さて、もう一つ書きます。
705集落で医師不在=04年より82カ所減―厚労省
時事通信 10月22日(金)21時50分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101022-00000155-jij-soci
集落内に医師がおらず、近隣に病院もない「無医地区」は、昨年10月末時点で全国に705カ所あったと厚生労働省が22日、発表した。
同省によると、前回調査(2004年12月末時点)より82カ所減った。25道県で減ったが、12府県では診療所閉鎖などの理由で増加していた。
都道府県別では、北海道の101カ所が最多で、広島県53カ所、高知県45カ所、大分県40カ所など。無医地区がゼロの地域は都市部が多いが、新たに佐賀県が加わり6都府県となった。 無医地区の総人口は、前回調査比約2万8000人減の13万6272人で、同省は「巡回診療の取り組みなど成功例の情報交換を進め、医者に掛かりにくい環境の改善を図りたい」としている。
無医地区は、半径4キロ以内に医療機関が存在せず、最寄りの病院まで1時間以上を要する50人以上が暮らす集落。1971年は2473カ所あったが改善が進み、94年に997カ所となり1000カ所を切った。
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基本的には日本は医者にかかりやすい国(OECDデータでも一目瞭然です)ですが、この記事にあるように「地理的・空間的な問題」はあると思います。
ただ、この件に関しても毎回書いていますが「日本」は医者の数が圧倒的に少ないのです。そしてそれをバラバラに分散すれば、各個撃破されるだけです。
医者が一人や二人である地域を担当していれば、その医者は過労で倒れます。過労で倒れなかったとしても、人間らしい生活はできなくなります。
人間らしい生活は医者はしてはいけない…医療従事者は人間らしく生きてはいけないというような法律はないはずですが、現実的には「家庭を顧みる」こともできないのが実情だと思います。
だからこそ、そういう診療科に人が集まらない。
日本医師会や厚生労働省が日本は医師は2万4千人足りてない…と言いますが、本当に詭弁だと思います。ついでに言うなら、日本医師会は医者の偏在(地域に関してですね)といっていますが、そんなわけないだろう…と言いたい。
「問題は医師偏在」と改めて強調―必要医師数調査受け日医
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101006-00000014-cbn-soci
だって、世界的に見たら日本は地域格差が少ない国ですよ。ただ、絶対的な医師数が少ないというだけで・・・。
だから、現実的にはこういった地域の方に「本当に困ったとき」に受診できるような救急搬送手段と病院との連携、地域と病院の時間的距離をいかに縮めるかだと思います。
たぶん、診療所が1個できた・・・だと、その診療所に大勢の方が押し寄せて大変になると思いますし、診療所で対応可能なものはともかく、対応不能な時に病院との連携がどうなっているかの方が重要だと思います。
http://blog.with2.net/link.php?602868
そういう意味では半径4km以内に診療所が1個あるほうが、僕は怖いですけどね。
それでは、また。