氷点下の虹

ささやかな日常の記憶と…
HYDEさんと羽生くんを愛でる独り言ブログ
since 2007.10.22

舞い散る桜が見せた夢

2024-08-30 09:35:57 | L'

SWEET DREAMS」を聴くたびに思い出す光景がある。
あれは、息子がまだ幼稚園に通っている頃…桜舞い散る道を来る日も来る日も、往復2時間かけて息子の療育に通う日々。車を走らせながら毎日聴き続けたのがVAMPSのSWEET DREAMS。こんな日々を過ごしている私。この日常がいつの日かこの子を支える大切な日々であったと思えるようにと。

世界にあふれる幸せな音を全身で感じられる体に産んであげたかった。身勝手な想いを胸の奥底に沈めて、閉ざされた音の世界を生きる息子に鮮やかな音色があることを伝え続ける毎日。そんな私にとって、HYDEさんの存在は光だった。HYDEさんは、判別できない色があったことで絵の道へは進めなかったけれど、音楽でならどんな色でも表現できると、新たな世界に生きる光を見出した人。どんな逆風が吹いても腐ることなく未来を見据え、新たな可能性に手を伸ばし続けてきた人。

そんなHYDEさんの姿に、音楽に、歌声に支えられ、導かれて私はいまここにいる。つい先日、カーステでほかのアーティストの楽曲から「EVERLASTING」に変わった瞬間、息子が「これはHYDE?」と聞いてきて。「ママがいつもかけてる曲だからわかった」と。涙が出るほど嬉しかった。流石に声では判別できないけれど、HYDEさんが歌っている曲だということはわかったと。こうして一つ一つ、彼なりの音が刻まれていっているのだと感じられた瞬間。あぁ、息子も私も、こうして着実に前に進めている。そして、その傍らにはいつの日もHYDEさんの歌声が寄り添ってくれている。ありがとう。ありがとう。

HYDEさんの歌声は私の人生だ。気持ちよく晴れた日ばかりではない。荒野を彷徨うような先の見えない毎日も、嵐の中でもみくちゃになって叫びながら藻掻いていたような苦しい日々も、穏やかな日差しの中に在りながら無性に寂しさを感じていたあのときも、それが人生で、それが命だと、落ちていく体を引っ張り上げてくれたのはHYDEさんだった。HYDEさんの視線の向こうには明日があると信じられた。それだけで十分だと思えたんだ。

これからの人生もいつまた嵐が吹き荒れるかわからないけれど、私という人間の幹に深く刻まれてきたHYDEさんの情熱が、沈みそうな心を支えてくれるのだろうと思える。だから、自由に、思うままに好きな道を爆走し続けるHYDEさんの背中をこれからも追い続けたいと思う。脳裏に浮かぶあの日の桜吹雪。もう二度とあんな想いで桜の花を見ることがないように、胸を張って明日へ向かおう。

 


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