ついカッとなってポチッてしまった。後悔はしていない。の、シフ様ベトソナ全集をぼちぼち聞いています。
←シフ様はその幅広いベトソナをどれも楽しそうに弾くよね
順番でなくあちこち聞いていまして、先ほど「5番」がかかりました。
これ、いわゆる「耳タコ曲」のひとつで、私はちっとも好きになれない(なれなかった)のですが…
シフ様が「鮮やか~」「楽しげ~」に弾いてるのを聞くと、うん、そんな嫌いな曲じゃないなと(←何様)
私が中学生のころ、母のところに「音大をどうしても受験したい」という「高三駆け込み」の人が来て、高三といっても春の新学期すぐじゃなくて暑くなりかかったころだったと思います。で、母はその人のピアノを聞いて、英語と国語の成績とかも聞いて、うーん、ギリギリ行けるかどうか? と踏んだらしく
とりあえずはモーツァルトのソナタK.V.331第一楽章をレッスンしていました。これは、音大の課題曲には入らないことがわかってた曲だったのですが(変奏曲だから)、ひとつひとつの変奏が短く、いろんな要素を効率よくレッスンできるため選んだようです。そして課題曲としてはモツソナ、ベトソナの第一楽章のあれこれが指定されていたようですがその中から「5番」を選んだのですね。この選曲意図が、易しいからなのか、あるいはむしろ、必死でこればっかり練習すれば形になるとかそういう理由なのかは知らないんですけど。
とにかく聞きすぎて(突貫工事なのでたぶんレッスンも頻繁に来てた)私のベトソナ嫌いにダメ押しした出来事ではありました(^^;;
(いやその生徒さんは真面目に頑張ってただけで何も悪くはありませんよ)
ま、そんな調子で私が嫌になってたのはつまり初期のころのベトソナですね。そのほか、「熱情」「悲愴」「月光」といった有名どころはもちろん知っていたけれど、それにもたいしてよい印象は持っていませんでした。
そして時は流れて、ベトソナが「それだけじゃないんだ」ということを知ったきっかけとなったコンサートがありました。
私がヤマハでピアノを習うようになってから、そのヤマハの先生のお師匠さん(大学のときの先生)のコンサートがあって聞きに行ったのです。これはいろいろと衝撃でした…!!
まず、そのお師匠さんと、私の先生の演奏の傾向が対極であったこと(合うわけがないよねこりゃ、と思った)。
津田ホール、ベヒシュタインだったのですが、もうちょっとこじんまりしたホールで聞きたいなぁと思うようなサロン的な演奏で、でもこまかーい小さな音のところの絶妙なコントロールと美しさには絶大な自信を持ってるような演奏。
一方、私の先生のほうは、たとえば英ポロを弾かせりゃノリノリで「滞空時間長め」。いくら大きな音を出しても汚くならない自信を持ってる人で、派手な着地でどやっ!! って感じの演奏。
どちらの演奏がいいかはお好みでしょうけど、私はどちらかというとお師匠さんのが好きで、特に感銘を受けたのがベトソナ28。
ハナっから「これってベトソナ!?」みたいな、これまでのイメージ(初期ベトソナ中心)とかけ離れた曲で、どこへ行くんだ~?? な謎進行やら、ロマン派っぽい響きやら…当時「謎」と思ったのは、調のわかりにくいあたりとか、小節線がわかりにくいあたりとか、そんなことからそう感じたんだと思います。そして、二楽章で遅くなるんじゃなくて速くなって、なんかシューマンぽい (今見たらシフ様も「シューマンぽい」いうとりますね)
それまで、まともに後期ソナタを聞いたことがなかった(FMのエアチェックしてたころもショパンとかラフマニノフとか聞くことが多くてベトソナは避けてた)ので、ほんとびっくりして「もしかしてベトソナ好きかも!?」と思いました。
ただ、「初期ソナタは好きになれないが後期ソナタは好き」というようなざっくりした掴み方(笑)で、後期ソナタは逆立ちしても弾けないものばかりなので、結局ピアノ再開してずいぶん経ってもベトソナは弾かないという流れは続いていた。と、こんな感じでした。
ここんとこ、シフ様レクチャーでベトソナの隅から隅までずずずいと聞いてみる機会に恵まれ、ほんと幅広いなぁと…モーツァルトやハイドンに似てる感じのエリアから、シューマンとかわけわからんどっか? までつながっていて。考えてみれば、ベートーベンがピアノソナタを作っている最初のころと、最後のころでは前提となってるピアノもずいぶん違うわけで、ピアノの大幅な発展とともにベトソナ32曲があるんですよね。たとえば音域もずいぶん違う。
というわけで
「ベトソナ嫌い」→「後期は好きかも(けど弾けない)」→「手に当ててみるキャンペーンでテレーゼ撃沈」→「シフ様レクチャーで気運復活」→「弾けそうなソナタで好きなのあった!!(今ココ)」
というふうに流れてきましたが。ほんと、こんな幅広いものをひとくくりにして「嫌い」で済むわけがなかったよね。反省しとります。
