新・日記どす(DOS)

写真は「ビートルズ」のヘルプごっこ(笑)~音楽からB級スポット訪問記まで、幅広くいろんなことを…笑いをこめて…綴ります~

2022春…得三で友部正人さんのソロライブ…第1部

2023-08-24 06:16:11 | ライブ

2022年の春も…

2021年の春と同様…

得三へ…友部正人さんのライブへと…

 

若い頃は、全然聴きたいとは思わなかったのに…

40代を過ぎた頃になって…
友部さんのある歌を…初めて耳にして
衝撃を受けた…
…というよりも…
歌が…歌が…心に沁みて…滲みて…

それは「夕日は昇る」

天才バカボンじゃあるまいし…
夕日は昇るなんて…
とタイトルをきいて思ってた…
けど…
聞こえてきたこの歌には
鳥肌がたつほど痺れたのよ!!


♪こんど君にいつ会える
こんど君にいつ会える
こんど君にいつ会える~


このリフレインがいつまでも
心に残って…


もう会えなくなった…そんな
ちょいとセンチなレモン色の想い出も
よみがえってきたりして…

他にも、遡れば「水門」「大阪へやってきた」「一本道」「僕は君を探しにきたんだ」などなど…心震わせる歌がたくさんあって…

そんなこんだで
40歳を過ぎて
名古屋でライブがあるとなれば
せっせとライブに通うようになった
友部正人さんのライブ

なんで、若い頃、友部正人さんの歌に耳を傾けてこなかったんだろう…もったいない人生を過ごしてきたな…と

もう…若い頃、ライブをみなかったことを取り返すように

名古屋や豊橋でライブがあれば…せっせと足を運んでいる私…

 

まさに日本のボブ・ディランと思えるほど

詩人だな…と思わせる歌詞が随所に散りばめられていて…

 

友部さんの描く詞の世界は…

喩えるなら
淡くて…淡くて…
クレヨンで…描かれたような…淡い心象風景が
心に広がっていく…


まさに詩人そのもので
比喩法などで…イメージなどは聴き手に任せられる曲が多く…
曲から浮かび上がる心象風景を浮かべては
共感してみたり、ときにはエーッと驚愕してみたり…


そんな歌があるかと思えば
思いのたけを吐き出すように…
熱情的にストレートに歌い上げる歌もあって


その多角的な友部さんの唄に翻弄されちゃうのよ!!
聴けば聴くほどに…

言葉一つ一つを噛みしめながらも
友部さんの表現力の…言葉選びの鋭さに
衝撃を感じたときのことを思い出しながら…

そんな友部正人さんのライブレポをば早速…

 

まずは

「弟の墓」から

3月の春彼岸がつい、こないだだったからこその選曲でしょうか…

のっけから、切ない…メロディーに乗せて、友部さんのハスキーな印象的な歌声に心揺さぶられる…

歌詞はストレートに情景や心情が綴られて…浮かび上がる心象風景

ふと…父が亡くなって、お葬式を終え、火葬場で、本当のお別れになったとき、空模様はそれまで晴れていたのに…急に雨が降りだして

あれは父の涙だったんじゃないかなと思えてきて…その雨と涙と重なって切なくなったことを思い出す…

一度、夢の中で…枕元に父の姿が現れたことがあったけど…

一度っきりで、姿をみせないってことは、きっとあの世でも生活に馴れて、それなりに楽しい毎日を過ごしているに違いない…

と…歌に耳を傾けながら、ちょっぴり切なくもそんなことが思い浮かんできて…のっけから友部正人さんの世界観にやられちゃった感じで

 

「ジョージア・ジョージア・オン・マイ・マインド」

聴いてると、ゆったりと…ゆったりとした気持ちになれる…

この曲はファンタジーっぽくも受け取れるかと思えば…現実を比喩した作品であるようにも受け止めれるし

聴き終わった
みなさんが
十人十色!!

…の感想を抱くことができる…
これが
友部さんの描く歌の世界の魅力…

まさにそれが前面に感じられる歌

懐かしさも感じ、淡々とゆったりと歌われていて…それがなんとも心地よい…

 

朝の電話

♪君が倒れたって聞いてから、朝の電話がこわかった  朝の電話にはろくなことがない。 朝の電話にはろくなことがない~

まさに歌詞に心から共感しちゃう…

そのとおり!!とあまりにものドストレートの直球の曲に、もう呆然と球を見送って、ストライク、バッター三振!!と言われた打者になったような気持ちで

父が倒れたときも朝の電話でした…

入院先の病院で元気だったのに、危篤の知らせを受けたのも朝の電話でした…

そのせいで、母から朝方、携帯への着歴があると…ドキッとしてしまう私…今のところ、母からの掛け間違い電話ですんでいるけど…

朝、携帯に着歴が入ってると、ドキッとするのは、リアルにそう感じている…

こんな歌が作れちゃうなんて、友部正人さんの感性は凄すぎる!!

