千曲川の流れのように

年金生活者の徒然

理髪店とスナック

2006-12-27 | Weblog
 理髪店は原材料費がほとんど発生しない.初期投資としての施設や資産(備品)、土地代あるいは毎月の家賃が発生する.主にコストが発生するのは人件費だ.だから、労働集約型産業と言われる.物価が上がれば、理髪店は値上げをしないと利益が出ない構造になっている.その他のオプションをつけるごとに価格が上がる.ここが、職人としての技の世界になってくる.カリスマ美容師は、他では得られない髪型(実はそのスタイルからくる、心地よさ)を提供することで、徹底的に差別化を行なっている.
 空間と時間を売っているのが、バー、クラブ、スナックと言われる夜のオアシスだ.だから、心地よさの演出がすべてを決める.瞬間ではなく、リピーターを生み出さなくてはいけない.それは、サービスではなくホスピタリティの世界だ.
 小売業で粗利益率が高いのは眼鏡屋さんである.聞くところによると利益率は70%を超えると言う.考えてみれば、当然である.1日の客数は一桁かもしれない.計算上は、客数を確保できれば、メガネの価格を下げることは可能だ.だから、「○万円堂」や「めが○市場」が成り立つのである.
 しなの鉄道の売り上げ(旅客収益)は22億程度だと思う.小売業で言う粗利益率は100%である.いわゆる装置産業だから、効率を上げ(稼働率?)、集客力をつけないと利益は生まない.
 業界によって、利益を生む構造は様々である.ここがマネージメントの面白さである.でも良く考えてみると、対象は人であることに変わりはない.だとすれば、きっと共通したマネージメントシステムがあるのだ.人は何を求めているのか.
コメント (3)
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