新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

10月20日は疼痛ゼロの日:緩和ケアを学びたいものです

2008-10-21 01:10:37 | 医療

こんばんは

今、帰ってきました。

 

今日もいつものメンバーで日をまたいでしまいました。う~ん、12時すぎても5名の医者が病棟にいるというのも・・いかがなものかと。 相変わらず、皆休みませんね。

 

僕の方は、少し今日は厳しい話を御家族にした後でもあり、患者さんの症状を取るために複数の薬剤を用いておりました。

内服でアセトアミノフェン+オキシコンチンでPain Controlをしていましたが、内服不能になった上にNSAIDsが使用しずらい状況のため・・・

 

モルヒネ・ハロペリドール・ジアゼパム

 

・・・・の3剤です

ジアゼパムが微妙なところで、普通の人なら大丈夫ですけど何があるかわからないので・・・今回は10mgをNS100mlに溶かして、不穏時に10ccずつ滴下するように指示してみました。

10cc手前で、無事お休みになられたので、そこでいったんストップしております。

そんな話をしているときにこの記事です

 

10月20日は「疼痛ゼロの日」、緩和ケアに理解を

10月20日17時19分配信 医療介護CBニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081020-00000004-cbn-soci  

十分な緩和ケアを受けて亡くなる患者は、緩和ケアの必要な患者の一部。ほとんどの患者が痛みを我慢して亡くなっている」―。ジャパン・パートナーズ・アゲインスト・ペイン(JPAP)の代表世話人で、JR東京総合病院院長の花岡一雄氏は訴えた。  JPAPは医療従事者で構成される非営利団体で、「がんの痛み」をはじめとした疼痛治療の正しい知識の普及を目指し、啓発活動を展開している。JPAPではこのほど、10月20日を「疼痛ゼロの日」と定め、前日の19日、東京都内で「イタミヘノ イタワリ モット。」をテーマに市民フォーラムを開催。フォーラムでは緩和ケアに積極的に取り組む医師らが講演し、「医療用麻薬への正しい理解を」「我慢は美徳じゃない」と訴えた。  

 

従来の緩和ケアに対する考え方について、聖路加国際病院緩和ケア科の林章敏医長は、「緩和ケアとは、治癒を目的とした治療に反応しなくなった患者に対する終末期のケアという意識が強かった」と語る。花岡氏も、「従来の疼痛ケアは、『まず治療をしましょう。その後、緩和ケアをしましょう』というものだった」と話す。  

JPAPによると、モルヒネに対する根強い誤解や偏見が、がんの痛みの治療を阻んでいた状況に対し、1980年代後半には、世界保健機関(WHO)が経口のモルヒネを中心とした痛み治療の国際基準を作成しており、「がんの痛みは治療できる症状であり、治療すべき症状である」「痛みからの解放は患者の生きる権利であり、医師の義務である」と訴えている。日本でも、昨年4月に施行された「がん対策基本法」で、「疼痛などの緩和を目的とする医療が早期から適切に行われるようにすること」など、療養生活の質の維持・向上に向けた緩和ケアなどの対策の必要性が指摘されている。  

だが、日本では医療用麻薬の活用など、緩和ケアが十分に行われていないのが実情だという。林氏は、「欧米ではがん以外の痛みの治療にも医療用麻薬が使用されるため、単純な比較はできないが、それでも日本の医療用麻薬使用量は極端に少ない」と話す。 

また花岡氏は、「疼痛ケアの重要なツールの一つがオピオイド鎮痛薬(医療用麻薬)だが、『最初から使うと、そのうち効かなくなるのではないか』『精神に異常を来すのではないか』『死期を早めるのでは』などという誤解が患者さんの間にある」と、医療用麻薬に対する理解不足を指摘する。  

花岡氏によると、人が痛みを感じると、エンドルフィンやエンケファリンなどのモルヒネに似た物質(内在性オピオイド)が脳から分泌され、痛みを和らげる。だが、がん性疼痛などの痛みは、体内でつくられる内在性オピオイドでは抑え切れないほど強く、疼痛に苦しむがん患者に対して体内で不足する分のモルヒネを出しても、「副作用は出にくい」という。「インスリンを必要のない人に打つと毒になるように、モルヒネも必要のない人に打つと毒になる。だが、強い痛みがある人に打つと大きな効果がある。中毒症状や依存性は生じない」と花岡氏。さらに、痛みを取り除くことで、免疫力が強まり、「がん治療の手助けをしてくれる可能性もある」という。  

「終末期のケア」と考えられていた緩和ケア。だが現在では、「患者さんが普段の生活をしながら、痛みを取っていくのが基本だ」と林氏は話す。花岡氏も、「手術や検査など治療そのものにも痛みは伴うため、医療用麻薬の使用は、積極的な治療環境づくりに貢献していると思う」。 

「我慢は美徳じゃない」(林氏)、「痛みを我慢していたら、がんと向き合えない。我慢しない、させない疼痛治療を目指したい」(花岡氏)。「疼痛ゼロ」に向け、林氏と花岡氏は強い意欲を見せた。

