おはようございます。
今日は関東は晴れていて、外に歩いて散歩に行きたくなるようないい天気です。
今週の木曜日の外来がちょっと大変だったのです。8時半過ぎから先週受診された患者さんの結果説明などから入っておりました。
患者さんにもお待たせして申し訳ないと思っておりますが、本当に時間がかかってしょうがないというか・・・。新患さんの数が10名になるとそれだけで外来が回らなくなります。予約制とかにすると良いのでしょうけど、本当に受診が必要なのに受診できなくなる患者さんも出てきますしね・・・(汗
患者さんがなぜここに紹介されたのかもわからないという方が2人いましたが、開業医の先生が悪性リンパ腫ではないか・・って。表在リンパ節が全く触れないし、主訴と全く違うし・・・
本人と話をして、主訴を確認するために造影CTもやりましたが病気らしいものはほとんどなく・・・。当然ですがリンパ節も全くはれておらず・・・。
患者さんが心配されていて受診されるのは当然ですし、大きな病気の可能性がなければその旨をお伝えして心配を取ることはできます。ただ、「なぜ、ここに来たのかわからない」と言われると頭を抱えそうになります。開業医の先生がよくわからない患者さんを適当に大学病院に放り投げているようにも見えて・・・(汗
本当は総合内科・総合診療科とかがあれば、そういうのを診てもらえるのでしょうけど、大学病院の血液内科に総合内科みたいな患者さんがこられると(結構多いんです。なぜか不明熱とかが振られて来たり・・・。感染症に弱い患者さんが集まっているのに、不明熱の原因が感染症だったらどうするのか・・って)少し困るというか・・・。
僕が外来ブースを出たのは20時過ぎでした(汗
ちなみにペットボトル一本は持って行きましたが、他は食事も休憩も取らずに12時間です。
そのあと病棟に行って必要な対応をして・・・。
この日が2週間に1回ある学生のレポートチェックの日だったら、本気で大変だったな・・・と思うところです。
外来のことを書いたのは前振りでして、こんな記事が出ております。
メディ・ウォッチからです。
https://www.medwatch.jp/?p=23041
救急医療をはじめ、我が国の医療は、限られた医療スタッフが、極めて多忙な業務を行うことで提供されている。このため、例えば、不要不急の時間外受診などは控えてもらいたい。時間外受診は、患者負担も高く、医師・患者の双方にとってデメリットも大きい―。
10月22日に開催された「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」(以下、懇談会)では、こうした点について構成員間で情報を共有。その上で、今後「そういった医療の窮状を、国民にどう周知し、認識してもらうか」という方策などを検討していくことになります(関連記事はこちら)。
不要不急な時間外の受診は、医療スタッフだけでなく患者にもデメリット
「医師の働き方改革」に向けた検討が進められていますが、そこでは「患者側にも医療のかかり方について、しっかり考えてもらう必要がある」との議論もなされています。どれほど医師の時間外労働規制を行おうとも、医師の業務を他職種に移管しようとも、患者・国民側が「医療機関が空いている夜間や休日に受診しよう」などと考えていたのでは、医師は永遠に過重労働から解放されないからです(関連記事はこちら)。
10月22日の懇談会では、「救急医療がどれほど大変なのか」について、実際に救急医療現場で働く医師・赤星昂己参考人(東京女子医科大学東医療センター救急医)から説明が行われました。
女子医大東医療センター(東京都荒川区)の救命救急センター(急性心筋梗塞や脳卒中などの重篤な救急患者に対応する三次救急医療機関)では、年間1万1563件の救急患者に「わずか8人」の医師で対応しており、極めて多忙な状況です。しかし、救急搬送される患者の中には、「暑かったので、熱中症にならないかと心配となった」という、本来は救急医療が必要とは思われない患者も少なくありません。
救急搬送に限らず、不要不急の時間外診療には、▼医師をはじめとする医療スタッフの多忙さが増す▼医療事故の発生リスクが高まる(限度を超えた多忙は、どうしても注意力を低下させる)▼患者の負担が増す(時間外加算などの費用面、後日の外来受診の時間面など)▼本当に救急医療等が必要な患者のアクセスを阻害する―といったさまざまな問題があります。赤星参考人は、「今でも救急医療の維持はギリギリである」とし、不要不急の時間外診療の抑制を求めています。
こうした状況は医療関係者の中では、いわば「常識」とも思われますが、構成員にとっては「新鮮かつ驚愕の事実」でもあったようです。デーモン閣下構成員(アーティスト)は、「こうした状況が、日本全国の救急医療機関で同様であるとすれば、我が国の医療は危機に瀕していると言わざるを得ない。医療の窮状をまず、国民に周知し、認識してもらうことが必要ではないか」と強調しました。
(以下略)
結構、大きな病院ほど負担は大きいのですよね。
少なくとも埼玉県内は人口あたり医師数が最低ですので、1人の医師が見るべき患者さんが多いのだとは思いますが、受診が必要な患者さんが受診するようになるとありがたいです。
昨日、木曜日に時間がかかりすぎて結果説明を土曜日にするということで、再診していただいた患者さんもいた(というよりは、家族が待ちすぎて時間がなくなったので帰った)のですが、しゃべっている途中で動悸がして、
「ちょっと待ってください」
と、小休止しました。
患者さんから心配されましたが、とりあえず一過性で終わりました。
まぁ、多分大丈夫でしょうけど(色々な有病率、その他は頭に入っておりますので)。
外来の看護師さんに小ネタで
「突然死したら、過労死ということにしといてください」
「大丈夫です。AEDありますから」
「・・・ありがとうございますw」
と、いうやり取りをしておりました。
まぁ忙しくなり、やりがいもありますが、前職よりは収入が300−400万くらい下がっている計算。大学病院とかもう少し体制をよくするといいなぁと。
忙しいからではなくて、忙しい(診療、研究、教育とやる必要がある)わりに給料などの待遇は悪いので、医師数が相対的に不足する。大学病院に医療従事者が集まるような待遇改善をすると、医師数も増えて患者さんの診療体制もよくなるし、教育体制もよくなるので医学生教育も充実する。研究を行う時間もできる(臨床研究法などの絡みで抑制傾向かもしれませんが)。WinーWinな気がするのですけど。
いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。