Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

そうじの深み。

2010-11-25 | vie... kurashi
12月末になってから取りかかるのはやめようと、今から大掃除を少しずつ始めています。
モノ捨て(整理)、快適に置き換える(整頓)。
もともと異常なくらいアッサリした家なのに、(嗚呼、捨て魔さんと結婚してしまったので)、さらにアッサリしてきました。
モノが好きな自分としてはちょっとさみしいくらいです・・・。

ですがそれでも暮らしている以上なにかと汚れというのは日々積もるもので、やってもやっても掃除すべきところは生まれ、厳密にいうとその作業の尽きることはありません。
神経質に磨き過ぎるっていうのもちょっとね、と、掃除魔を苦く思うわたしみたいなタイプでこれですが、
きりがないからこそ、掃除に「要領の良さ」と「ルールを採り入れる」のはとても大事なことで、プロのご意見がすごく参考になります。


参考書としてお気に入りの本は、2冊あります。
一冊は、ずいぶん以前にnoisetteさまから頂いた、『ドイツ流掃除の賢人』(沖幸子氏著)。



読んでいて頭の中までクリアになるような構成が魅力的です。
掃除には、ポイントがあり、段取り良く進めるにはどうしたらいいか、を、経験からさらっと教えてくれるありがたい教科書。写真も美しい。


もう一冊は、『今さら聞けないお掃除の基本』(NPO法人日本ハウスクリーニング協会・監修)。



数多存在するお掃除グッズの上手な活用法から、小物類の収納方法までを網羅した一冊。
やはりプロのわざが学べます。
クエン酸や重曹など、100円ショップでも手に入る、≪刺激少ないが効果の上がる≫薬品も、上手に使えるように指導してくれます。
換気扇を上手に効果的に段取り良くキレイにって、どうしたらいいの?
など、知ってやるのと知らないでやるのとでは大違い、な知恵が満載です。
あと、この本のような、きれいなイラストにしっかりした内容、というのにわたし弱いです


ところで、ためた汚れを一気にすばやく取ろうとすると、強い薬品を登場させたりすることになります。
“カビキラー系”や、“流しや下水管に残った髪の毛を溶かすおっかない液体”とか。
これらはわたしも「みるみる落ちる!」という即効性が快感で、使ってみたくてたまらないのでありますが、匂いがきついし・素手で触ったらきっと怪我したみたいになるし、人体に害あり過ぎだろう!ってことで、最終兵器として温存です。

でも考えてみたら、毎日触れる場所にそんな劇薬を使うのは、自殺・自傷行為にあたるのではないか。
だから毎日の掃除で汚れはためないようにし、掃除用品も、素手で触れたり・口に入っても、比較的害のないものがいいですね。

そんな内で、最近とりわけはまっているお道具が2つあり、1つが「紅茶」です。
飲む方でも相当はまっていて、あれこれ茶葉や淹れ方を変えては楽しんでいるのですが、飲みさしにもはまっている。
紅茶はごはんを炊くのと同じで、多く淹れた方がおいしいのですが、当然、飲みきれないときもよくあります。
その残りこそを活用、家の中の木の部分を磨くのです。
テーブルや柱や床。
飲み物ですもの、大した威力があるわけでもないですが、気がつくと窓辺の木目が淡く光り、陽射しを反射している、のを発見したりでき、そんなとき非常に満足です。
磨いていると、長い年月のうちに紅茶の美しい色が木に移るそうですが、そういう家の整え方は想像するだけでクリーンな香りが漂う・・・。がんばろ。

あっそうそう。紅茶にはもう一つ利点があるのです。
“ウーロン茶で食事の油脂を流す”、という皆が知っている方法が、実はお掃除にも使えます。
脂汚れを、お茶の飲みさしで拭うと、きれいに取れるのです。
中性洗剤やらマイペット使うのより、手間もかからず、安心キレイ!
その凄さを具体的に説明すると・・・、たとえば。紅茶を飲みながら美足美活沙をしていて、フローリングの床に誤ってべたっと足跡がついてしまっても。
焦らず、飲みかけの紅茶をティッシュに含ませて、床を拭いましょう。床は、それ以前よりキレイになります。
(※布を使うのはNG、一度紅茶に染まると色が抜けません)
使う紅茶は、値段の安いティバッグほど、茶色がよく出てくれますので、飲まない紅茶は完全にお掃除用として、濃く煮だすことにしています。

応用として、木のスプーンを、そうやってティバッグで濃く出したお茶の中へ浸けておき、取り出してすぐにオリーブオイル少量で磨いています。
これもなかなか、スプーンに味が出てきて良いです。


・・・紅茶の話が長くなりましたが、もう1つのお気に入り道具が、「化学はたき」です。
静電気で、埃を吸着してくれる。
(わたしは、ユニチャームの「ウェーブ」が好き。)
テレビやパソコン周りに常備です。値段が安いものほど優秀であるという、ありがたさ。
部屋の床の角っこも、これでちょいちょいと撫でれば、埃のたまることもありません。


紅茶と、化学はたき。
広いところをざっと磨いた前後に行なうこの仕上げで、家に手をかけている自覚と、部屋への愛おしさがぐっと増し、たいへん幸福な気持ちで掃除を終えることができます。


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