事前に注文しそびれていた新しいCIVIL WAR (“CW”)の1号、2号をアメリカで入手したので、早速レビュー。最初のCIVIL WARはなんと8年前の作品。
筋書きをCharles Soule、画をLeinil Francis Yuが担当。表紙もYuが担当。今回の添付画像はCW 1号のものにした。Yuが描くCAPTAIN AMERICA (“Steve”)とIRON MAN (“Tony”)の戦いが1枚の画に収められていてよくできている。表紙のデザインは、8年前のシリーズの表紙を模して、白を基調としたもの。
今回の話では、8年前にSteveが投降したラストをチャラにして、この戦争が長い間続いているという設定になっている。Steveはアメリカの西にThe Blueという承認されていない独立国を作り、Tonyは東に他国とも国交を持つ正式な国The Ironという国を治めている。長い戦争を終わらせるべくMiriamという女性がSteveとTonyに講和を呼びかける。しかし、何者かがSteveを狙撃しようとしてMiriamが殺される。その謎を解くべくTonyの了解の元SHE-HULKことJenifer Waltersが敵陣にその謎を追う。一方長い戦いに倦んでいるPeter Parker (= SPIDER-MAN)は戦争の要因の一部をなくす装置の原料を求め敵地に潜入する。
いつものように、好きなシーンや台詞等を紹介。
Souleの紡ぎ出す話は面白い。彼のこれまでの経歴は知らないけど、CWを買って良かったと素直に言える話を作り上げている。
前回はSteve McNivenというすごい画家がCWを品質の高い作品に仕上げたが、今回のYuも凄い。というかYuはもう既にヘビー級画家の一員だけどね。人物一人一人丁寧に描いている点は頭が下がる。CW 2号のTonyとJeniferのベッド上での会話のシーンはすごいな。
JeniferとTonyの立場の違いを伺える会話も良い。Jeniferは友達のMiriamを殺した犯人を捜したい。一方のTonyは、一連の出来事(この戦争が長引いていること)の原因は他にあり、(つまり、誰かが陰で糸を引いている)、その謎を解きたいと思っている。
妻と子供と離れ離れになっているPeterが、何度となくSteveに噛み付いているのは頷ける。しかし、これは昔のPeterだよね。設定上最初のCWから時間が経過していることを考えると、今のPeterなら、こんな短気じゃないのになとも思う。
西には暮らす人々の生活はそれ程楽ではない点が画からも偲べる。豪華なThe Ironの街に対し、The Blueの都市は未完成のままだ。
自由を標榜するSteveの元に集まった人の中に、虐げられたX-MENのメンバーがいるのも頷ける。その逆で、Tonyの使っているロボットは抑圧者であるミュータント殺しロボットSentinelに似ている。
最後に、どうもわからない点。
1) どうして、Mary JaneとPeterが離れ離れに暮らしているのか。
2) Black Pantherが誤って自爆装置を作動させたのに、どうしてSteveの命令で自爆装置を作動させたことになったのか。
3) 何故VenomはSteveの側についているのか。そして、Peterと行動を共にしているのか。
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