Belle Epoque

美しい空間と、美しい時間

Dior Night!

2004-08-27 | soiree... party!
いよいよ発売になる、Diorの新しい香り、Pure Poison。
それを記念したイベントが表参道Dior店にて開催、行ってきました。
雑誌SPURに応募したら、当選したのです(^v^)♪

夜8時半。
きらびやかな店内を奥へ入ると、鏡張りのエレベーターに乗り、4階へ。
上階に昇るにつれ、エレベーターに乗っていても、なにやら周りに甘やかな香りが漂いはじめます。
これがそうかしら、と友達がいいます。
優しくて、包み込むような、主張はないけれど確かな存在感のある香り。
Pure Poisonは、元祖Poisonとは、まったく違う香りです。

4階に着くと、サロンへ。
入り口の黒い壁にはホログラフィのPure Poisonのボトルが、光を放ちながらくるくる回っている様子が映し出されています。
黒い服で統一した美青年軍団スタッフがささげ持つトレイには、ライトを受けて、ほんのり紫色に染まって見えるシャンパンが、たくさんのグラスにきらきらしています。
それをひとつ受け取り、部屋の奥へ。

ミステリアスな光景が展開していました。
黒く暗い部屋の壁ぐるりの、目の上の高さは一面スクリーン。
部屋を薄く照らすのは、そこに映し出された、新しい香り、Pure Poisonの半透明のクリスタルカラーのボトルの輝き。
画面の中で、きらきらと、壁の端から端へ、ころころくるくると転げ回りつづけています。
そのほかの照明は、実物のボトル。
壁際に間隔を置いてぽつんぽつんと、ささげられるように細い黒い柱の上に乗せられ、ライトアップされていました。
もちろん中身の入った本物。

そろったゲストがシャンパンを楽しむ中、主催のSPUR誌・Diorのフランス人ディレクターの挨拶。
そして、元祖Poisonの迫力あるCMが流された後、いよいよ新しい香りのCMを放映です。
テーマは”美女と野獣”だそうで、Diorの現クリエーター、ジョン・ガリアーノ製作、と聞いただけで、期待は高まります。
果たして、黒豹のような軟体動物のような、アヤシイ生き物と、黒髪の美女の魅惑的・野生的な映像は、なんともいえない印象を残してくれました・・・

ついで、屋上に案内されると、そこは紫の光の空間。
DJがセクシーなナンバーを響かせる中、ゲストに用意されたのは、薄紫色のMoet & Chandonの特注シャンパンと、甘くて紫色がかったPure Poisonリキュール入りの紅茶。
それに、かわいらしいアレンジの、おいしいお寿司。
Spur誌の方々に声をかけていただいたので、ご招待の御礼を言い、
先程挨拶をしていたフランス人男性ディレクターと、やはりフランス人の、女性コーディネーターが素敵だったので、一緒に写真を撮って頂きました。
彼女は、背がすらりと高くて、細いのにとてもフェミニン。前髪が長いショートボブで、毛穴のないような素肌を持ち、大きな目が魅力的。
皮のパンツとブーツに、豹柄のシャツを着こなし、ゴールドのアクセサリーが胸元と腰にちらっときらめく。
写真を撮るときに触れた彼らの、その服の素敵な手触りといったら!!
やっぱりDiorクチュールって、すてきだわ。。うっとり。(とかいって、違うメゾンだったりしたらどうしよう)

一通りそこを楽しんだゲストたちは、思い思いに再び階下に降り、今度は3階へ。
新しい香りを始め、メイクアップ、ネイル、オーラテスト(?!)を、楽しめるのです。
私達の興味を引いたのは、オーラテスト。
診断士に、専門機械つきのポラを撮ってもらうと、姿と一緒に、オーラカラーが写るという仕掛けらしい。
私のオーラは、じゃーん、ピンクが主。
長所はおいておき、短所は、"非現実的気味"。
ただし、赤い色もあるので、多少現実的であり、かつ情熱的らしい。
ううーん、わかるような、わからないような。。

