夕方 立派なキャベツが届きました。 同じ町内に住む 穴熊さんの同窓の方から届けられたものです。
そこで このキャベツの切ない物語が始まるのです。
このキャベツの生みの親は 穴熊さんの同窓の方の弟さんなのです。
長年 教職に携わり 退職後は 区長さんやご近所の世話役も勤め 毎日奥さんと 散歩を欠かさず 健康そのもののご夫妻でした。
それでも段々 年齢を重ねられ 子供さん達は遠くに 住まいを構え もう田舎に帰ってくることもないと 判断されたご夫婦は 二ヶ月かけて荷物の整理をして 今朝 息子さんの住むところへ 旅立たれたのです。
畑を趣味にしておられたので 畑には色々な野菜が 沢山取り残されたのでしょう。
最後まで 目に写して いかれたことが想像されます。其の畑の隣に住む お兄さんが 収穫して 我が家にも 届いたキャベツなのです。
幼い頃から 兄弟で育ち 結婚して隣同士で助け合い暮らした 日々や故郷を 離れる寂しさを 量りにかけても 息子さんのもとでの人生の 幕を下ろす 覚悟をされたのでしょう。
子供達が高校を卒業して 県外の大学を卒業しますが ふるさとに帰っても 仕事は無く 役場か 農協か 田 畑のある農家は 農業をするかしか 進路はありません。
都会の繁栄は 田舎者で成り立っていると 私は思っています。
見ず知らずの人ばかりの中に 年齢を重ねて いかれたご夫婦の心中を思うと 胸がせつなくなります。
切なくても 寿命が尽きるまで生きていかなくてはなりません。
子供や孫達と暮らすか 土壇場まで夫婦で暮らし ひとりになっても頑張るか 自分が決めることです。 などと 他人事のように思っていますが 私にとっても 目前の問題です。
どんな終末を迎えるか 大きな 課題です。
我が家の アジサイです。
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