ちなみに、この歌…高田渡さんの訃報からお葬式までを歌った歌なんですね…

 

ここで、ハーモニカを間違えたのか、はめ替えて

次の唄は

「誰も僕の絵を描けないだろう」

陰鬱なマイナーコードにのせて歌われる歌

この歌を熱唱している友部さんは、昔となんら変わらない…
友部さんの唄がより沁みる!心に突き刺さる!!

情感溢れる感じで

ラストのハーモニカの響き
畳みかけるように吹き鳴らす友部さんの演奏は素晴らし過ぎるの一言でしかない…

 

「イタリアの月」

遠くに離れた恋人のことを思いつつ歌われるこの歌

淡々と唄われるこの歌なんだけど、サビが心にぐっとくるのよ…

♪ぼくにできるのはただ君のいないところにいて歌うだけ~

いやあ、若かりし頃、遠距離恋愛的なこともあった私…そんなふうにピュアに「恋」してた頃もあったなあ…と…なんか懐かしい想いに…

もう今では、「恋」はどこかに消え去って、キャラの「濃い」だけが残ってしまっている私ですけど…苦笑

 

「働く人」


ミディアムテンポの
この歌の歌詞に耳を傾ければ
心から共感できる唄

きっと働いているみなさんも
きっと心から共感できると思う…


♪眠る時間は短いのに
はたらく時間はなんでこんなに長いのだろう
3分の1と3分の2がわたしには逆さまに思える~


こう思ったこと
何度もあるような…汗

心から共感できる…苦笑…歌でした!

 

初めてのMCは、今日は2回くらいハーモニカを間違えていると…

ただそれだけ語って、次の曲へと

 

 

「地獄のレストラン」

♪ もみの木の下で目が覚めた 嫌だな、パンツをはいてない〜

歌い出しから、このインパクトのあるこの歌詞

歌詞に耳を傾けていれば
「枕木」を擬人化している印象に残る唄

実にオモシロイ着眼点だなと…
最後の最後まで歌詞の言葉一つ一つに込められた想いを感じながら

今夜、友部正人さんが聴けたこの喜び…
新型コロナウイルスが蔓延する世の中ですが
「枕木」「枕木」
「まっくらな気」
にならないよう…
「まっくらな気」にならないよう…
「まっくらな気」にならないよう…(笑)

 

「あの声を聞いて振り返る」


語られる東日本大震災で変わった風景
そして、いなくなってしまった人たちへの想い

振り返った先には、何もない…
何もないけど…そこには何かがある…
それは、今となっては見えない死者たちの声


♪横浜でかいた汗が
新幹線で冷えて
仙台で塩となる
横浜よりいくらか涼しい仙台では
その塩はぼくの勲章だ~


この歌い出しから
友部さんの描く…友部さんが感じた「目」に惹きこまれる…
いやあ、何度でも何度でも
言葉一つ一つを噛みしめて…何度も何度もCDを購入してからも聴いていたこの唄…

でも、この生の唄がタマラナイ!

いやあ、今のウクライナの状況とも被って心に滲みる!沁みる!!

 

「バレンタインデー」

唄の世界はとことん温かい
何十回目かのバレンタインデーのことが歌われる
登場するのは
年齢を重ねた夫婦の愛情
やっぱ…身近にいる人に感謝の気持ちをもたなくちゃね…
と当たり前のことを気づかされる
ホントに温かい歌でした…

歌い終えて友部正人さん

今歌った曲は「バレンタインデー」…ちょっと季節外れだった…と語りながら、次の唄を歌って休憩を挟むことを告げ

さらに春なのでCDをいっぱいもってきていると、物販の告知を挟んで

「男性の平均寿命にあと10年と迫ってきました」と一言添えて

第1部ラストの曲は

 

「一月一日午後一時(高橋さん)」



行ったことのない
喫茶「クラムボン」が…
会ったことのない歌に出てくる女性と一緒に
鮮やかに…心象風景に浮かび上がる…

「クラムボン」とは
宮沢賢治の「やまなし」にでてくる
教科書にも載っている物語に出てくる生命体なんだけど
正直…何なのか…わからない…

宮沢賢治は
漠然と森羅万象を生き物のように「クラムボン」と表現したのだろうか…

サビの歌詞

♪クラムボンが笑ったよ クラムボンが笑ったよ~


私的には
そのクラムボンが、勝手ながら、「クラムボン」にいてる娘さんの笑顔と被った…

きっと
友部さんにとって
「クラムボン」は
居心地のいい空間であったに違いない…


歌の後半は
そのストーリーが
核心に


店主の高橋さんが亡くなった…
それも1月1日午後1時に…
その切ない思いを歌に込めて…
そのときの友部さんの想いや情景がストレートに伝わってくるような…
高橋さんへの想いが綴られる
ちょっと切ないけれど…

これにて第1部が終了

換気タイムの休憩挟んで、第2部へと…続く

 

 



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