ちょっと印象深いことがありました。
先述の、かっこいいフランス人女性コーディネーターが、そのフロアであちこちに声をかけて歩いていたのですが、
オーラテストを受けたばかりの私達にも、ぜひネイルを試しなさい、と熱心にすすめてくれました。
ところが、受付のときに、お試しは各自一種だけ、といわれていたので、
「もうすでに一つお願いしちゃったので、残念だけどだめでしょう」と言うと、
彼女は、大丈夫、と自信たっぷりにうなずき、
「ネイルしたいんでしょ?とってもきれいなのよ、並びなさい!」
と、ネイリストのコーナーに私達を連れて行き、さっそうとその場を去りました。
並んでいる私達を見て困ったのは、新たなゲストを2人連れてきた日本人の関係者。
「あの、体験はお一人様一回なので・・・」と言われた私達も困り、
「はい、わかりました・・・」
とその場を去ろうとしたとき、件のフランス女性が憤然と戻り、
「なぜ!彼女達を外すの?!並んで待っているのに!」
と、去ろうとする私達をガッと引きとめ、猛抗議。
英語でまくし立てられた関係者女性はうっと詰まり、英語を話すスタッフを連れてきて、
「あなた、説明してちょうだい。」
そのスタッフが、一人につきお試しは一回のルールで・・・と説明するのを、ふんふんと聞く彼女でしたが、
聞き終えて、納得したかに見えたかと思いきや、
「こんなに長いこと並んだ彼女達を追い返すっていうの?!」
とまたもや激しく抗議。
ほんとに聞いてたか?!と不安にひきつる若いスタッフの顔。
その間、私達2人と、もう1組のゲスト女性2人は、どうしていいかわからず、困って立ち尽くしたまま。
結局、フランス女性が押し切り、
「長いこと並んだのよ、さ、あなた達は受けるべきよ!」
と、英語できっぱり宣言し、私達を先頭に、新たに列を組み直し。
勢いに押されて並んでしまったものの、私達はそっと後ろの方達に、「ごめんなさい」
とあやまると、彼女達も気押されていたようで、「あ、いいんですよ・・・」とかすかな微笑み。
スタッフはもう何もいえなくなり、お手上げだわ、と遠巻き。
その時。
ネイリストのカウンターに向う私に、フランス女性が、
「ごめんなさいね、私の理解が悪かったみたいで迷惑かけて。」
そっとすばやいフランス語で耳打ちしていったのです。

スタッフに対しては、あくまで「彼女達(私達)の権利を」と主張して、
ルール説明も無視して押し切った彼女でしたが、実は、自分が押し切ったせいで滞ったことは百も承知。
でも「ルールを取るのか、クライアントを大事にするのか」
と、口にこそしなかったものの、おそらくその心意気で、流れを変えて、私達に対する責任をまっとうしてくれたのでしょう。
関係者同士の調和よりも。
最後に、スタッフにはわからないように、フランス語に切り替えて一言かけていった彼女が、
久しぶりに、生のフランス女性の気の強さと、かっこよさを思い出させてくれました。
そう、人情に厚くて、主張を曲げない、きっぱりしていてすがすがしい・・・
例外も数多く存在するものの、いい顔をして仕事に打ち込むフランス女性は、こうやって大概、
細かいルールなどねじ伏せ、"人情主義"で、大胆にその場をまとめてしまいます。
誰もが圧倒され、引き下がって、彼女のいいなりにならざるを得ない説得力。
それがいいのか悪いのか、というと、その時々で、だと思いますが、
ちまちましていない、女性としての懐、を深く感じさせる様子は、とても新鮮に映ります。
こういう「いい女」がひしめいているからこそ、それをお手本に、後続陣も次々と「いい女」になっていく。
そんなフランスがうらやましい、と心から思いました。

さて、ネイル騒ぎの後、勢いでメイクまで体験させてもらった私達は、気づけば最後まで残ったゲスト達でした。
メイクされていると、後ろからフランス人ディレクターがやってきて、
「フランス語を話してくれた君達に(←うれしかったらしい)、フランスからのお土産だ」
とおどけて、ちっちゃな紙袋をくれました。
中は、発売前の、Pure Poison!
フランスから私達のために持ってきて下さったの?!
とふざけて言うと(彼とはまったくの初対面)、
「Oui, かわりに、フランスには、この夢の空気を持って帰るのさ」
とウインク。
いかにもフランス人らしい台詞..(^▽^;

そう、Diorは、そんなフランスの、"例外だらけ"のエスプリが、ふんだんに盛り込まれたメゾンなのですね。
そんな茶目っ気が、お洒落を楽しくします。
香りも、お洋服も、アクセサリーも。
イベントの粋を、楽しみきった夜でした。

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
フランス語も堪能なんですね (aspolo)
2004-08-30 19:37:38
フランス女性の気概、素敵ですね。にしてもフランス語も英語も駆使するトリリンガルとは!尊敬します!
返信する
すごい、フランス人ですね ()
2004-08-30 21:10:00
 驚きました。miさんは、フランス語もお話しできちゃうのも去る事ながら、私のフランス人のイメージ少し代わりました。

 フランス人って、"個人主義"ってイメージが強く、香水の輸入をしていた友人が"いい加減すぎて困るー"といつもばやいていましたが、miさんのお話を聞いて、すごいなって。

 実は、私も、シャネルのレセプションに参加予定でしたが、仕事の関係でどうしても出席できなかったのですが、Diorのお話を聞いて、やっぱり、行くんだったと後悔しましたよー。
返信する
(//・_・//) (mi)
2004-09-05 18:10:45
aspoloさま、恐縮です。。。

でも、トリリンガル、目指したいですが、ぜんぜんまだまだなんです、駆け出しもいいとこなんです。

「ええそう、トリリンガルなんです私」と胸を張って答えられる様、がんばりますー(^▽^;



花さま、シャネルのレセプション!素敵そうですね。

やむなくご欠席とは、残念ですね・・!

"フランス人は個人主義"、そのイメージは間違ってないと思います。

ほんといろいろな人がいて、留学中「おいおいー!」って思うことがたくさんでした。でも大体において感情の発露が豊かってところは共通してるんでしょうか。

そんな人間くささって、魅力的でいいですよね。。♪
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。