先週、前の会社の同僚から某社で資料を廃棄処分にされる寸前の資料をいただけるとの連絡があった。それがこの写真のThe Marvel Vault他ファン垂涎の資料群(もう一つはまだ秘密)。
自分で買ったSPIDER-MAN VaultとこのThe Marvel Vaultと混同していた。ちなみにSPIDER-MANの方は未開封状態のまま保存されている。しかし、中身が見たかったので、今回勘違いしたまま喜んでいただいた。The Marvel Vaultは未購入だったので喜び倍増。ちなみに、2007年に出版された当時のお値段は$49.95。
作者はRoy ThomasとPeter Sanderson。ThomasはMarvelの元編集長。このBlogで紹介したX-MENでは、Neal Adamsと組んで筋書きを担当したこともある。(下記リンク参照)
http://green.ap.teacup.com/amecomitoramen/966.html
SandersonはMarvelの最初のArchivist(資料管理をする人か)らしい。
さて、内容の方は、第二次世界大戦のMarvel Comicsの前身となる会社から今のMarvelまでの歴史と資料の複製がバインダーに綴じられている。Vaultは貯蔵室って意味。だから単に歴史だけじゃなくてそれを補足する資料もついているって寸法。添付画像は、今は亡き巨匠Jack Kirbyの自画像(左)とMarvelが主催したらしいコミコンの宣伝ャXター(中)、そしてHoward the Duckを大統領にというジョークワッペン。(右、これ光文社版のアメコミの解説かなんかで読んだことある。)
正直FANTASTIC FOUR (“FF”)が1961年に生まれる前のことについてはそれ程興味がない。寧ろそれ以降の歴史の方が面白い。上記の光文社版で紹介されたSPIDER-MANのGwendolyn Stacyの死が見開きで紹介されているのはThomasかSandersonの思い入れかな。(カラ―が嬉しい。最近なんか末ウれたみたいだな。)この話自体はGil Kaneが鉛筆描きしてJohn Romita Sr.がインクを入れているのだが、コマによってはKaneの鉛筆描きをRomitaが上描いちゃってるものもあったんだ。実はKaneのコマも悪くない。Romitaで言えば、Kirbyが最初にMarvelを出奔した後にRomitaが描いたFFがそれまで以上に売れたとかRomitaに対する尊敬が垣間見れるな。
それから、おいらの大好きな画家John Byrneの貢献に関しても大分ページを割いている。彼の描くSHE-HULKとJohn Buscemaのそれを並べて載せているのだが、Buscemaには悪いがByrneの勝ちだな。SHE-HULKの台詞も楽しい。
If you don’t buy my book (SHE-HULK誌のこと) this time, I’m gonna come to your house and rip up all your X-MEN. (Byrne流の本気半分の冗談かな。X-MENの中興の祖である彼が過去に目を向けることなく常に次のステップに進んでいる自信の表れとも解せる。)
2001年9月11日のニューヨークでのテロ事件に関しても取り上げられているな。この本と直接関係ないけど、つい最近聞いたJohn Romita Jr.(上記Sr.の息子)のインタビューによると、彼が一番心に残っている彼のSPIDER-MAN作品は、この事件の直後に出版されたAmazing SPIDER-MAN 36号だと言っていた。
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