 ■緩和ケアの提供体制にも課題  

患者に対し緩和ケアへの理解を訴える一方で、花岡氏は緩和ケアの提供体制の問題点も指摘。「昨年4月にがん対策基本法が施行され、緩和ケア病棟・ホスピスも増えてきた。だが、緩和ケア専門医や緩和ケアチームの数がまだまだ不足している」と語った。 国立がんセンター中央病院・新逗子クリニックの高橋秀徳医師も、「医療側の緩和ケアの提供体制は2000年以降、整い始めており、以前と比べると、患者が医療者に相談できるようになっている」とする一方で、「現状では、すべての医師が緩和ケアにかかわる研修を受けられるわけではない」と、今後の人材育成に向けた研修体制の未熟さを指摘した。  

林氏は、緩和ケア病棟のスタッフなど、専門家による「地域コンサルテーションサービス」の必要性を指摘する。「患者さんが自宅に戻ったとき、患者を支えるのは地域の開業医や訪問看護ステーションのスタッフ、ヘルパーなど、さまざまな地元のスタッフ。ただ、こうした地元の人たちは、必ずしも緩和ケアの専門家というわけではない」と林氏。「そんなときに、われわれが専門家の立場からサポートするような体制が求められると思う」と、今後の課題を語った。

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緩和ケア、そして鎮痛だけでなく鎮静・抗不安対処など・・学びたいことはたくさんあります。 血液内科という重症度が高く、亡くなる人を多く診る診療科で…緩和ケアやこの苦痛をいかに取るか、不安をなくすか、必要な人に必要な鎮静をかけれるか…と考えています。

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なかのひと 

もちろん、できることなら鎮静はかけずに…クリアな状態で最後まで御家族や友人との会話を楽しんでいただきたいとは思うが、苦痛に顔をゆがめていたりするのであれば鎮静なども必要ではないかと思う。

 

あとはサイコオンコロジーにも興味ありますね。先日、あまり抗うつ剤を使うべきではないと思うといわれましたが、そういう流れになっているのであれば是非いろいろ学びたいものです。

 

さて、明日もいろいろあるので(すでに今日ですけど)、このあたりで。

 

それでは、また。

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第3回地域医療を守る地方議員連盟勉強会

2008-10-20 06:28:05 | 国会議員・地方議員連盟

おはようございます。

今日もすがすがしい朝ですね・・・といいたいですが、雨が降っています。

肌寒い感じですね

 

さて、まず・・・第3回地域医療を守る地方議員連盟勉強会(北海道)が10月18日に開催されました。

 

今回不参加のため、どのような話がされていたのかは存じ上げないのですが、活発に議論していたのではないかと思っております。

第4回もあるようです。

 

いろいろ地方から発信していければよいと思っています。

頑張れ北海道!

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なかのひと 

ということで、もう少し本を読んだら出発します

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医療費に関して:両者の意見が聞きたい!

2008-10-19 23:36:20 | 医療

さて、最後に…かどうかはわかりませんが、この記事を紹介します

 

全国自治体病院学会:深刻な医師不足など報告 管理者らが現状紹介 /福井

10月18日17時2分配信 毎日新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081018-00000230-mailo-l18  

福井市のフェニックスプラザを主会場に開かれていた「第47回全国自治体病院学会」は17日閉幕した。全国約1000の病院で働く医師や看護師、管理者が参加して地域医療の現状や取り組みを紹介したほか、医師不足による深刻な医療崩壊や自治体病院の苦しい財政事情を報告した。【菅沼舞】 

前日のシンポジウムでは、東京医科歯科大学の川渕孝一教授が全国の自治体病院の74・5%が経常損失を計上し、赤字に陥っていることを指摘。経営改善策として▽人件費の削減▽診療科別原価計算の導入▽市町村合併特例債の利用――などを挙げ、最終手段として民営化を提案した。 

また、済生会栗橋病院(埼玉県)の本田宏副院長は「電力会社は黒字にするため電気料金を値上げするが、病院は医療費に縛られている。理解を求めていくことが大切」と話し、医療費の増額を国に求めるよう訴えた。 病院管理者らが集まった17日の部会では、越前町国民健康保険織田病院の島田政則院長が、町財政の悪化による交付税措置額の一般財源化や医師・看護師不足など厳しい内情を報告。後発医薬品の利用や一部業務の外部委託などの財政スリム化策を示した。 

◇医療破壊、落語で伝える--笑福亭松枝さん、将来を話し合う部会でおもしろく語る 自治体病院の将来を話し合う部会では、上方落語の笑福亭松枝さんが民営化でもうけ重視に転じた病院の悲喜劇を語る創作落語「ストップ・ザ・医療破壊」(笑(しょう)工房作)を披露し、集まった医療関係者らを沸かせた。 

話の舞台は赤字で民営化した国立病院。やり手の不動産屋が経営者になり医師や看護師を減らし、患者に大量の薬を売りつけるなど利益主義を進める。松枝さんは、「患者のことを考えて診療する病院は青息吐息なのに」と不満を漏らす老人2人が激務で倒れた看護師を見つけるといった話を、おもしろおかしく語った。 

年ほど前に北陸の病院労組の依頼で練り上げた演目で、これまでに100回以上の上演を重ねたという。笑工房の小林康二社長は「難しい話は寝てしまうか、忘れてしまう。おもしろい話で笑ってもらいながら医療崩壊の現実をわかりやすく伝えたい」と話した。【菅沼舞】

