神 芳子の籐AMIKUMI

籐は自然素材のつる植物です。「軽さ」「柔らかさ」「強さ」
と、しなやかな籐はさまざまな造形を作り出すことができます。

新制作協会メールマガジン2021年5月

2021-05-20 | 暮らし
『 私を創ってくれた3つの作品 』
スペースデザイン部会員 神 芳子




1.REN Ⅳ (h80 × w30 × d15)

“バスケタリーの造形から見えるもの” その想いから長く続けて参りました。初めの頃はテクニックを重視し法則にこだわった作品作りでした。
その途中で生まれたのがこの作品です。始めから最後まで線が繋がることを考えました。とても気に入っています。
パターン化の一つになりました。






2.シュモク貝・空 2013年 第76回新制作展(h380 × w190 × d60)

この作品は、新制作展に出品初入選、新作家賞を頂きました。
前年に選外となり、気が重く搬出に行ったところ山下先生と桜井先生がいらして、とても鋭いご指摘と同時にテクニックの美しさを褒めていただきました。「来年も出品してくださいよ」の言葉に来年も出品するぞ!とルンルンで帰ったのを覚えています。
会期中、何度か見学、試行錯誤の結果がこの作品です。
図鑑を見て形が気に入りました。小さなシュモク貝なのですが巨大にしました。立体ではあるのですが壁面に展示したら面白いのではと思いました。
そして、賞を頂いた時はただただびっくり。一心に長く続けているとご褒美を頂けるのだと確信しました。しかし、この作品以上の物が考えられないのが現状です。





3.シギ 2014年 第77回新制作展(h380 × w270 × d60)




3.起動 2017年 第81回新制作展 (上段 h85 × w180 × d40)

この作品は作品1の応用です。この時はとても忙しい年になり出品できるのだろうかと思っていました。新作を考える時間が無いと判断。「ならば得意とするテクニックでルーティン化、楽しく制作しよう」と決めてひたすら面作りをしました。その思いが良かったのか展示、会期中作品が生き生きと誇らしげなオーラを放っているのを覚えました。


<コンセプト>
素材の籐の特質を活かしてのデザイン生物を感じる造形を追求し、なんか面白いね!親近感を抱けるね!ポジティブになるね!と感じていただける作品作り。そして、エッジを効かせる。


<ターニングポイント>
バスケタリー教室の指導を40年近く続けている中で毎月のカリキュラム作りで沢山のテクニックと立体法則を追求した結果にあるような気がします。
又、新制作展に出品したことから最近の作品が一般の方に評価される様になりました。
今までのバスケタリーの世界から大きく変化してきた感じです。
作品がウィンドウに展示されるまでになっています。


<神 芳子 プロフィール>

東京生まれ
1984年 バスケタリーAMIKUMI主宰/教室開設
1989年~個展、グループ展
      新国立美術館、東京芸術劇場、東京都美術館 、つくば美術館
      清州国際工芸ビエンナーレ
      新制作協会会員
      日本建築美術工芸協会会員
      日本バスケタリージャパン作家協会会員(審査委員)

著書
「籐の手さげとバッグ」
「籐で編む かごバッグと小もの」
「籐 AMIKUMI」
「バスケタリーAMIKUMI インテリアとバッグ」
「籐 AMIKUMI インテリアとバッグ」







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