHagだよね。読者が興味を抱くように話が進められていて面白い。
WOLVERINEの子供達への質問。”He (GAMBITのこと) means the names you chose. Your mutant names.” ヒーローものっぽくてカッチョ良い台詞。好きだな。
Marquezが彩色担当Matthew Wilsonの描いたJUBILEE登場のシーンがこれまでの彼女のシーンの中で一番強そうで好き。闇夜を背景に彼女の作り出す花火がはじけている。もう一つ彼らの手柄は時間を若きミュータントJITTER。彼女は動いているが、相手は静止している感を上手く表現している。
3号は、若きミュータントの紹介シーンが多く、話が進まず。ただし最後のWOLVERINEとミュータントハンターHAGの一戦は見応え十分。獣のように小さな物音や僅かな匂いをも感じ取るWOLVERINEとHAGの会話。”Why didn’t I smell you?” “Because I didn’t want you to.” この相手一筋縄ではいかない強敵感あり。このWOLVERINEの苦戦ぶりをROGUEが感じ取ったのは何故だっけ?
ちょっと気に入らないのは、2号でX-MENと新しいミュータントとが交戦するところかな。相手は謎ばかりとは言え、年端も行かぬ子供。大人げない。その割に、この子供たち相手に、序盤戦に失点している。情けない。
悪いところもあるが、無理やりな設定が多かったこれまでに比べて、格段に良い。そして、前回も書いたが、新しいX-MEN の中でこのUncanny X-MENの話の進め方が一番面白い。良かったワクワク感が戻ってきてくれて。