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この内容の中で一番注目したのは最後の段落の「7年前」です

 

医療現場は・・・1990年代後半から「厳しい」と言われ始めていました。僕も医大に来るまでは全く知りませんでしたが、情報をいろいろ集めるようになり(インターネットが発達したのが大きいですよね)、2000年ころにはかなり厳しいと思っていました。

まぁ、「だからどうした」とも思っていましたが・・・。その方が面白いかもしれないと・・・。

 

 

7年前、2001年にはこのような落語が出る状況だったにもかかわらず・・・という意味では国の責任は大きいといわざるを得ないのでしょう。 アメリカであれば…このあたりでかかわっていた政治家や官僚はすべて首を切られてもおかしくはないのに…とは思います。

 

責任の所在が不明確なのは日本の良いところなのか、悪いところなのか・・・。悪いところでしょうね。

 

欧米社会であれば責任者に対して責任者として責任を取らせます。その代り待遇もよいわけですけど・・・。

一方で日本の場合は、その責任の所在が不明確だとは思っています。

 

・・・まぁ、いまさら責任の所在がどうのこうの言っても仕方がありません。現実としてどうするか。 実はずっと考えていることがあります。

 

医療現場に人手を増やす方法はどうにかなると思っています。個人的にはいくつか考えを持っていますし、そういう話を何人かの方にはしたこともあります。

わからないのは医療費のことです

 

医療費を増やすこと・・・医療従事者、医療関係に金を投じることがどうなるのか? 医療費亡国論が現実的ではないだろうと思うのは、僕も同感です。

 

今は医療費を増やす方向に持っていくこと、医療従事者を増やすこと。これが絶対条件だと思っています。

 

しかし、医療費を絶対に増やしてはいけない・・・と考える人の考えを聞きたいようにも思うのです。

 

 

以前、英会話のプライベートレッスンを受けていた時、何回か先生と飲みに行ったりしましたが、その時彼も言っていました。

「この制度は不公平である」

と。 結局保険料の多くを払っているのは若い世代だし、逆に病院にかかっているのは当然お年寄りが多い。英会話の先生曰く

「月に50000円くらい保険料払っているけど、私は年に一回医者にかかるかかからないか。多くの人はそうだろう。 さらに悪いことに、福祉も年金も日本は充実していないから、(僕たちが)年を取った後大変だよ。」

 

北欧の方の話もありましたが、あれはあれで大変だということ。どちらが良いのかはわかりませんが、別に偏る必要はなく、両者の良いところを取りたいと思うのが本音です。

 

ただ、いずれにせよ「医療・福祉に対する投資」の低さが日本を将来的に不安にし、安心した社会を送らせないようにするだけでなく、将来のそういった事象を考えて貯蓄する方向に向かっており、消費が下がると思っています。

 

逆に福祉や医療を安定させ、国民の安心を図ること。これが消費を促進させると思っていますし、今働いていない人たちの中で介護や医療関係にたず割る方々が大勢出てくれば、様々な問題は解決しそうですけど。

 

 

ただ、その医療費をどこまで伸ばしたらよいのか。 国民の自己負担をどこまで上げるのが了解されるのか。結局は将来の不安があり・・・自分たちが払ってきた保険料・年金が自分たちの老後に役に立つのかわからないと多くの人が思っているのでしょう。

それゆえ、将来のために貯蓄するわけで・・・。

 

更によくわからないのが、実は年利の問題と物価の問題。なぜ、裕福とされている日本が実際は裕福でないように見えるのか・・。

この問題はまた時間がある時に考えるとして・・・

 

 

まとめます。

 

医療の問題は以前から上がっていました。注目されてきたのが…それから5,6年たってからだったというだけです

今、問題を解決するために動きださなくてはなりませんが・・結局人を確保するにしても何をするにしても「お金」の問題が大きく絡みます。

 

医療費を上げるということはどういうことなのか。医療という産業にお金をつぎ込んでいくことにより、どれだけの産業の発展が見込まれ、どのくらいの就労人口が確保できるようになり、どれくらい国民の安心が上がって消費が伸びるのか

 

そういった複数のことがまだわからない、というか調べる時間がなくなったというのがあります。

 

何故、国は方策を誤ったのか?誤っていないとすれば、何がそう考える根拠なのか?それが知りたい。すごく知りたいのです

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なかのひと 

医療費の問題が解決できれば、医療の再生に関しては道が開けます。自分たちの領域にも発展が見込めるとわかれば経済、財政関係の部署も動くのでしょうか?

