標題の通りで、一年振りのアメコミ版DARK TOWERが再開された。副題はThe Drawing of The Three (“DT DOT”)。まずは出だしの1号、2号を読み終えたのでレビュー。
制作陣を紹介。原案Robin Furth、筋書きPeter David、画をPiotr Kowalski、インクをNick Filardi、表紙画をJulian Totina Tedescoが担当。
粗筋をさらっと紹介。今回の主人公はRolandの一番弟子Eddie Dean。彼と兄のHenryの周囲では奇妙な事故が度重なって起こる。まずは、姉のGloriaの交通事故、そして無免許運転の兄が運転する車に捕まってしまうEddie。2号の最後では爆発事故に巻き込まれる兄弟。それは、Rolandの宿敵Crimson Kingの子分達がEddieの命を狙っているからだ。
画を描いているKowalskiの画は普通かな。Davidの台詞は面白い。流石だ。しかし、この人SPIDER-MAN 2099やX-FACTOR筋書きも同時に担当していて凄いな。もう身体は大丈夫なのだろうか。
Stephen Kingの小説DARK TOWER (以下"DT”)シリーズは、2巻目からが面白いと思っている。これまでのアメコミ版のDTは小説版の1巻目の話を引き延ばしていて、後半は間延びしてしまった感があった。今回再出発したアメコミ版DTシリーズは、面白くなり始めた2巻目の話と思わせて、実は上記の通りその前日談だ。
今回添付した表紙から将来を暗示していて面白い。壊れた人形は姉の死を示している。しかし、この表紙はそれ以上にKingの小説のファンにとっては涙ものだ。映画「アトランティスの心」の原作に出てくるLow men in yellow coats(正確には一人なのでa low man)が登場する。アメリカ版ケンケンの絵はLow menが仲間の連絡に使うものだ。Low menは当然DTと深く繋がる小説なので、違和感はない。嬉しい。DT DOT 2号では、Low menが運転する形が変わる生きている車も登場。
将来を暗示すると言えば、幼いEddieが遊んでいるのは西部劇の登場人物(つまりGunslingerであり、Eddie自身も将来そのGunslingerになるのだ。)の人形。
Rolandが目指すDark Towerと深く関わりのあるニューヨークの小さな土地の話も登場する。そこの所有者はCalvin Tower。この話の後に彼が重要な役割を担う。
いきなり、EddieとRolandの出会いから物語が始まらないところが、良いな。結局小説を読んでいる人は、既に読んだ話に興味はない。今回のDT DOTのような前日談、それから後日談も大歓迎だ。
小説DTでは後半に登場するレストランでCrimson Kingの部下が人間を食べるシーンがある等。今回は残酷なシーンが多いな。添付画像のようにちゃんとMature Contentと注意を喚起しているが。
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