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←シフ様はその幅広いベトソナをどれも楽しそうに弾くよね
順番でなくあちこち聞いていまして、先ほど「5番」がかかりました。
これ、いわゆる「耳タコ曲」のひとつで、私はちっとも好きになれない(なれなかった)のですが…
シフ様が「鮮やか~」「楽しげ~」に弾いてるのを聞くと、うん、そんな嫌いな曲じゃないなと(←何様)
私が中学生のころ、母のところに「音大をどうしても受験したい」という「高三駆け込み」の人が来て、高三といっても春の新学期すぐじゃなくて暑くなりかかったころだったと思います。で、母はその人のピアノを聞いて、英語と国語の成績とかも聞いて、うーん、ギリギリ行けるかどうか? と踏んだらしく
とりあえずはモーツァルトのソナタK.V.331第一楽章をレッスンしていました。これは、音大の課題曲には入らないことがわかってた曲だったのですが(変奏曲だから)、ひとつひとつの変奏が短く、いろんな要素を効率よくレッスンできるため選んだようです。そして課題曲としてはモツソナ、ベトソナの第一楽章のあれこれが指定されていたようですがその中から「5番」を選んだのですね。この選曲意図が、易しいからなのか、あるいはむしろ、必死でこればっかり練習すれば形になるとかそういう理由なのかは知らないんですけど。
とにかく聞きすぎて(突貫工事なのでたぶんレッスンも頻繁に来てた)私のベトソナ嫌いにダメ押しした出来事ではありました(^^;;
(いやその生徒さんは真面目に頑張ってただけで何も悪くはありませんよ)
ま、そんな調子で私が嫌になってたのはつまり初期のころのベトソナですね。そのほか、「熱情」「悲愴」「月光」といった有名どころはもちろん知っていたけれど、それにもたいしてよい印象は持っていませんでした。
そして時は流れて、ベトソナが「それだけじゃないんだ」ということを知ったきっかけとなったコンサートがありました。
私がヤマハでピアノを習うようになってから、そのヤマハの先生のお師匠さん(大学のときの先生)のコンサートがあって聞きに行ったのです。これはいろいろと衝撃でした…!!
まず、そのお師匠さんと、私の先生の演奏の傾向が対極であったこと(合うわけがないよねこりゃ、と思った)。
津田ホール、ベヒシュタインだったのですが、もうちょっとこじんまりしたホールで聞きたいなぁと思うようなサロン的な演奏で、でもこまかーい小さな音のところの絶妙なコントロールと美しさには絶大な自信を持ってるような演奏。
一方、私の先生のほうは、たとえば英ポロを弾かせりゃノリノリで「滞空時間長め」。いくら大きな音を出しても汚くならない自信を持ってる人で、派手な着地でどやっ!! って感じの演奏。
どちらの演奏がいいかはお好みでしょうけど、私はどちらかというとお師匠さんのが好きで、特に感銘を受けたのがベトソナ28。
ハナっから「これってベトソナ!?」みたいな、これまでのイメージ(初期ベトソナ中心)とかけ離れた曲で、どこへ行くんだ~?? な謎進行やら、ロマン派っぽい響きやら…当時「謎」と思ったのは、調のわかりにくいあたりとか、小節線がわかりにくいあたりとか、そんなことからそう感じたんだと思います。そして、二楽章で遅くなるんじゃなくて速くなって、なんかシューマンぽい (今見たらシフ様も「シューマンぽい」いうとりますね)
それまで、まともに後期ソナタを聞いたことがなかった(FMのエアチェックしてたころもショパンとかラフマニノフとか聞くことが多くてベトソナは避けてた)ので、ほんとびっくりして「もしかしてベトソナ好きかも!?」と思いました。
ただ、「初期ソナタは好きになれないが後期ソナタは好き」というようなざっくりした掴み方(笑)で、後期ソナタは逆立ちしても弾けないものばかりなので、結局ピアノ再開してずいぶん経ってもベトソナは弾かないという流れは続いていた。と、こんな感じでした。
ここんとこ、シフ様レクチャーでベトソナの隅から隅までずずずいと聞いてみる機会に恵まれ、ほんと幅広いなぁと…モーツァルトやハイドンに似てる感じのエリアから、シューマンとかわけわからんどっか? までつながっていて。考えてみれば、ベートーベンがピアノソナタを作っている最初のころと、最後のころでは前提となってるピアノもずいぶん違うわけで、ピアノの大幅な発展とともにベトソナ32曲があるんですよね。たとえば音域もずいぶん違う。
というわけで
「ベトソナ嫌い」→「後期は好きかも(けど弾けない)」→「手に当ててみるキャンペーンでテレーゼ撃沈」→「シフ様レクチャーで気運復活」→「弾けそうなソナタで好きなのあった!!(今ココ)」
というふうに流れてきましたが。ほんと、こんな幅広いものをひとくくりにして「嫌い」で済むわけがなかったよね。反省しとります。
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