 

僕は医療の発展、福祉の発展は必ず全体のために寄与すると思っています。周り回って、最終的には経済の発展にもつながると感じています。

 

ただ、それを理知的に説明するだけの情報・材料がない。正直調べる時間もなくなってきています。だから、いろいろな人の話をまた聞きたい。そう思っています。

 

話が長くなりましたが、いったん記事を終了します。

 

今から読書などに時間を使います。 昼に3時間も午睡をしてしまったため(昨日の分だとしても)、全く眠くありません。困ったものです。

 

明日も朝が早いから、ある程度時間がたったら寝るように努力しようかと思っています。

それでは、また。

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ど~でもいい話:僕と状況

2008-10-19 22:46:23 | ど~でもいい話

と、いうことで次の記事に行きます 。ど~でもいい話ですが、今の状況に関していろいろ思っています。

 

最近は患者さんのこともそうですが、研修医のことが気になっています

一人ですけど・・・少し手が回らなそうな感じがします。いっぱいいっぱいになっていますね

 

かといって、気をまわしすぎると本人の自己評価・・つまりプライドが傷つきます。それは将来のためにならないでしょう

研修医の時にだめなんだ…と思ったら、それをひきづってしまうかもしれません。

 

かといって、そのままにしていたら患者さんにも負担がかかりますし、本人も完全につぶれるでしょう。一人がつぶれれば、血液内科の重症度は高すぎるので(普通の悪性リンパ腫は外に出してしまいますので。だいたい急性白血病か悪性リンパ腫でも全身状態が悪いか、再発してきて普通の治療ができない人だけですからね・・・。)他の研修医の負担が増えて、ドミノ倒しに潰れてしまいます

 

僕が研修医のころ、ひとり潰れてしまって、その後2ヶ月間僕が14~18名常時患者を持っていて、基本的に2時までいて6時に病棟に来るというサイクル(だって、必ず一人は状態が悪いんですもの)を繰り返していたことがあります。

 

自分で言うのもなんですが、僕はそのあたりが苦にならないタイプなので大丈夫ですが・・・。それでもその状況で複数の患者さんが亡くなる方向へ向かう荒れ方をしてきた時に、仕事が増えた上に本当に不眠不休になってしまって、倒れかけました

上の先生方がカバーしてくださったので助かりましたが。

 

1週間だけですが1日1時間以下の睡眠時間だったことがあるというのが実情です。

 

 

今回のグループは何かあれば僕が泊まり込んででもあと1カ月くらいのタームをどうにかするつもりですが、そういう状況にならないことを祈っています。

ま・・・眠らない医者・・・と名乗っている以上、ハイテンションで頑張りますけどね。

 

病棟には研修医に連絡が取れなければ、すぐに直通で夜間でも何でも僕のところに連絡するように言ってありますし、僕は起きないということは死なない限りないと思うので、連絡は付くでしょう。

 

すべての診療科、すべての病院でそうかどうかはわかりませんが、基本的にはこういう生活をしていなかったら日本の診療は維持できないのが現実ですね。

 

それを知ったからこそ、学生時代から厚労省にメールしてみたり、こんなBlogを作ったりしているわけですけど

 

100%毎日が首が回らなくなるほど忙しくはないかもしれません。7割くらいでしょう。3割は少し落ち着いている(かといって帰るのは夜の10時くらいになるのでしょうけど)と思える日があります

 

ただ、この生活を数十年続けられるかといえば、難しいでしょうし…家庭を持ったりすればさらに難しいでしょう。

 

僕は自分の生活はほとんどないですから、このような状況でもよいと思っています。Vitalityにあふれているタイプで、自分の生活があまりなく・・・・本当は釣りとかランニングとか、スキーだとか行きたいけど・・・こりゃ患者さんのことを思ったら無理だな…と思っているような人間であればまだ持ちます。

 

しかし、僕にたとえば恋人ができて、そちらの人間関係も保ちつつ、病棟も診ながらというのは現実的に不可能でしょう。

 

全体の幸福を考えれば、今の状況がベストでしょうね。僕は臨床面やそこで得た様々な知識(いろいろ面白い症例や、新しいことにつながりそうな発見をしているように思えますので)を活用できるように努力し(これも僕の幸福でもある)、病棟の患者さんの安定化を図る(全身管理が大好き)。

 

患者さんにも指導医の先生にも、他の友人にも研修医にも、僕自身にもベストな状況は今の状況を保つことだと思います

 

そしてこのBlogですかね。このBlogは僕の精神安定剤みたいなものでしょう。すべてを抱えているよりは、すべてではなくとも一部を吐き出せる場所を作っておくのは重要ですから。

 

それにど~せ家族にも誰にも、僕の本当にきついところは言わないですよ。家族とかは気がつくかもしれませんが・・・w

まぁ、その前にきついと思っていない可能性はありますけど・・・・。

きつい経験をしているな~くらいに思えるようになってきました。僕もそういう意味では大人になっています。

 

だらだらと書きましたが、現実として医療現場はかなり厳しい状況にあるということは間違いありません。その状況を多くの人が知り、将来の日本の安定・安心のために・・・医療現場が改善することを祈念しています。

 

すべてを一気に変えないと、どこかにひずみが生じるような気がするので…複数の省庁が協力して歩みを一斉に進めないとダメでしょうけど、その協力ができるのか…現場から眺めております。

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なかのひと 

流石に今はそんなことまで口を出せる状況ではなさそうなのでw

それでは、また。

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厚労省でも警察でもいいから取り締まってくれ・・・

2008-10-19 22:04:31 | Weblog

こんばんは

 

当直明けです。

昨日は外来も多く、病棟も荒れており、なかなか寝ることもあたわず・・・というところでした。

まぁ、全体的に最終的には落ち着きましたが・・・。

 

昨日もその大荒れの中、こんな電話が・・・

教授と○▽先生のお知り合いという、横浜市立大学の○○先生から電話です。電話に出ていただけませんか

・・・・・(すっごいあやしい。だったら、直接電話しろよ!)

