日々のスケッチ

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勘九郎の勘三郎襲名

2005-03-04 23:14:11 | よろずエンターテイメント
中村勘九郎の勘三郎襲名までのドキュメンタリーを見た
勘九郎は幸せな人だ。
自分の思いのままに生きている。

いや勿論、きっと裏には人知れぬ苦労も挫折もあるのだろう。
しかし、自分の目指すものに真っ直ぐに進んでいるその姿は
見ていて本当に羨ましい。

私が勘九郎で忘れられないのは
今は亡き女優の太地喜和子との恋物語だ。
当時勘九郎はまだ十代だったと思う。
年上の女性とのロマンスは表向きは否定されていたけれど
公然の秘密だった。

時が過ぎ、二人の恋は終わりを告げ、勘九郎も結婚した。
そして、太地喜和子は突然不慮の死を遂げる。
その枕辺に舞台の跳ねた勘九郎が忙しい時間を縫って
最後の別れに来たというニュースを聞き、
私はとても感動してしまった。

彼が駆けつければ、口さがない芸能マスコミは
昔の恋愛ネタを蒸し返すに違いない。
それでも、かつての恋人との永久の別れのために
万難を排してやって来た彼を、すごくイイ男だと思った。

そして、同時に、勘九郎にそうさせた太地喜和子は
なんてイイ女なんだと心底思った。

勘九郎の奥さんは中村芝翫の娘だ。
プレイボーイの勘九郎が嫁として選んだのは、
結局、梨園の事情に詳しく中村屋を束ねていける人なんだなと
当時は複雑な思いがしたものだ。

結婚式の日、記者会見でお子さんは何人欲しいかと聞かれて
新妻は「最初に生まれた子が男の子だったら、もうそれでいい」と答えた。
私はその答えに胸を衝かれた。
晴れの結婚の日だというのに、これが花嫁の言葉だろうか。
あまりに淋しい。
彼女は本当に幸せなのか。
それから、ずっと、そのことが気にかかっていた。

何年か前、宮澤りえが勘九郎と噂になったことがある。
京都のホテルで自殺未遂まがいの騒動を起こしたあれだ。
あの時、芸能マスコミは、宮澤りえとの仲を
勘九郎にとっては「芸の肥やし」と表現した。

そういうマスコミの論調を受けて、奥さんは、
「芸の肥やしにしようなどと考えて女の人と付き合うような人ではない」
と勘九郎を庇った。
これは夫の名誉と同時に相手の女性の名誉も守ったのだ。
立派な奥さんだと感心した。

新勘三郎はきっとこれからも歌舞伎の世界を縦横無尽に駆け抜けていくのだろう。
その活躍を楽しみに見守りたい。
そして、彼を支える奥さんの幸せも、私は心から祈っている。




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2 Comments

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エンタメ (かめちゃん)
2005-03-10 18:49:07
に徹しているよね。彼って。

陽気な気を発しているもの。

息子さんの方は陽の気を発するタイプとは違うみたいね。

しかし太地喜和子さんってポッチャリ顔なんだけど華奢な体だったよね。

あたしもポッチャリ顔までは同系なんだけど体がねぇ…
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勘太郎 (amenbo)
2005-03-10 22:30:59
長男の勘太郎の方が、役者としての才能はあるような気がするよ。でも、顔が悪いよね。

七之助は顔が良い分、誘惑も多いのかな?

太地喜和子って、決して美人とは思わなかったけど、可愛いイイ女だったみたいね。



かめちゃんってポッチャリ顔なの?可愛いタイプなんだぁ。
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