こんばんは
暑い毎日が続いていますね。室内業務が多いので、屋外で働い合ている皆様よりは良いのだと思いますが・・・。本当に暑いなぁ・・・と思います。
さて、ちょっと今日はこちらの記事を紹介します。
ジェネリック促進着実にと河野自民副幹事長
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130810-00000065-economic-bus_all
エコノミックニュース 8月10日(土)18時42分配信
自民党の河野太郎副幹事長は増え続ける医療費抑制のため、現在検討されている70歳になる人らを対象とした高齢者の窓口負担「2割」の実施とジェネリック医薬品の利用促進を着実に行うよう提起している。
ジェネリック医薬品については厚生労働省が2030年3月末までに利用率を60%以上にするという目標を立てている。河野副幹事長によると、ジェネリック医薬品の使用比率は数量ベース(2010年)でみると、米国90%、ドイツ80%、イギリス70%、フランス60%などいずれも6割以上になっているのに、日本は40%にとどまっているという。
河野副幹事長は「厚労省の目標が達成出来れば国の予算で1400億円の削減になる」と試算している。ジェネリックのある医薬品をすべてジェネリックに置き換えることができた時は「国の予算ベースで4000億円の削減ができる」とも。
一方、70歳から74歳までの高齢者の医療機関での窓口負担は2割に法律では規定されたが、現在、国が負担する形で1割負担のままになっている。これに要する費用は年間約2000億円という。
改善案では、すでに1割負担に軽減されている人らは新たな負担増にならないよう、そのまま据え置き、これから70歳になる人に2割負担をしてもらうというもの。これらの人は3割負担から2割負担に、少なくとも1割軽減されるメリットがあるとの考え。(編集担当:森高龍二)
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さて、いつも書いておりますが「ジェネリック」と「先発品」で大きく異なるのは「薬用成分以外」の部分にあります。いろいろな会社のMRさんが言うことですが「薬用成分以外もすべて合わせて○○という薬なんです」というところでしょうか。
先日、
「プレドニンというお薬はジェネリックでも大丈夫ですか?」
と悪性リンパ腫の方に訊かれたのです。
「大丈夫かという質問に関して、いろいろ考えるところがありますが、効果としては一部のジェネリックでは弱いというデータがすでにあります」
と、お答えしました。
悪性リンパ腫の治療でCHOP療法というものがあります。Pはプレドニゾロンという薬ですが、これは内服薬で処方したりします。調べている先生は調べているのだと思いますが、すでにプレドニンは先発品とジェネリックで吸収効率が異なるというデータが存在しています。
8割ぐらいになるのだと思いましたが、本当は60mg飲むところが50mg分の薬の効果しか出ていなかった場合にどうなるのか?
恐らくある程度の方々に不利益が出るのではないかと思います。
それ故に「抗癌剤などの薬剤ではジェネリックは使用しない」と決めています。
患者さんに不利益が出ているとわかるときはかなり先かもしれません。
血圧の薬で「降圧効果が弱いな」と思っても、高血圧で数か月で死ぬことはありませんし、血圧はすぐに効果がわかりますので方向転換もできます。
抗癌剤治療などでは「その治療」を行って、患者さんが治ったかどうか…治験で言われている通りの効果が出るのかどうかは、おそらくわからないのです。例えばプレドニンのジェネリックを使用していた人が明らかに再発率、死亡率が高い…となれば気が付かれると思いますが、そうなるのはかなり先の事です。
それ故ジェネリックを推進するにしても「どのようなタイプの薬剤を推進するのか」は重要だと思います。
痛み止めなども効果が患者さん本人がわかりますので(ジェネリックでは効かないという方もいますし、変わりがないという方もいますが、本人がわかれば修正可能なのでそれでよいと思います)良いのですが、クリティカルな薬剤まで推進するのはやめたほうが良いと思います。
そこら辺まで踏み込んで話をしているなら良いのですけど、そういうことは考えないだろうなぁと思い…ちょっとぶつめいております。
いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。