「わかりました。何番に回してください」

・・・・・・・・・

「すいません。こちら・・・・社の■◆と申します。税金の・・・・

「お前、大概にしろよ?」

びっくりする周りの看護師さん。その後言われましたが、電話受け答え丁寧で、優しい雰囲気でしゃべっているということなんですけどw

僕も血液内科医ですから(関係ないか)、予想していてもこういう電話が来ると腹が立って仕方がないのです。この電話で誰が幸福になるかって、誰も幸福にならないじゃないですか。最終的にマンションがどうのこうのになるわけですから・・。

マンション売りたいのはわかるけど、自分たちの利益のために多くの人間の不幸になることをする人間は嫌いですw 

だから…予想通りだったにもかかわらず・・・

いま、お前、何といって電話かけてきた?ふざけるのもいい加減にしろ。こっちは人の命かかっているんだぞ?

「このような電話はすでに何回もありますか?」

「当直ごとに毎回ありますけど?いずれにせよ、間に合っています!」

電話を切る!

 

こっちは患者さんが二人荒れている状況で、交互に個室移動しているのに、なんてアホな電話かけてきやがるんだ!

 

その状況は深夜に及び・・・安定したのは0時過ぎ・・・。午前中や電話で応対可能な人は受けておりましたが、夜間はまだ安定していなかったため23時頃の電話は断りました

かかりつけではなかったことと、二次救急レベルであったこと、何より僕が病棟から動けなかったこと

 

で、ようやく落ち着いてきたのが1時半~2時。

当直室に引っ込んだのは2時過ぎで、アラームで目が覚めたのが2時40分ころ。

「大丈夫です」

看護師さんからの一言で、ふたたび当直室へ

 

とても浅い睡眠で、起きたのはその後4時間で5回ほど。

今日も言われましたが耳がすごくいいので、少しの音を聞き分ける上に複数の声を判断してしまうため・・・・当直室の隣の個室の音も、ナースステーションのアラームも聞こえるという・・・・。

 

すごく疲れた状態で今日の昼過ぎまで仕事をして、さすがに疲れて家に帰ったのが2時過ぎ・・・

 

本を読んだり、片づけをしたり、クリーニングを回収して・・・流石に疲れて少し休んだら・・・ 気がついたら3時間たっていた!

 一日の睡眠時間確保だよw

 

そんな感じの当直でした。

思わず当直日誌に

あのような電話(どこぞの業者)がかかってくること自体が、診療に差しさわりがある。何とかしてほしい

と書いてしまいました。

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なかのひと 

僕の予定では夕方過ぎに血中薬物濃度と電解質の報告が来るはずが、まだ来なかったので、さきほど電話をしました。まだ、有効血中濃度に達していないようなので追加で静脈注射するように指示しました。

 

これで・・・おそらく今日の当直が血圧の下がるような不整脈に悩まされることはないと思いますが・・・。

いずれにせよ、あ~いう電話を本当に取り締まってほしい。当直もかなり忙しく何やらかんやらやっているのだから!

本当はそういう状況じゃない方がいいのでしょうけどw

 

それでは、また後ほど。

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臨床研修制度の医学生と指導医の意識調査

2008-10-18 07:57:29 | 医局制度改革・医学教育改革

おはようございます

 

今日は当直です。そろそろ病院に行きますがその前にひとつ記事を・・・

臨床研修制度で医学部生と指導医の意識調査を―舛添厚労相

10月16日21時11分配信 医療介護CBニュース  

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081016-00000007-cbn-soci

厚生労働省と文部科学省は10月16日、「臨床研修制度のあり方等に関する検討会」(座長=高久史麿・自治医科大学長)を開いた。医師不足を招いた一因とされる臨床研修制度を見直すためのもので、今回で2回目。前半は3人の有識者からヒアリングし、後半は全出席者で意見交換した。会議の最後に、舛添要一厚生労働相は、現場の医学部生と指導医の考えを把握するため、早急に意識調査をするよう厚労省と文科省の担当者に求めた。  

今回の会議から初参加の塩谷立文部科学相は、「臨床研修制度によって医師不足に陥ることは最初から予測できたこと。舛添大臣と協力して、少しでも早く結論を出したい」とあいさつした。会議の前半は、札幌医科大の今井浩三学長、金沢大学附属病院の富田勝郎院長、長崎大医学部の河野茂部長の3人がそれぞれ意見を述べた。  

今井学長は、私案として研修2年目の「自由選択」の期間(8月-翌3月の8か月間)を「地域医療」研修に充て、出身大学のある都道府県内の病院で臨床を経験させるプログラムを提案した。  

舛添厚労相はこの私案に賛意を表明した上で、「(2年の研修期間を)1年に短縮してはどうか。一気に8000人医師が増えるので即効性はあると思う。そこで発生する問題についても、重点的に議論していきたい」との考えを示した。  

富田院長は、「大学病院の医局制度の良さを適正に評価せず、医局崩壊を図ったことが問題だ」と指摘。「日本では大学病院が軸となって、『医の心』『倫理感』を大切にして、拝金主義、市場原理主義に偏らない真の医療を教育してきた。また、そのことが地域医療を支えてきた。大学の医局制度は、日本が150年かけて試行錯誤しつつ築いてきた『資本主義と社会主義の中庸をいく』素晴らしいシステムだ」と医局制度のメリットについて言及し、大学病院を基軸にして地域医療を立て直すべきだと強調した。 

また、「大学病院専門医特別コース」を全科に適応するプランを提案。これによって、▽実質的に、研修期間が1年短縮することになる▽医学部との連帯感が強くなり、卒業大学の病院に残る率が高まる▽指導医が教育に力を入れやすくなる▽地域医療が大学病院と行政の連携を強くする―などのメリットがあるとした。 

研修医たちが研修先の病院で、手掛けた症例の数(かかわった症例の数)を競っている現状についても取り上げ、「(医師は)患者に対してそんなことを言ってはいけない。一人の患者に対し、真心を込めて最高の治療を提供することが医師の役目だ」との持論を展開。さらに、「地域医療は(経験の少ない)若い医師に任せればいいという意見は、地域(の患者)にとって失礼ではないか。そんな医師には誰も診てほしいと思わないはずだ」と疑問を投げ掛けた。  

河野部長は、医学部生たちが講義を抜け出してマッチング試験を受けに行っていることや、研修医たちが希望以外の科を回ることを時間の無駄ととらえていることを問題点として挙げた。また、長崎大の研修医が年々減っている現状を示した上で、「都市部と地方に適正にマッチングされるような制度をつくってほしい。まずは入り口である医学部の入学定員数を増やしてほしい」と強調した。  

会議の後半は全参加者で意見交換した。山形大医学部の嘉山孝正部長は、「医師数が足りない中で、教育の質を確保しながら、地域医療の崩壊と科ごとの偏在を改善していかなければならない」とした上で、「国家試験を医学部5年時に受験させてはどうか」「(政府予算の)教育費、医療費をもっと増やしてほしい」などと主張した。  

聖路加国際病院の福井次矢院長は、研修医になる卒業生が全国で8400人しかいないのに、募集枠は1万1290人もあることが地域や科によって偏在が起こる原因だと指摘し、募集枠の適性化を求めた。また、医学部生の「卒前研修」の充実についても検討する必要があるとした。  

意見交換終了後、舛添厚労相は厚労省と文科省の担当者に対し、医学部生と指導医にアンケート調査をするよう求め、「医学部生たちはお金で研修先を選ぶのか、それとも研修先の場所で選ぶのか、また教える立場の人たちはどんなことを考えているのか知りたい。その調査結果を基に議論を重ねたい」と述べて会議を締めくくった。今後も月に1回のペースで議論を重ね、年内には中間報告をまとめる考えだ。

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指導医の意見が出てきませんでしたね。

 

一部の指導医は…うちに関してはないですけど、いくつかの病院を見ていて

うちの科に来ないのであれば、頑張って指導しても、いずれいなくなってしまう。我々の仕事が楽になるわけではなく、指導するだけ時間がとられ、患者さんのメリットにもならない

と思われている先生も多いのではないかと思う。

研修医の一部が、自分の専門以外を回ることを時間の無駄と思っている人間がいるのは事実だと思います。僕は逆にチャンスだと思いましたが・・w

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なかのひと 

実際、ころころ変わっていくので、ある一定の手技などができるようになるのは、その診療科が終わるころ・・・もしくはその頃でも微妙なのではないか?

 

また、医局制度のメリットはあるが、デメリットも多くあると思う。メリットを残し、デメリットを消す。それが重要だと思う。

 

これに関しては言いたいことがいろいろありますが、時間がないのでまた明日

それでは

 

・・・・・あ~風邪がしんどいですw

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看護師の過労死認定

2008-10-17 23:35:39 | 医療

こんばんは

 

いろいろなことが起きていますが、今日も血液病棟は大忙しです。

僕は週末にかけて忙しくなるタイプですね。体が休まりませんw

 

まぁ、ほとんど休みはいらないのですけど・・・

 

不規則な生活などがたたったのか、風邪をひいたようです。○○は風邪をひかないというのですが、どういうわけか最近ひきまくっております

 

さて、今日は看護師の過労死に関してです

 

24歳看護師の過労死認定=人員不足、宿直明けに倒れる-残業月百時間・労基署

10月17日16時20分配信 時事通信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081017-00000086-jij-soci  

 

東京都済生会中央病院(東京都港区)で昨年5月、宿直明けに意識不明になり、死亡した看護師高橋愛依さん=当時(24)=について、三田労働基準監督署(同区)が過労死として労災認定していたことが17日、分かった。認定は9日付。 

代理人の川人博弁護士によると、高橋さんは2006年4月から同病院に勤務。昨年5月28日午前7時半ごろ、手術室の中でストレッチャーに突っ伏しているのを同僚が発見。同日夕、死亡した。持病はなく、死因は致死性不整脈とみられるという。 

高橋さんが働く手術室はもともと26人態勢だが、昨年3月末には18人になった。新人が補充されたが人員不足の状態は続き、高橋さんは4月から5月にかけ、25時間拘束の宿直勤務を8回こなしたほか、土日に働くこともあり、残業は月約100時間だった。 

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亡くなられた高橋さんのご冥福をお祈りいたします

 

まず、現在の医療従事者の不足の問題。そしてそれがどれだけ大きな影響を与えているのか…がよくわかる。

 

医療従事者の不足を解決するためには根本的なところから変えていかなくてはならないだろうと思います。 しかし、まだまだ国は小手先の動きばかり行っているようには見えます

 

新人の補充と書いてありますが、それはむしろ手がかかるという話もあります

 

新臨床研修制度、僕は個人的には悪くない…が、少し変えるべきところを変える必要があると思っています。その中で・・変えようのない・・・これの大きな欠点として研修医が慣れてきたころに交代するので常に新人が入ってばかりいる状態であること

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これは他の医師にしてみれば、教えてできるようになったら任せられるけど…任せられるころにはいなくなっている・・・。そしてまた一から教えなおさなくてはならない という状態になっている。

 

これも人手不足の原因の一つだと思う。

 様々な問題がこの短い記事の中に見出せるような気がします

 

さて、ちょっと風邪でしんどいので、今日は早めに休みます。

では~

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ど~でもいい話:僕と不整脈

2008-10-17 00:36:12 | ど~でもいい話

こんばんは

 

今、帰ってきました。

 

今日は外来が長引いて、さらに新患やコンサルト関係が多く、お返事を書いていたら病棟に上がってきたのが結局21時前

 

流石に疲れたので患者さんの把握をして帰ろうと思ったのが22時30分

 

帰るぞ~といっていたら、モニター付いている患者さんが突然Af(心房細動) Tachy

 

患者さんには申し訳ないのですが、担当の研修医を呼びながら、

「どうする?」

と聞いていました

 

ちなみにAfですけど、このときはRate140~150くらい

 

まだ、待てるので質問

 

「ジギタリス行きます。ワソランは投与するのが怖いから」

「循環器内科研修してきて、なぜワソランが怖いと思っているのか。理由を聞かせて?」

「いや、研修医が一人で投与してはいけないといわれました」

 

 

・・・そうですか。

 

「ちなみに、その両方ともRate Controlerですけど・・・・」

「なに使うんですか?」

「俺ならATP製剤、若しくはⅠaでまず止めてみるけど?今発症したばかりだから、ここで止めてあげて洞調律に戻せば抗凝固剤使わなくていいでしょう?」

 

最終的にⅠa・・・でいくことに。しかし、なぜか病棟に抗不整脈薬がない!

 

看護師さんに聞くと

「先ほど薬剤部の方が、必要ないでしょう・・って、持って行っちゃいました」

 

な、なんだそれは?

 

薬剤部に研修医を派遣して薬を取りに行かせている間に、さりげな~く、200/分をオーバー・・・。まぁ、血圧は保っていましたけど

 

結局Ⅰaを使用。モニター見ながらゆっくり静注(研修医)

Ⅰaを使用しているところを見たことがないと、集まってくる研修医・・・。

 

さようか・・・

 

結局、洞調律に戻ってこの件は終わりました。

それで、先ほど帰ってきたところです。

 

 

さて、不整脈ですが・・僕は昔不整脈が出ていた時があります。

国家試験対策を行っていた時に不整脈が出ていました。自分のこと以外に責任を持つのはストレスだということみたいですw

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あの時ホルター心電図つけていましたが、20%くらい不整脈でした

 

・・・ なんか、また不整脈が出てきそうな気がするが・・・

もう夜中は呼ばれないことを祈ろうw

 

では、また。

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読売新聞の医療改革案:内容は・・・・・

2008-10-16 07:13:23 | 報道関係の方々への期待

おはようございます

 

昨日、1時半まで一人で仕事をしていましたが、看護師さんがこんなことを言ってくれました

「先生、仕事もほどほどにしないと小児科の先生みたいに倒れちゃうよ?」

「大丈夫、大丈夫。」

「先生も、もう20代じゃないんだから・・・」

「・・・・・・・・・」

 

 

20代云々はともかく、まぁ心配されない程度にはしておこうかと思います

 

さて、準備もできましたし洗濯が仕上がるまでネットサーフィンをしておりますが、この読売新聞からの提言は面白いですね

 

内容ではなくて、提言…というものが

 

もちろん、実際はどこかの政治家や政党の意見が反映されているのかもしれませんが・・・・・

 

読売新聞です

 

医師を全国に計画配置、医療改革で読売新聞社提言

10月16日3時6分配信 読売新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081015-00000061-yom-soci  

 

医師不足などによる医療の崩壊を防ぎ、信頼できる医療体制を確立することを目指し、読売新聞社は改革への提言をまとめた。  

お産、救急医療、認知症の介護などが安心して受けられるよう、直ちに実施すべき「緊急対策5項目」と、中長期にわたる「構造改革5本の柱(21項目)」からなる。提言は、医師不足の地域や診療科に若手医師を計画的に配置するのをはじめ、医師派遣を調整する公的機関を創設するよう求めている。財源として、2011年度までに消費税を「社会保障税」に切り替えて、税率を10%に引き上げるよう訴えている。  

 

読売新聞社は、編集局、論説委員会、調査研究本部の専門記者による社会保障研究会を編成し、有識者との意見交換や、医療、介護現場の取材を通じ、医療・介護の改革について検討してきた。今回の提言は、4月の年金改革提言に続き、超少子高齢社会にふさわしい医療・介護の社会保障の方策を打ち出したものだ。  

医療・介護は国民全体が使う公共財であり、医療を提供する側、利用する患者側ともにルールが必要、との認識に立っている。  

 

まず緊急に取り組むべきなのが、医師不足対策だ。  

医師不足が問題化したのは、2004年度に始まった医師の新たな臨床研修制度(義務研修)がきっかけだ。研修先として、出身大学ではなく、都市部の有力病院を選ぶ新人医師が増え、地方の大学病院などの人手不足が深刻になった。医師が、勤務する診療科や地域を自由に選べるため、偏在につながっている。  

そこで、医師の研修先を自由選択に任せるのではなく、地域・診療科ごとに定員を定め、計画的に配置するよう制度を改める。対象は、義務研修を終えた後、専門医を目指して3~5年間の後期研修を受ける若手医師とする。そのため、地域の病院に医師を派遣してきた大学医局に代わり、医師配置を行う公的機関を創設する。  

産科、小児科など医師不足が深刻な分野では、病院の医師は当直明けで日勤をこなすなど厳しい勤務を強いられている。医師を増やすなどで過重勤務を緩和することが必要だが、開業医に比べて勤務医の給与が低いことも問題だ。激務に見合った報酬を得られるよう、緊急に診療報酬を改定して待遇を改善すべきだ。  妊婦ら救急患者が何か所もの病院で受け入れを断られる「たらい回し」の背景には、救急病院の人員が不十分なことがある。地域の開業医が交代で病院に詰めて救急医療に参加する体制を、早急に整えるべきだ。中長期的には、救急病院「ER」を全国400か所程度に整備する。  

医師や医療機関による治療技術の格差を是正することも重要だ。学会が認定している専門医制度は、技量を厳しく評価する仕組みに改める必要がある。  さらに、医療事故の原因を究明し、再発防止に生かす医療事故調査委員会の設置を急ぐべきだ。  

高齢化で、認知症や寝たきりの患者が急増し、重い介護負担に苦しむ家族は多い。だが、介護サービスに対する報酬が抑えられた結果、介護職員の給与は低く、離職者が相次ぎ、人材不足が深刻だ。介護施設の経営も悪化している。  介護報酬を緊急に引き上げて職員の待遇と施設経営を改善し、介護を受けられない「介護難民」が出るのを防ぐべきだ。簡単な介護サービスを行う高齢者向けのケア付き住宅を今後10年で倍増させる必要もある。  

医療、介護の現場が危機に直面しているのは、社会保障費について、政府が予算編成で、高齢化による自然増分(年約8000億円)を毎年2200億円抑制してきたことが一因だ。不必要な歳出を削ると同時に、超少子高齢社会に必要な施策には財源を投入すべきであり、やみくもな抑制路線は改めなくてはならない。  

財源については、本紙の年金改革提言で提案したように、消費税を目的税化して税率10%の「社会保障税」とすべきである。

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個人的には新聞社がきちんとした取材などを通して国民の啓蒙に当たるような記事を書くこと、これは新聞社を含めマスコミに対する期待です。

すごく重要なことだと思います。

 

 

ただ、内容的には不十分。理解不足。これを全国紙の記事として発表してほしくはなかった…というのがあります

 

一番の問題は「医師の偏在」が原因であり、医師を計画的に配置すればどうにかなると思っていること。

 

医師の実数が足りないのは学生時代の僕でも分かっていたことで、それは新臨床研修制度の始まる前です。ついでに言えば新臨床研修制度の開始に伴い、顕在しただけ

そこにすべての責任を負わせるのではなく、根本的な国の姿勢・システムを問う内容であってほしかった。

 

ついでに言えば、この内容を実行すれば地域はともかく都市部が完全崩壊すると思います。

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なかのひと 

また、将来の発展まで考えれば全く医師数が足りないのはわかっているのです

 

医師配置を行う公的機関に関して書かれていますが、僕も似たような考えをこのBlogで書いてきました。しかし、それは医師教育に関して日本全体で発展できるように「医局の垣根をなくす」ことに重点が置かれているものです

 

医師の激務・・・として産科と小児科があげられています。実際は産科、小児科だけでなく内科も外科も…脳外科もすべての診療科で当直明けも働いているところが多いと思います。

 

医師不足が著明な分野・・・ほぼすべての分野だと思いますが?

 

血液臨床なんて全国的に厳しい状態だと思います・・・

 

 

介護に関しては同意見なのですが、消費税の社会保障税化する意見はともかく、今のタイミングでは消費が増えることはないでしょうし、僕は消費税よりは取るべきところから取る体制を整えるべきだと思います。

それは高所得者だったり・・・・企業だったりなんですけどね・・・

今はですけど・・・・消費税→所得税・法人税では順番が違うように思います

 

書いているうちに時間が来てしまいましたので、それでは、また。

 

コメント (6)
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気がついたら1時過ぎ・・・

2008-10-16 01:39:40 | 医療

こんばんは

 

先ほどまで病棟で仕事をしておりました。気がつくと1時半・・・

 

ということで、帰ってきました

 

今日は・・・というか、寝て起きたら外来なので、今日はさっさと寝ます

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なかのひと 

それでは、また

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